タウンエースバン・アルトピアーノのタイヤ交換を検討中です。
アルトピアーノの点検・車検時はもちろん、給油時にもGSスタッフから「タイヤ限界ですね」などと声がかかるようになりました。新車装着から5年を経過、6年目も半年が過ぎていますのでまあ妥当なアドバイスと言えます。今回はタイヤ交換の検討開始から実際にタイヤを注文するまでをレポートします。
我が家のアルトピアーノ(タウンエースバンS412)は、2017年式の中古車なのでタイヤも5年5か月分の経年劣化を重ねていることになります。
装着されているのは、前オーナーが履き替えた艶消しシルバーのアルミホイールに、ダンロップ「165R13 LT 8P.R」を履いています。
見た目「白いバン」ルックのアルトピアーノは、街中でも郊外でも目立たないのが気に入っているんですが、今回は『インチアップ』+『ホワイトレタータイヤ』でほんの少しだけお洒落に…なんて考えていました。
でも、最終的には標準サイズの商用車タイヤをチョイスしようと思います。なぜそういうチョイスになったかも含めて、検討開始からタイヤ決定までレポートします。
インチアップ+ホワイトレター
何でもない白いタウンエースにタイヤだけホワイトレターというのもちょっとカッコいいかな…と思い、今回のタイヤ交換を機にインチアップを実施しようと考えていました。
そういう意識でS412に履けるタイヤを選ぶと、必然的にトーヨータイヤ『OPEN COUNTRY』が第1候補になります。アルトピアーノにマッチするサイズは«165/80R14 97/95N LT 8P.R»で、ホイールは«5.0J 5H 114.3mm»で探すことになります。
「タイヤはこれでキマリだな」
「あとはいかに安く買うか…だな」
なんて思っていました。それが今年(2023年)1月中旬~2月初旬のことです。
しかしその何かと忙しく、先に済ませなければならない作業が詰まっていたのでズルズルと3月になってしまいました。
タイヤ交換のテーマは乗り心地改善
今回のタイヤ交換では、恰好よくしたい以外にも希望がありました。
『乗り心地改善』
『騒音低下』
です。
「ほかにも…」というより、どちらかと言えば「乗り心地」や「騒音低減」が優先でした。
当初は、「乗り心地・騒音」と「見た目」は両立する前提で探していたのですが、調べてゆくうちに、この2つの要素は両立しないことが分かってきました。
白いバンのままで乗っているぐらいですから、自分は見た目にはさほどこだわらないタイプなので、インチアップ+ホワイトレタータイヤで恰好よくしたい一方で、どちらかしか叶わないのであれば、「乗り心地」「騒音」を選ぶべきなんじゃないか…と考えました。
この3年間アルトピアーノに乗ってきて、前席(運転席)に座って走行していることの方が圧倒的に長いし、運転中に前車CX-5と比べものにならないぐらい疲れてしまう自分がいます。しかも運転中はタイヤやホイールは見えないし…。
だったら、タイヤ選びで乗り心地に影響する、騒音に影響するならその辺りをしっかり見極めないと、交換後に後悔するんじゃないか?と自問していました。
タイヤチョイスは見た目か乗り心地か
かなり時間をかけて交換の候補となるタイヤを探したのですが、「見た目」優先では『タウンエースに装着可能で車検OKのホワイトレタータイヤ』はほとんど選択肢がなく、ほぼ「OPEN COUNTRY」一択になりそうでした。
商用車タイヤではいくつか選択肢がありましたが、どんなタイヤなのか、硬いとか柔らかいとか、ロードノイズはどうか…等々がなかなか書いていなくて「商用タイヤなんだからそんなこと気にせず乗れよ」的な感じでした。
正直悩みました。
乗る限りは車は恰好よくありたいですが、「走る・乗る」「長距離移動」で疲れない、快適であることが本来の姿では?と思う部分が大きくて、なかなか決められませんでした。
OPEN COUNTRY R/T 165/80R14 97/95N LT
「OPEN COUNTRY」はトーヨータイヤの製品です。ブロックパターンも精悍ですし、ホワイトレターがブラック系のホイールに映えそうです。でも…。
性能分布を見ると、明らかに「マッド性能」に振ったタイヤであることがわかりますし、マッド重視のブロックパターンからも「静粛性」や「乗り心地」「燃費性能」には秀でたタイヤではないことがわかります。
自分はずっと4駆SUVに乗ってきたので、経験的にマッドテレーンタイヤのゴツゴツした乗り心地はあまり好みではないことを知っています。乗用車ライクなSUVの足でも結構ゴツゴツ感は強いので、商用車の足にマッドタイヤはどうなんだろう…とかなり不安を感じました。
実際、メーカーの説明文にも『オフロードでのトラクション性能と、オンロードでの耐摩耗性能や走行安定性を両立した“遊び心”ある新カテゴリータイヤ。』とあります。
さらに『R/Tとは、Rugged Terrainの略で「でこぼこのある」、「ごつごつした」、「起伏のある」地形や路面に対する特化性能を持つことを意味します。』との注釈も記載されています。
これらの商品説明から浮かび上がるのは「マッド性能に振ったゴツゴツして硬い乗り味」で、そのマッド系のタイヤがどんな感じなのかもおおよそ予想がつくと思いました。
商用タイヤはどうか
インチアップせずに「165R13」のままオーソドックスに商用タイヤを履かせるのも一案です。
商用タイヤを履かせるメリットは、インチアップに伴う「乗り心地の悪化」「騒音の増大」「燃費の悪化」「ハンドルが重くなり取られやすくなる」などのデメリットを背負わずに済むことでしょう。
インチアップのメリットである「ハンドリングの向上」や「グリップ向上」「ブレーキの利きの向上」などについては、そもそも速く走る車ではないので、あまり影響ないだろうと思えました。
TOYOTIRE TOYO V-02e 165R13 8PR
乗り心地や騒音の観点を加味して、S412に装着可能(車検OK)のタイヤを探したところ、OPEN COUNTRYと同じトーヨータイヤの商用車専用タイヤ「V-02e」を発見しました。
こちらは「TIREHOOD」というタイヤ通販サイトで見つけた性能評価です。ユーザーさんたちが延べ14800km走っての評価ですが、「V-02e」は、ブリヂストンやダンロップなどの他車タイヤより比較的「乗り心地」と「騒音」の評価が若干高いのが印象的でした。
燃費性能はあまり高評価を得ていないのが残念ですが、おそらく「OPEN COUNTRY」よりはマシではないかとおもますが、2つのタイヤを同じ土俵では比較することはできないので、あくまで想像に過ぎません。
「乗り心地が良い」という評価を得ていても、それが『商用車の割には』なのか、OPEN COUNTRYと比べてどうなのか…は分かりません。
KUMHO PORTRAN KC53 165R13 94/92R
自分の中ではほぼ「V-02e」に決まりかけていたのですが、ふと目にした記事で「商用車タイヤの割には柔らかさがあって乗り心地が少し乗用車ライク」とう寸評がありました。
「これはスルーできぬ」と思い、当初は選択肢に入れていなかったアジア系タイヤについて調べまくったところ、先ほどの記事以外でも「乗り心地」や「騒音」などの面の高評価が複数見つかりました。
「KUMHO(クムホ)」というメーカーの「ポートラン」という商用タイヤです。国籍は韓国です。
韓国製・中国製というと、とかくすべてが粗悪品のようなイメージが付きまといますが、自分はモバイル通信やガジェットのライターをしてきた関係で、アジアンメーカーの製品のコスパが異常なほど高いことを知っています。
スマホに関しては「その値段でその性能?」と思わせられたことが多々ありますし、信頼性に関しても充分に満足感を得られる製品がいくらでもあることを知っています。
もちろん『玉石混淆(ぎょくせきこんこう)』状態であることは確かで、粗悪なものも山ほどあるのでチョイスは慎重にしないといけませんが、自分的には「中国製だから話にならない」とは思っていないんです。まして韓国製であればもう少し良いのでは?という期待が持てました。
そこで「KUMHO」について調べると、自分は今回初めて耳にしたメーカーですが、かなり大きなシェアを持つメーカーであることが分かりました。ベンツやBMWなどの新車装着タイヤを供給するメーカーで、国産でも新車装着タイヤに採用しているメーカー(ミツビシ・日産・スズキなど)も少なくありません。
さすがに「ブランド」に関しての評価が低く平均点は3.65に留まっていますが、ブランド力を重視するなら最初から「OPEN COUNTRY」をチョイスしていますので特に問題ではありません。
「ブランド」項を除いて集計し直すと、4項目平均で「V-02e」(4.4)vs「Kumho」(4.5)と逆転してしまいます。
しかも評価が高い項目が自分が求めている「乗り心地」や「騒音」「低燃費」ですので、これはかなり気になる存在として浮上してきました。
ちなみに価格差は、4本で2万5000円程度で「V-02e」よりもさらに割安に購入できます(工賃は同等)。
プライレーティングとロードインデックス
ちょっと余談になりますが、今回のタイヤ選びで一番手間がかかったというか、わかりにくかったのが、「プライレーティング」と「ロードインデックス」でした。
普段は乗用タイヤを履いていて、車検の時は商用車タイヤに履き替える…という方法もあるのかもしれませんが、自分は面倒くさがりですし、タイヤを保管しておく場所もないので、車検OKのタイヤを履かせたいと思います。
これは実際にアルトピアーノの運転席のドア開口部に貼られているシールです。純正タイヤの指定は「165/R13 LT8PR」です。
聞くところによれば、なんでも、従来の8PRや6PRといった「プライレーティング」だけなら分かりやすいのですが、徐々に「ロードインデックス」での表示に切り替わりつつある…とのことで、タイヤによって表示がバラバラなんだそうです。
やっと調べたのが『6PR=80/78N』相当、『8PR=86/84N』相当と考えればよいらしい…ということ(間違っていたらごめんなさい)なので、「V-02e(94/93N)」も「Kumho(94/92R)」もクリアしており、車検も問題ないようです。
この点は「TIREHOOD」に問い合わせて、タウンエースバンS412に装着して車検も問題ないとの回答を貰いました。
ちなみに、「N」や「R」といった記号は、ロードインデックスで規定された重量物を積載した状態で走行可能な最高速度を記号であらわしたものです。
記号 | L | N | Q | R | S | T | H | V | W | Y | ZR |
最高 速度 | 120 | 140 | 160 | 170 | 180 | 190 | 210 | 240 | 270 | 300 | 240 超 |
「V-02e」で140km、「Kumho」で170kmですが、タウンエースでそこまで出す気にはとてもなれませんが…。
コスト面での比較
価格面ではどうでしょうか。コストは無視できない重要な要素です。
OPEN COUNTRY>V-02e>Kumho
「OPEN COUNTRY」には13インチがないのでインチアップが必須で、そうなると現状のホイールは使えない(S402/412は13インチ)ので、ホイールもセットで購入する必要があります。
楽天などで最安で、4本セットが9万円台前半で見つかりますが、「V-02e 165R13 8PR」ならタイヤのみの購入で済むため2万円台後半(4本)で購入可能です。さらに韓国製のKumhoのコスパは抜群で、4本で2万円前半で購入可能なので、かなりコストを抑えることができます。
お小遣いに限りがある自分にとって『低コスト』は重要な選択要件です。
最終的に「KUMHO PORTRAN KC-53」をチョイス
結果、「OPEN COUNTRY」の恰好よさは捨て、あえて商用タイヤ「V-02e」か「KUMHO」をチョイスすることにしました。
というのも、同じトーヨータイヤ製の「OPEN COUNTRY」と「V-02e」に関して、『乗り心地や騒音重視ならOPEN COUNTRYよりもV-02eの方が優れている』との言質が得られたためです。どこからの情報かはルール上明かせないのですが、信ぴょう性の高い情報であることは確かです。
「深い溝や大きなブロックパターンは、パターンノイズが大きく静粛性は芳しくなく、乗り心地にも不利な要素」という事で、自分が知っているマッド系タイヤの特性が当てはまることも分かりました。
自分の使い方でオフロードと言える場所を走行するのは、キャンプサイトへのアプローチぐらいなもので、その大半が一般道走行であることを勘案すれば、「OPEN COUNTRY」より快適に走行することが可能な「V-02e」または「Kumho」のチョイスが妥当だと結論しました。
あとは、より乗り心地が良い・騒音が少ないとされ、コストも割安だけれどアジア系の「KUMHO」にするか、国産の安心で「V-02e」にするか…を迷った結果、口コミで乗り心地や騒音の面で評価の高かった「KUMHO PORTRAN KC-53」をチョイスすることにしました。
タイヤ購入
やっと購入するタイヤの銘柄が決まったところで、今度は、実際にタイヤを購入する方法を検討する必要があります。
タイヤの購入方法にはいくつかの方法があります。
1つは、TV-CMなどでお馴染み店舗や、前出の「TIREHOOD」などのタイヤ通販サイトで購入する方法、2つ目は、楽天市場やYahoo!ショッピングなどのモールで購入する方法、さらに3つ目として、地元のタイヤ安売り店へ直接出向いて購入+取付けする方法です。
TIREHOOD
他ではあまり得られなかった商用タイヤのユーザー評価で「Kumho」タイヤチョイスに至る重要な情報を得られたのが「TIREHOOD(タイヤフッド)」でした。
タイヤの種類やサイズのほか、装着する車種からタイヤを検索できるので自車に装着可能なタイヤに行く着くのが非常に簡単でした。
そして候補のタイヤつつにユーザー評価が掲載されているので、そのタイヤを購入したユーザーがどう感じているのかが非常に参考になり、タイヤ銘柄の決定に大きく影響しました。
さらに、タイヤ銘柄の決定後は、タイヤを装着してくれる地元のショップ(全国4900店)の予約まで取れる上、タイヤを取り付け店に直送することも可能なので、自分のようなタイヤ素人でもタイヤ選び~購入~配送~装着店予約までの手続きをワンストップで完了できるので非常に楽ちんでした。
タイヤ装着の工賃などはパッケージされていて全国一律の費用が提示されますし、6か月間の「パンク保証」もついているので安心感がありました。
楽天市場・Yahoo!ショッピング
楽天市場やYahoo!ショッピングにも数え切れないほどのタイヤの出品があり、自分が候補に選んだタイヤも数社から出品がありました。しかも価格は安めです。
ただ問題は、発送先が法人や店舗名でないと送料がかかることや、取り付け店や専門店以外も含まれているなどで、ある程度は自分で吟味する必要があるので、「TIREHOOD」より多少手間がかかりそうでした。
自分はタイヤの価格を最優先して、今回は楽天市場で「KUMHO PORTRAN KC53 165R13 94/92R」を注文しました。取り付けは地元で目ぼしを点けていた店舗に依頼する予定です。
地元に評判の良い取り付け専門店の目途がつくなら、楽天やYahoo!などのモールで購入する方が価格を抑えることができますが、取り付け店に目途が立たないようであれば、「TIREHOOD」のようなネット販売サイト経由で予約するのがおすすめです(価格も一律なので安心です)。
自分の場合は、楽天市場に出品している店舗も、取り付け店として自分で探して予定していた店舗がいずれも自宅からすぐ近くだったので、楽天市場で購入→取り付け店に直送手順で進めました。
当然ですが、買ったタイヤをいきなり送り付けても何かトラブルになりそうだったので、楽天市場で購入して商品を直送する場合にはどうすればよいか…を事前に取り付け店に問い合わせて、宛先の記載方法などを教わってから購入手続き~配送手続きを行いました。
ここまでで、タイヤの購入と取り付け店への配送手続きまでが完了したことになります。
アルトピアーノタイヤ交換(購入編)まとめ
今回の「購入編」はここまでです。
本記事を書いている現時点の状況は、楽天市場で注文したタイヤの発送連絡を待っているところです。
今後は、発送連絡があったら予め選んでおいた取り付け専門店の予約を取り、予約当日に車両を持ち込んで交換作業を行って貰う…という段取りになります。
取付の様子や、取り付けたタイヤの印象、少し走ってみての感想などを次回「装着・走行編」でレポートしたいと思います。
それでは今日はこの辺で。