DIY・改造・快適化

COXボディダンパー取付けてみた!ディーラーオプションのヤマハ開発パフォーマンスダンパーの効果は?

ボディダンパー~タウンエースキャンパー用 DIY・改造・快適化
この記事は約14分で読めます。

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トヨタモビリティ神奈川だけがタウンエースバン(アルトピアーノ)にオプション設定している「ボディダンパー」を装着しました。

KAZ
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注文していたボディダンパーの装着が完了しました。思っていた以上に効果があり走行が快適になりました。同時注文のフロアマットも防音効果が高いです。

アルトピアーノのベース車であるタウンエースバンは純然たる商用車であるため、乗員の快適性は二の次三の次であり、荷物をいかにたくさん積んで走るか…が第一義のクルマです。

そのため、室内をいくらキャンパーぽく仕立てても、乗り心地が良化するはずはなく、何なら空荷状態で走るため、荷重が足りずに跳ねるような乗り心地になっている可能性は高いです。

重い荷物を積載することを前提の足回りは、硬く突っ張っていて、段差での突き上げは脳を揺さぶりますし、またその収束も遅く、舗装状態の悪い道路では体や脳が常に振動している感覚があります。

前車が、フラットライドでハンドリングに定評のあるMAZDA車(CX-5)だったこともあり、タウンエースのしなやかさに欠ける乗り味が気になって仕方ありません。

※本稿は広告リンクを掲載しています
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乗り心地改善のために何をすれば一番効果があるんだろう?

乗り心地改善には何をどうすればいいんだろう

アルトピアーノを購入してちょうど2年になりますが、ずっとそのことを考えてきました。

可能性があるとすれば、

  • シート
  • サスペンション
  • タイヤ

このどれか、あるいはすべてではないか…と考えました。

KAZ
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この囲み部分は2023年6月月末に書き足しているのですが、実は、上記の「シート」「サスペンション」「タイヤ」についてまだまったく対処していませんが、いずれすべてについて「交換」なり「チューニング」なりの手を入れることになります。それぞれについて記事を起こしていますので興味がある方はそちらもぜひお読みください。文末にリンクしておきます。

細かに見れば、ブッシュ類の劣化なども疑われますが、その辺りの細かいことは、大きなことをやっても改善しない場合に目をむけることとしました。

シートについては、乗り心地以外の部分~例えばホールドが悪いので身体が疲れる等~からも、レカロはじめ、汎用のシートへの交換も検討していますし、過去には、厚めの高反発クッションを敷くなどの対策もしていますが、まだ改善と呼べるほどの効果を得られていません。

いま、Amazonなどでランバーサポート系のクッションを探しているので、こちらもある程度絞り込めたら記事化しようと思っています。

「まずは足回りから」

自分的に一番影響が大きそうなサスペンション、中でもダンパーの交換をしてみたい…、そう思うようになって昨秋ぐらいから色々と検討してきました。

しかし、タウンエースバン(S402/S412)に適合するダンパーがなかなか見つからず、改善がなかなか進行しない状況の中、アルトピアーノのオプションパーツである「ボディダンパー」に再注目しました。

ボディダンパー装着を決断

ヤマハ「パフォーマンスダンパー」

「ボディダンパー」の存在はアルトピアーノ購入時から知っていましたが、どちらかというと、サスペンション・ダンパーの方に意識がいっていて「ボディダンパー」にはあまり興味を持たずにここまできてしまいました。

しかし、タウンエースの交換用として適合するダンパーを見つけられないまま、ふと「ボディダンパー」について調べてみたところ、そもそも最初に「パフォーマンスダンパー」として開発したのが、かの「ヤマハ」であることを知りました。

つまり、トヨタモビリティ神奈川でアルトピアーノに装着できる「ボディダンパー」は、もともと「パフォーマンスダンパー」としてヤマハが開発したものを、各社が個別に商品化した製品の一つ…というわけです。

ヤマハ製となると俄然興味が湧いてきました。

ボディダンパーの原理と装着時の効果

ヤマハ「パフォーマンスダンパー」の効能

装着するとなれば、最低限、仕組みや開発の狙いなんかを理解しておきたいです。

ヤマハの説明によれば、車体はバネ要素の集合体のため、走行中の車体は常に変形と振動を繰り返しているそうで、

  1. 乗用車の車体は走行に伴い1mm以下のごくわずかな変形が生じている。
  2. 弾性体である金属製の車体は変形に対する減衰性が低いため、外力による変形エネルギーはほぼそのまま蓄積・放出され固有振動数で変形を繰り返そうとする。

のだそうです。

まあわかりますね。ぽわんぽわんしたクルマ、ありますもんね。

固有震度数での変形を繰り返すことが、振動が収束しないとか、設置が不安定になるといった形で乗員の体感として現れる…ということのようです。

ヤマハ「パフォーマンスダンパー」の効果

車体の主要な構造体の2点間に車体粘性(減衰要素)=パフォーマンスダンパーを追加することで車体の変形は穏やかになり、振動も速やかに減衰するのだそうです。

ぽわんぽわんのバネの間にダンパーを入れれば制振するのは素人でも何となくわかる原理ですね。

具体的には、前後各1本(サスペンション取り付け部/サイドメンバー/前後バンパー近傍/その他)合計2本のパフォーマンスダンパーを装着することで、車体の変形および振動エネルギーを熱エネルギーに変換して放出することで、車体の振動やゆがみを抑えられるというわけです。

余談的な興味深い話し~パフォーマンスダンパーのルーツ

ヤマハの「パフォーマンスダンパー」のサイトには「ヒストリー」が掲載されていて、パフォーマンスダンパー開発の歴史のようなことが書かれています(以下『太字』は引用部分です)。

パフォーマンスダンパーのルーツは、ヤマハのエンジン開発の歴史に求めることができます。ヤマハでは、長年にわたって高性能エンジンのOEM開発と生産を行ってきましたが、その過程で注目されたのが「高性能エンジンを受け止めるためのシャシー技術」の重要性でした。

前述のトヨタ「1G-GEU」などの開発のことを指すのでしょうね。

最初に生まれたのが、(中略)相互連携アブソーバシステム「REAS」です。(中略)高速域でのボディーの振動=揺らぎを抑えるべく、車体剛性を高める方向で開発を進めていたが、ある時あるテストドライバーの閃きにより、車体剛性ではなく車体粘性に注目した開発に方向性が転換、それがパフォーマンスダンパーの基本原理となった』とのことです。

こちらはパフォーマンスダンパーの装着・非装着の違いを撮影した動画ですが、素人目にも車の姿勢の違いがわかりますね。

まさかアルトピアーノでこんな極限的な走行はしないかもしれませんが、車体が安定方向に振れるのは悪い事ではありません。

また「揺れの収束」の早さはアルトピアーノでもきっと有効に働くのではないか…と思いました。

発注から取付けまで約2~3週間待ち

ヤマハ・パフォーマンスダンパーのことを少し理解したことから、とりあえずアルトピアーノの乗り心地改善にはこのボディダンパーを取り付けてみてどうか…と思うようになり、取り付けたい旨をディーラーへ連絡しました。

すると、担当営業マンの言う事には、「わかりました。でも、この製品は受注生産なので注文後キャンセルはできませんが大丈夫ですか?」とのこと。

COXボディダンパー適合価格表

もともとボディダンパーにはタウンエース用の設定はなくて、トヨタモビリティ神奈川がアルトピアーノ(企画車)だけに設定しているから…つまり受注生産だからなんだと思います。

COXだけじゃなく、TRDなどの適合表も調べましたが、S402/S412/S403/S413には適合していませんでした。

要は、トヨタモビリティ神奈川だけが、タウンエースキャンパー(アルトピアーノ)ように注文生産の形で提供しているってことですね。

なので、アルトピアーノ以外のタウンエースバンやタウンエースキャンパーに装着できるかは不明(というか設定はない)ですが、でもアルトピアーノは車体には何も手を加えていないので、やろうと思えばタウンエースでも装着できるはずなのです。

トヨタモビリティ神奈川だけの話しですが交渉すれば場合によっては装着可能かもしれません(責任持てませんが交渉してみる価値はあるかも)。

我が家のアルトピアーノ「S412M」の適合はばっちりです。

ボディダンパー装着完了

COXボディダンパー装着完了

2022年3月30日~31日、1泊の入庫で「COXボディダンパー」の装着施工を行いました。

作業報告書にある「ラゲッジマット」「フロアマット」「エントランスマット」は、純正のマットで、この3つのタイプのマットでアルトピアーノ車内全フロアを覆うカタチになります。ボディダンパー施工のついでに購入しました。

ダンパー+フロアマット×2+工賃で165,000円の見積もりでした。当然値引き交渉はしていますが非公開が条件なのでごめんなさいm(_ _)m ただアルトピアーノといっても普通のカーディーラーなので値引き交渉の余地は十分にあるはずですし、トヨタモビリティ側も値引き交渉には慣れているはずです。

その辺は、純然たるキャンピングカービルダーにはないメリットかもしれません(余談でした)。

アルトピアーノに取り付けたCOXボディダンパー

こちらはフロント側のダンパーをリア側から見た様子で「COX」の文字が読めます。

アンダーカバーを取り付ける前の様子です。

アルトピアーノに取り付けたCOXボディダンパー

フロント側のダンパーを前方から見た様子。

アルトピアーノに取り付けたCOXボディダンパー

角度を変えて…。

アルトピアーノに取り付けたCOXボディダンパー

こちらはリア側のダンパー。銀色のカバーで覆われています。

アルトピアーノに取り付けたCOXボディダンパー

別角度からの写真。

アルトピアーノに取り付けたCOXボディダンパー

「COX」のロゴ。

装着効果は?確実に効果を体感できる

ディーラーでアルトピアーノを受け取ってから、直帰せずにボディダンパーの効果を体感すべく江の島方面へドライブへ出かけました。

その効果は…どう言ったらいいですかね、ちょっと表現が難しいです。

いつの乗っている人なら違いはすぐに体感できますが、乗り心地が格段に良くなったとか、路面からの突き上げや振動が柔らかくなった・角が丸くなったといったということではなく、揺れの収束が早くなったというか「締まった」というのが一番近い表現かもしれません。

もしかすると、あまり気にしないタイプの人(例えばウチの奥さんとか)だと気づかないか、気づいても「硬くなった」と表現するかもしれません。

でも硬くはなっていなくて、やはり締まったというのが近いと思います。

足回り自体の硬さは変わっていないので、路面の段差などの突き上げはガツンときますし、荒れた路面ではバタバタと暴れてしまうところは変わっていませんが、揺れてもその揺り返しが小さくなって目立たなくなったので、振動が「ダン!」と一発来てそれで終わり…みたいな感じです。

収束が早くなったので、コイルを気持ち柔らかくできるとアタリが和らいで、しかもユラユラしない…って感じで良くなるような気がします。

じゃあ、購入時にダンパーを付けるべき?

いや、購入時ではなく後日がいいと思います。

もし、ボディダンパーを装着するか悩んでいる方は、納車時にはノーマルのままでしばらく走ってから装着した方が違いや効果を実感しやすいと思います。

ただ、約10万円の出費なので付ければ付けたなりの効果はあると思いますが、必須アイテムかと問われると微妙かもしれません。なければないで済んでしまうような。

ただ、商用車に初めて乗って(自分もそうです)、あまりの乗り心地の悪さに辟易している…というのであれば、シート周りの改善と合わせて装着を検討してもよいかもしれません。

エントランスマット&ラゲッジマットが意外に防音効果が高いことが判明

キャンパーアルトピアーノの純正ラゲッジマット
こちらは「ラゲッジマット」。ダイネット足元とリア荷室全体に敷き詰めます。
キャンパーアルトピアーノの純正フロアマット
こちらは「エントランスマット」のリアシート足元部分。
キャンパーアルトピアーノの純正フロアマット
左右のスライドドア部分のステップにも。
キャンパーアルトピアーノの純正フロアマット
「エントランスマット」の運転席部分。助手席と一体で敷き詰めます。

今回、ボディダンパーの装着がメインだったのですが、併せて「エントランスマット」と「ラゲッジマット」も購入、設置してもらいました。

ちょっと歪んでたりして作業的には「雑」な感が否めませんが、アルトピアーノを受け取ってエンジンをかけて走り出してまず感じたのは、「あれ?オイル交換したのか?」でした。

エンジン音が静かになった印象で「あれ?これもダンパーの効果?」と一瞬思ったのですが、エンジン音は関係ないでしょ…と。

ディーラーの敷地から一般道へ出て加速して分かりました。

エンジン音やロードノイズが低減しているんです。

「あ、これってマットのせい?」と気づきました。

今回購入した「エントランスマット」と「ラゲッジマット」は、リアの居住部分をすべて覆い、スライドドアのステップまで覆うので防音効果がかなりあるようです。

マットの裏に薄い断熱防音材を貼って、リアのタイヤハウスも覆ううようにすれば防音・断熱にかなり効果がありそうです。

これは想定外のプラスアルファでした^^

【4/11追記】ボディダンパー&フロアマット装着の効果について

装着から10日ほど経過して、何度かボディダンパー付きのアルトピアーノに乗る機会がありました。

全体的な走り味としては、「微振動が減って滑らかな印象」です。

従来のアルトピアーノでは、常に揺すられているような振動とバイブレーションのような微細な振動を感じ、さらに商用車ならではの防音の悪さなども相まって「雑な乗り味」になっていたと思うのですが、その辺りが改善された実感があります。

粗れた路面では揺すられ感が軽減し、音も静かになったように感じます。ロードノイズが小さくなるような比較的滑らかな路面(高速なんかで舗装しなおした部分など)ではかなり静粛で乗り味が上質化した感じがします。

またサスペンションは変更ないので、基本的な乗り心地はあまり大きな変化はありませんが、車体の傾きの揺り戻しなどは明らかに収束が早い気がします。

あとはエンジン音もそうですが、変速機など床下からの音はかなり少なくなった印象で、例えば、減速時に4速ODを解除した際などに静粛性がアップしたのを如実に感じます。こちらはマットの効果でしょう。

もっとうまく伝えられればいいのですが、「良いのか、悪いのか、大差ないのか」と問われれば、明らかに「良い」のですが、どこをどう…と具体的に書こうとするとなかなか文字では伝えられない感じです。

もうしばらく乗ってみて、気づいたことがあれば追記します。

【4/14追記】120kmドライブで感じたこと

昨日(4/13)、江の島・鎌倉・逗子・横須賀方面を走るドライブへ出かけました。

自宅から第3京浜~横浜新道以外は一般道を通るルートで124.3kmを走行、本項は翌日の4/14に書いています。

走行中の印象は、細かな振動が大幅に減少したと感じましたし、比較的大きな入力でもボディが共振しないためか車体全体を揺るがすような大きなショックではなく、「ダン!」と音こそ大きいものの乗り越え自体は軽快になり収まりが早いと感じました。

また走行全体を通じて騒音が減ったことは前項と同様の感想です。こちらは運転席・ラゲッジルーム全体に敷いたマットの効果が大きいと思います。

一晩寝て起きた現在の状況は、疲労軽減を感じています。

身体がすっきりしていますし、以前から他記事でも書いている「頭が痺れるような」感じもほとんどありません。

ボディダンパー及びフロアマットの効果は確実にあると言ってもよいと思います。

**** 追記ここから ****

以下は2023年6月30日に追記しています。

結局「タイヤ」「サス」「シート」すべてに手を入れることに

文中によく出てくる「ダン!」については、要するに「突き上げ」に対してサスペンションが柔軟に対応できず、突っ張った足回りで吸収できない分を車体全体で受け止めてしまう状態を言い表しています。

最優先課題から順に手を付けた結果、冒頭に挙げた3か所すべてに「交換」「チューニング」を行いました。それぞれに記事を起こしていますのでご覧ください。

結局のところ、ボディダンパーだけで満足できるほどの足回りや乗り心地にさえ至っていなかったということになります。特にどれかが突出しているわけではなく、タイヤ交換も、サスチューニングも、シート交換もそれぞれに効果があり、それが相まって、オリジナルとは全く違う商用車としてはかなり上質な乗り心地になったと自負しています。

**** 追記ここまで ****




今回で、ボディダンパー装着とフロアマットの設置が完了となりました。

ダンパーは今日1日だけ乗っただけでもわかる効果がありましたが、しばらく乗ってみてまた違いがあれば追記報告します。

マットは意外に防音効果があって想定外に満足度高かったです(ちょっと高いけど)。

それでは今日はこの辺で。

COX ボディーダンパー ハイエース200系(標準ボディ4WD)用
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■ 著者紹介 この記事を書いたのは…
KAZ

「喜田宗彦」としてWEBライターをしています。ライター歴は10年超です。本ブログの記事は、自分自身の実際の体験や経験、ライターとして取材や調査で得た知見、懇意にしてくださるメーカーさんなどから得た知識・情報等を反映した記事を執筆・掲載しています。アウトドアについては1982年ごろからオートキャンプを開始しキャンプ歴は40年超になります。2020年にはバンコンタイプの小型キャンパーを購入し車中泊の楽しさに目覚めました。
また食べることが好きで食べ物関連の記事多めです。特に安くて美味しいものに目がありません。地元グルメやチェンめしも好物です。
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