カップ今回のテーマはカップ焼きそばのお湯捨て問題です。

車内飲食時のカップ焼きそばのお湯捨て、どうしてますか?
自分は焼きそばが大好きで、焼きそばと名が付けば何でも好きなんですが、中でも「カップ焼きそば」はかなり好きな上位にきます。
当然、キャンプでも車中泊でも食べたいんですが、特に車内泊といったシチュエーションでカップ焼きそばを食事メニューに加えるのは少々難題です。そう、「お湯捨て問題」があるから…です。
カップ焼きそばにつきものの乾燥麺を戻した後の「お湯」はそんじょそこらに好き勝手に捨ててよい液体ではなく、この問題はなかなかに深刻なんです。
ここでは、私が「おお、これだ!」と最近実践し始めた、お湯捨てを気にせずカップ焼きそばをキャンプや車内で食べられる方法を紹介します。
カップ焼きそばのゆで汁はシンクや洗面所などに流してはいけない?

このカップ焼きそばの「お湯捨て問題」は、キャンプや車中泊でなくとも気になる問題です。
みなさんは普段、自宅でカップ焼きそばを食べる際に、ゆで汁ってどこに捨てています?
シンクに流す?
至極、普通のことですが、実はそれ、専門家に言わせると結構「NG行為」らしいです。
熱湯と油がいかんらしいです。
シンクの下につながっているパイプや接続部品には「塩化ビニル樹脂」が使われていることが多いようなんですが、60~70度ぐらいを超えると軟化し始めて、ヘタすると変形・破損することもあるとのことなんです。
「じゃあどこに流すんだよ、他にないだろ?」
おっしゃる通り。
なので、家庭のシンクで流す際には水を流して、熱湯の温度を下げつつ捨てた方がいいみたいです。
沸騰したお湯をカップ焼きそばに注いで、基本3分後だとまだ相当熱いですもんね。
なので、水を流しつつ、60~70度以下で流れてゆくようにしてやる必要があるってわけです。
であれば、キャンプ場の洗い場などの簡素な洗い場などでは家庭用よりも高性能な部材が使われているとは考えにくいですし、ましてや、熱湯を流す前提で作っていない洗面所なんてもっての外ってことになりそうです。
これを知ってから、キャンプ場や道の駅やSAなど(車中泊の可否は別として)での車中泊時のカップ焼きそばのゆで汁はちょっと安易に流せなくなってしまいました。
もう一つの問題は「油」です。
フライド麺は、戻したお湯にも油が溶け出しますから、あれがシンクに流されると、排水ホースにこびりついてしまうらしいです。
油って温度が下がると固まるので、排水詰まりの原因になりますし、もしホースにこびりつかずに流れたとすれば、環境の問題になって、もっとまずいことになり兼ねません。
乾燥野菜のくずなんかも一緒に流れるので、キャンプ場の排水設備だとさらに悪影響が大きそうです。
車中泊って処分に困る液体って意外に多いかも
実際に車中泊をしてみるとわかりますが、カップ焼きそばのお湯以外にも「捨てたい液体」ってけっこうあります。
例えば、コーヒーやジュースの飲み残し、飲み終えた飲料の氷が解けた水なんか典型ですし、例えば車中泊の食事で味噌汁飲んで、一滴も残らず飲み干します?いつも?カップラーメンの汁も?
自分の場合には、車内でのコーヒーブレイクにもドルチェグストを使うんで、マシンの水タンクに入れた水が余ると捨てざるをえません(ペットボトルに戻す気にはちょっとなれない^^;)。
ドリップコーヒーでも、液体そのものは数滴たれるだけですが、フィルターとコーヒーは思い切り濡れてますしね。
それに何よりカップ焼きそばの戻し汁。
高速道路や道の駅なんかでは、「飲み残し用」のボックスが用意されているケースもありますが、まさか、カップ焼きそばのお湯を捨てに行くわけにもいかないし、そんな設備が必ずしもあるわけではないです。
キャンプだって、孤立で、沢があって…なんて好みを優先して奥地へ入り込むと、トイレや水場が遠いこと遠いことも。
それでも、車中泊ほどじゃないにしても、やはり「捨てたい液体」は少なからずあるもんです。
固まるトイレで固めて持ち帰るのもあり?でもコストが…

「捨てたい液体」が簡単に捨てられないとなった時に、最初に思い出したのは「携帯トイレ」でした。
我が家は奥さんがとても「近い人」なので、車移動中などに困ることが少なからずあります。
高速道路であれば、SAやPAといったそれなりの施設がありますし、都会や幹線道路ならコンビニでお礼のお茶1本程度でトイレをお借りすることも可能ですが、渋滞や人里離れた場所ではトイレ問題もなかなかに深刻です。
そこで我が家のアルトピアーノには、携帯トイレが常備されています。
何種類が使った結果、使いやすさで1つの銘柄に決めて、常に5~6回分はストックするようにしています。
この携帯トイレ、中に液体を入れると高分子ポリマー(給水ポリマー)が固まって、しっかりした口の留め具と相まって、液体を逃がさず保持してくれるんで、まさに「捨てたい液体」を入れるのにピッタリです。
でも1つ問題があります。価格です。
自分が使っているのはAmazonで1,360円(10P入り)で、緊急時のトイレの値段としては致し方ない金額と思えるのですが、「捨てたい液体」をその都度入れて持ち帰るごとに136円というのは、ちょっとコストが割高…と感じます。
カップ麺、もう1個買えちゃう金額です。
お湯を捨てない汁麺として食べるなんて嫌だ!戻し湯は捨てる!
昨今、ペヤングのお湯を捨てずに汁麺として食べる…なんて方法がバズっているようですが、自分的にはあくまでペヤングは「やきそば」なんですよね。
だいたいラーメンだって汁を最後まで飲まないことが多いのに、やきそばを汁麺として食べて、本来捨てるはずのゆで汁を最後まで飲み干すだなんて、自分にはとても受け入れがたいです。
だから戻し湯を捨てずに飲むなんて絶対嫌です^^;
何が何でも戻したお湯は捨てたいっ!やきそばとして食べたい!

ちなみに汁麺のスープは塩分摂取の観点から全部飲み干さない方が良いのだそうですよ。ペヤングが大好きだ…なんて人は、おそらく「塩分摂り杉くん」でしょうから、自分も含めて注意しないと…です^^;
それに(ちょっと怖いこと言いますが)、油が固まるから…と排水溝に流すべきでないお湯は飲まない方がよくないか?という疑問、ありませんか?
油の問題は「やきそば」として食べれば解消できるわけではないですが、本来捨てるお湯を飲むことで、溶けて流れるはずの油分を体内に入れて、35~36度の体温で凝固しないんでしょうか。植物油だから液体のまま?ですかね。
獣肉の脂は体温で溶けにくいので、溶けやすい魚(鳥>牛>豚>魚の順で溶けにくいらしい)が健康面を考えるとベター…というのと似ていて、果たしてペヤングの麺から溶け出た油は凝固せずに排出されるのかなどと、普段おもいきり不健康な奴が何を今さら…な心配をしたりしています。
好きなペヤングが胸を張って健康的だといえる食べ物でないことは意識しているけれど、それを捨てるはずのお湯と油を飲んで、わざわざもっと不健康にする必要はないんじゃないかと思うのです。
捨てられない液体は耐熱シリコン製ボトルで持ち帰る
何か良い手はないものか…と考えていたところ、「これだ!」と見つけたのがこちら。

シリコン製のボトルです。
シリコン製って匂いがきつくて、自分的には飲料を入れて利用するのは無理なんですが、排水タンクとして使うなら匂いなんてあってもぜんぜん構いません。
選んだ際の条件はこちら。

購入した製品は、折りたためてかなり小さくなるので狭いアルトピアーノの車内にストックしていても邪魔になりません。


口は広めなのでお湯捨ても問題ないですし、密閉もしっかりしていて、実際に利用したところではお湯をストックした状態で倒れても液漏れはしませんでした。また、多少窮屈ですがスポンジを入れて中を洗うことができます。
耐用温度については、「-50℃~220℃」と、カップ焼きそばのお湯捨て程度は全く問題ありませんが、薄いシリコン製で持てば熱いので「やけど注意」です。
密閉性も簡易的な作りに見えて少々怖いのですが、現在のところ「捨てる液体」を持ち帰る際に、液漏れしたことはないので大丈夫そうです。
ただ、それでも怖いので、「転ばぬ先の杖」的に、水もの用の袋に入れて持ち帰ってくるようにしています。

寒い時期には夕食にペヤング食べて、シリコンボトルをタオルで巻いて「湯たんぽ」代わりにできないかな…なんて考えていますが、安いシリコンボトルの密閉性がどこまで信用できるか、少々怖いものがあります。ベッドの上で液漏れ…なんてシャレになりません。
条件の中で一番心配だったのは容量でした。
このシリコンボトルは満杯で600mlですが、実際のカップ焼きそばを戻したお湯って何mlかご存じですか?

こちらはカップ焼きそばに実際に記載されている「湯量」です(上がペヤング、下がモッチッチです)。これ以外に、500ml超のお湯を推奨している製品もありました。
これを見てちょっと固まりました^^;
600mlじゃ全然足りない?
一瞬アセったのですが、実際に計量してみると、500ml近いお湯を注いでもお湯捨て時に出てくる湯量は200~250ml程度でした。
麺やカヤクが吸うんですね。
実測値でいえば、カップの目安のラインまでお湯を入れて規定時間後にお湯捨て際に出てくる湯量はペヤングは200mlを少し超える程度、モッチッチは250mlぐらいでした。UFOも、一平ちゃんも200~250ml前後でしたので、600mlの内容量があれば2個分のお湯をストックするのには十分と言えます。
あとは値段ですが、初めの想定通り、簡易トイレを使用するより割安であればOKです。
この製品は購入当時で1,400円ほどでしたが、我が家で使っている簡易トイレが10P入りで1300円ほどなので、ボトルで「捨てたい液体」を10回以上持ち帰れれば、元を取ったと言えそうです。
耐久性に関しては、数回使った印象では、たぶん100回でも大丈夫な感じです。
グレータンク代わりに食品保存ボトルを使う
前項のシリコンボトルの容量は600mlでカップ焼きそば2個分でしたが、カップ焼きそば以外の「捨てたい液体」が多い場合には、キッチンで使用する食品保存用の耐熱容器がおすすめです。
そんな条件で保存容器を探すとけっこう種類があるし、価格も安物がたくさん見つかりました。
以下のリンクで紹介している容器は、上記の条件をすべてクリアしていて、1500mlの容量があるので、カップ焼きそばだけでなく車内の「捨てたい液体」すべてを収納できそうです。
シリコンボトル膿瘍にコンパクトに収納することはできませんが、その分、容量が多く、取り扱いが簡単で洗浄もしやすい利点があります。非常に安価なのでグレータンク専用に1つ用意しておいてもいいのかな…と思います。
直接液体を入れるのが憚られるようなら、耐熱の保存袋を中に入れるのも「手」です。この袋は丈夫なので、湯煎や電子レンジなどでの調理や食品保存にも便利に使えます。
また凝固剤を併用すれば、「捨てたい液体」だけでなく、緊急時トイレとしても利用可能です。

凝固剤はラーメンの汁だけでなく尿も固めますのでトイレの応急対応にも使えるそうです。深夜や寒い、遠いなどでトイレに行きたくない場合に簡易トイレとしても利用可能性です。

実は自分は孤立的なキャンプが好きなので奥地へ入ってしまうことが多く、そうすると近場にトイレがない事が多いので、深夜のトイレなどは簡易的・緊急的に済ませてしまうことがあります^^;;
持ち帰ったお湯の捨て方も考える
では、自宅に持ち帰ったボトルの中身はどうするか…といことも併せて考えておきたいですね(持ち帰るのはお湯だけではなく、容器やフィルム、ソースやかやく袋なども)。
お湯を野山に撒いちゃうなんて論外ですが、自宅のシンクにだって決して芳しい廃棄物ではないですので、何らかの対策が必要だろうと思います。
そこでわが家では奥さんと相談して、日々の調理や食事でシンクに油を流さないように油を吸着するフィルターをシンクに使うようにしています。油吸着フィルターを通して流せば、油も食物くずも濾されて除去でき水だけを流すことができるので安心です。
このフィルター、Amazonで20枚で649円なので、1枚当たり32.45円。日に1枚使うので月間のコストは973.5円ほどになります。もう少し安い製品を見つけたいと思っていますが、なかなか代替品はみつかりません。
また容器類の持ち帰りについては、キャンプ場などにごみの分別が負担になっていると聞いて始めたのですが、カップもフィルムも蓋も割りばしもまとめてコンビニ袋で捨ててしまうと、リサイクルできるものも燃えるゴミになってしまうケースもありそうなので、自宅で自宅の地域のルールに従って、容器やソースの袋はできるだけ洗って分別してごみ回収に出したいためです。

凝固剤を使った場合には燃えるゴミとして出すことができます。逆にトイレや排水溝に流してはいけません。塩を入れれば溶ける…というのは都市伝説的な風聞で実際には溶けないようです。
参考サイト:https://blog.miraikan.jst.go.jp/articles/20180521post-13.html
今回は、車内の「捨てたい液体」の処理方法について考えてみました。
「捨てたい液体」の多くは、シンクはもちろん、地面などに絶対流してはいけない液体です。
持ち帰ってルールに則って処理するのがスマート・アウトドアと言えそうです。
それは今日はこの辺で。
当ブログの管理人KAZです。
モバイル通信やガジェット関連、アウトドア関連のフリーライターをしています。2020年3月、コロナによる緊急事態宣言直前に購入した小型バンコン「アルトピアーノ」でバンライフに目覚め当ブログを立ち上げました。