タウンエースバン・アルトピアーノのシートを純正シートからレカロシート(SR-7F)に交換しました。ヘタっていた純正シートとは明らかな違いが体感でき、背中から腰にかけてのサポート感が気持ちよいです。コーナリング等で楽に姿勢が保てるのでドライブ時の身体疲労が大幅に軽減、腰痛や肩こりも緩和されました。
タウンエース・アルトピアーノの乗り心地改善・快適化の最終段階として、ついにレカロシートを装着しました。選んだのは「GU-100」のレッド。赤黒ツートンが恰好よいです^^ 蒸れの少ないグラスメッシュ&ウルトラスエード表皮でアームレスト付きです。
スポーツ車とは座り方が違うので、商用車やワゴンなどにはレカロは向かない…という話しもありますが、実際に取り付けてみた感想としては、確かに足を投げ出す姿勢ではないので尻が痛くなるのは確かですが、それ以上に、疲労軽減や腰痛・肩こりの緩和などメリットの方が多いと感じます。
選んだのはSR-7F GU-100(レッド)アームレスト付
今回、タウンエース・アルトピアーノに装着したのはレカロシートの中でも最もコンフォート寄りの「SR-7F」です。
乗降性に配慮して座面サポートのない「F」をチョイス
運転席・助手席が高いタウンエースへの乗り降りの容易さと、アームレストを装着したかったので座面のサイドサポートが低い「F」にしました。
実は「SR-7F」にした理由が乗降性以外にもう1つあって、アルトピアーノ(タウンエースバン)は前輪のタイヤハウスが張り出していてアクセルやブレーキが若干左にオフセットになっているため、太ももをしっかりサポートしてしまうとペダル操作に影響しそうでした。
実際に取り付け後に運転してみたところ、やはり座面サイドのサポートはなくて正解だったと思いました。
表皮の生地の違い~蒸れの少ないグラスメッシュをチョイス
表皮 | ||
KK-100 | カムイ x カムイ | 101,200円 |
GK-100 | カムイ ×グラスメッシュ | 117,700円 |
GU-100 | ウルトラスエード ×グラスメッシュ | 141,900円 |
SR-7Fのシート表皮は3種類あって、最も安価に購入できるKK-100では座面もサポート部も「カムイ」生地です。
当初は「KK-100で充分でしょ」と思っていたのですが、実際に触れて座ってみると、着座した瞬間に生温かい感触で、ネット上でも「蒸れやすい」との評価が見受けられたので「GK-100の方がいいかな」ということになりました。
GK-100はサポート部分はカムイのままですが座面を「グラスメッシュ」に変更して通気性を確保しているので、ターゲットがKK-100からGK-100に変わりました。ちなみに、GU-100では座面の「グラスメッシュ」はそのままで、サポート部に「ウルトラスエード」を採用しています。
アームレスト、シートヒーターのチョイス
アームレストは必須と考えました。
ロングドライブで、特に高速を淡々と真っすぐ走るようなシチュエーションではアームレストがあるとかなり腕が楽になるので、KK-100を検討している段階でも「必須」と考えていました。
タウンエース・アルトピアーノは、日常の買い物や送迎などでの使用も多いですが、やはりドライブが趣味ですし、伊豆が好きでよく出かけるので、200km程度のドライブも多めです。
高速道路や有料道路では「アームレストが欲しい」と思うことがよくあったのでアームレストは絶対に欲しいアイテムでした。
アームレスト表皮もいろいろあって、デフォルト設定は左の「カムイ」のようです。何も指定せずにアームレストを希望したら、カムイのものが見積もりに入っていました。
取付店でカムイとフェイクレザーを試すことができたので実際に腕をかけてみたところ、季節的なこともあってカムイは「暑い」と感じました。「フェイクレザー」はもしかすると冬に「冷たい」と感じるかもしれませんが、その場合は何かカバーを考えるということでフェイクレザー製をチョイスしました。
ちなみにアームレストは、表皮の違いによる価格差はありません。
一方で「シートヒーター」は悩みました。
CX-5にも「シートヒーター」付いていました。エアコンはエンジンが暖まってくるまで温風は出ないけどシートヒーターはすぐに温かくなってくれること、冬場のシートヒーターはかなり有難い存在であることを知っています。
でも最終的にはシートヒーターはキャンセルしました。
理由は2つ。
1つは電源の問題。我が家のアルトピアーノは一度上がってしまったことがあって、必ずしも100%元気な状態ではないかも…という心配を抱えていること。4WD車なので一応「寒冷地仕様」ということになっていますが、あまりバッテリーに負担をかけたくないと思いました。
また、アルトピアーノはキャンパーなので、シガーソケットからの走行充電でポータブル電源を充電することもあるので、やはり「過負担」になってはいけないのでキャンセルとしました。
もう1つはコストの問題。
シートヒーター付きは、16,500円/1脚割高になります。2脚で33,000円です。「GU-100」を選んでいる時点で、KK-100と比べて4万円超/1脚割高なので、シートヒーターも付けるとなるとちょっと懐が痛すぎます。
そこで寒さに弱い奥さん側(助手席)だけでも…と提案しましたが、「わたしだけなんて悪いからいいよ、わたしもナシでいいよ」とのことだったので、シートヒーターはキャンセルしました。
モバイルバッテリーで暖かくなる電気ブランケットがあるので、それで充分に代用になる…と判断しました。
毎日目にするカラーは重要な選択肢
CX-5は外装ソウルレッドに白シートで、自分はけっこう派手めのカラーが好きです。
なので、外観は何の変哲もない白いバンのシートがKK-100の真っ赤なシート…はちょっと好きなパターンでした。今回のレカロシートは最初から「赤」しか装着する気がありませんでした。
ところが「蒸れそう」と言うことで、シート表皮の問題でGK-100にしたら「赤」がないんです。GK-100のレッドはこんな配色で地味なんです。
金額と色の好みで迷いましたが、これは自分のイメージとまったく異なります。
カラーとしてはGU-100の「レッド」は、座面と背もたれが黒、サポート部分が鮮やかめの赤…ということで、KK-100の真っ赤よりちょっと大人ぽくて好きでした。画像では赤がくすんで見えますが、実際にはもう少し鮮やかな赤です。
「やっぱりこれかな」です。
工賃込み40万円超の見積もりも無金利36回分割で購入
数量 | 単価 | 金額 | |
SR-7F GU-100 | 2 | 145,200円 | 290,400円 |
シートレール | 2 | 29,700円 | 59,400円 |
アームレスト | 2 | 12,100円 | 24,200円 |
工賃 | 2 | 16,500円 | 33,000円 |
合計 | 407,000円 |
最後の難関は、この40万円もの出費をどう支払うか…です。
さすがに40万円の現金一括はちと厳しいですが、かといって分割支払いでは金利がかなりの金額になって勿体ないということで悩みましたが、なんと、オートバックスが発行するクレジットカード『THE ASM CARD』での支払いであれば、40万円以上は無金利36回分割が可能だったんです。
このことは、今回のレカロ購入には大きな後押しになりました。
仮にGK-100×2脚(工賃込)を年利15%のリボ払いを利用した場合の支払総額は440,589円(内手数料 81,989円)となり、GU-100を無金利で購入するより高額になってしまいます。
どうせ支払うなら「金利」として支払うより「製品」に対して支払う方がいいですし、支払額自体もGU-100の方が割安に済む…ということなので、ここはもう「THE ASM CARD」で行くしかないと決心しました。
実は、ASM横浜で購入を決定するまでに、オートバックス・ASM以外にも何店舗が見積もりして貰ったり、店舗を訪問したりしたのですが、「THE ASM CARD」の無金利36回払い以上にお得な価格は見当りませんでした。
購入・取付店 AUTOBACS ASM YOKOHAMA
今回、レカロシートを購入・取付した店舗はオートバックス系列の『ASM YOKOHAMA』(山下町)です。
店内はレカロシートだらけ。
見本だけでなく試座できるので、座り心地やお尻やウエストが入るかどうか、生地の違い・肌触り、アームレストの有無などを実際に試すことができます。レカロ専門店なので、一般のオートバックスより空いていてちょっと高級感があります。
とはいえ、価格や工賃などは同じで、ASMだから割高とか、逆に割安…ということはありません。当初は自宅の近くのオートバックスでも見積もって貰ったり、相談したりしていたのですが、どうしても自分で見て触って座って選びたかったのでASMに出かけた経緯がありました。
普通のオートバックスでは、試座できるシートが少ないし、同じシートで生地やアームレストの有無などを確認できないので、その辺りを重視するならASM YOKOHAMAがおすすめかと思います。
スタッフも気さくで、待ち時間をつぶすのに近所のコーヒーが飲めるお店なども教えてくれました。近所においしいハンバーグ屋さんがあるとかで、こんど奥さん連れて行ってみようと思います。
店舗奥の作業スペースで取り付けが行われます。
片側ずつ丁寧な作業で交換が進められていました。
■AUTOBACS ASM YOKOHAMA
我が家のアルトピアーノがASM BLOGで施工事例として紹介されています。
待ち時間も大丈夫~周辺の施設や店舗で時間潰せる
フロントで1脚あたり2時間見ている…とのことだったので都合4時間をどこかで潰さなければなりませんが、周辺には色々な店舗があるので飽きずに待つことができました。
純正シートを外した写真が欲しかったので、店舗内外の写真などを撮りつつ待って、シートを外した写真を撮影、その後、スタッフさんに教えてもらった島忠ホームズへ。
ここには、島忠ホームズ、ニトリ、オーケーストア、ダイソーなどが入っていて、さらにヤマダ電機とイエローハットが隣接しているので時間つぶしに最適でした。
アルトピアーノにSR-7F装着完了
というわけで、ついに我が家のアルトピアーノにレカロシートが装着されました。赤黒ツートンがちょっと大人ぽくて格好いいです。
ちょっと高級車ぽい雰囲気を醸し出しています。座り心地も座面が肉厚になった感じで心地よいです。
フェイクレザーのアームレスト。アームの色をどうするか悩みましたが、シート側面が黒なので、アームレストも黒の方が…とASMスタッフからアドバイスがあり黒に決めましたが、あまり違和感はないですね。ただ、シート本体の生地との風合いの違いは如何ともしがたいです。
レカロを主張してます^^
後から分かったことですが、この写真には重大なことが写っています。写真を撮影した時点ではまだ気づいていません。その重大なこととは座席の背もたれが大きいということです。高速道路などでの右車線からの合流時などで、従来のままのカーテンの位置だとスライドドアの窓から左後ろが確認できないんです。カーテンをもっと大きく全開しないと後方確認できないのでした^^; 実際に体験してみないと気付かないことってありますね。
ラゲッジルーム側から見るとこんな感じ。背面は黒なので落ち着いていてよいと思います。
実際に装着したレカロシートのメリット・デメリット
日々の買い物や送迎などの市街地走行に加え、横浜~伊豆ほぼ一周のドライブや、関西方面へ片道500kmのほぼ高速走行で座り心地、乗り心地などをチェックしました。
乗り心地に関しては、ダンパーチューニングの「ネオチューン」の影響が大きいため、どうしてもネオチューン+レカロの評価になってしまいます。必ずしもタウンエースにレカロシート装着だけではない印象や感想が混じってしまいます。
相対的にダイレクト感が増してしっかり
乗り心地や快適性の総仕上げのつもりのレカロシート装着でしたが、総じて、まったく何もしていなかった当時と比べると、はるかに乗り心地は改善したと思います。
『もはや商用バンの乗り心地じゃない』といってもいいぐらい劇的に変化しました。
当初はシートの交換では乗り心地自体にはさぼど影響なく、若干硬くゴツゴツ感を感じるようになるんだろう…と思っていたのですが、そんな単純なものではありませんでした。
レカロシートは純正シートに比べると、良いことも悪いこともしっかり路面の状態を伝えてくるので、純正シート+ネオチューンの状態より、ゴツゴツ感が増したように感じます。情報量が増えた感じです。
市街地走行
元々足回りが固いタウンエースに、ネオチューンでオイルチューニングを施していますが、サブバッテリーをはじめ荷室の軽量化を行っているので、まだ柔軟性が足りない状況で、さらにシートがレカロに変わったことで、荒れた路面での乗り心地は決して芳しくありません。
突き上げ感など大きな入力は、ネオチューン施工済みのダンパーが功奏していますが、ガタガタ道はまだ柔軟性が足りない感じです。
タウンエースは足を投げ出さない座り方をするので、尻にかかる荷重が大きく、座面にあたる部分が痛くなるので、高反発マットを使って緩和しています。
再度、ネオチューンのリチューニングが必要かな~と感じています。
高速走行
まっ先に感じるのはフラットライド感です。足がよく動いて路面に追従している印象で、継ぎ目などもタタンと軽快に乗り越えてゆきます(これはネオチューンの恩恵)。
その上にレカロシートの良さが加味されて、非常に快適です。
身体がしっかりホールドされて背中や腰・肩もしっかりサポートされているので、長距離走行でも身体の疲れや腰痛・肩こりが歴然と軽減しました。
高速はただ真っすぐ走るだけ…というイメージが強いですが、実は大きなアールのカーブでも速度域が高いために思ったより外側への遠心力が働いていて、身体を支えるためにあまり意識することなく身体に力を入れていることに、レカロに替えてから気づきました。
カーブを走行していると身体に外側へ傾く際にサイドサポートに身体が支えられることで「ああ、今まで力を入れて支えていたんだな」と気づいた次第です。
そうしたカーブは無数にあって、そのたびに入れていた力がいらなくなることで身体的な疲労感は大幅に減少します。これは実際に体験しないと分からないかもしれませんが、かなりの違いを感じます。
ちなみに、ネオチューンで柔軟になった足回りとレカロの組み合わせは非常に快適です。単に軟らかくなっただけでなく、踏ん張るところは踏ん張り突き上げは柔軟にいなしてくれるので、レカロのホールド感と相まって、我が家のアルトピアーノは高速走行が「得意分野」になりました。
アームレストは抜群の安楽さ
高速道路で長距離移動中はなくてはならない装備と感じます。
左腕をアームレストに預けてハンドルを保持&手首だけで修正舵、大きく曲がる際には左腕を浮かし右手を添えて…そんな運転がめっちゃ楽ちんです。
ワインディング
ワインディングと言ったってタウンエースで「攻める」わけではないですが、実は前輪よりも重量物のエンジンが後ろにあるフロントミッドシップのレイアウトなので、重心は高めなものの、意外にも運転しやすい性格を持っています。
うちのクルマは4WDなのでアンダー強めですが、アクセルを少し戻すことでノーズがクイっと入るような感じもあって、さらに車体を軽量化している上にダンパーも動きが良くなっているのでコーナリングは意外に気持ちよくて、もう少しエンジンパワーがあればなあ…なんて感じながら運転することが少なくありません。
高速道路の項でも述べたようにカーブで身体に力を入れずに済む…というメリットが、ワインディング走行ではもっとはっきり意識されます。
例えば箱根新道を上がってゆく際にも、右に左に身体が振れることなくしっかりしたサポートに身をゆだねているので非常に楽ちんです。
アイポイントの高さは気にならない
実はレカロは純正シートより着座位置が高く、必然的にアイポイントが高くなるのですが、これに関しては全く問題ありません。逆にアイポイントは下がりました。
というのも突き上げやゴツゴツ感緩和のため、厚手の高反発シートを敷いていたため、純正より高いアイポイントのレカロであっても、マットありの従来のアイポイントより若干低くなっています。
純正シートの保管は場所を取る
これは乗り心地や走行フィールとは関係ありませんが、純正シートを2脚保管しておかなければならないことに交換終了まで思い当たりませんでした。
我が家はマンション住まいなので、あまり自宅内に空きスペースはない上に、納戸にはキャンプ道具が詰め込んであってかなり場所を食っています。
この上、純正シートを納戸で保管しておけるか…多少の不安を感じつつ自宅にもどりましたが、辛うじて納戸内に収まりそうでほっとしました^^;
余談ですが、もしアルトピアーノを廃車や再販する際には、工賃は必要なものの純正シートに戻すこと、新たな車両辺保取付けはやって貰えるそうなので、これは「保険」ですね。
タウンエースバンにレカロシート まとめ
待望の、そして乗り心地改善の最終段階としてのレカロシート交換装着が完了しました。
そもそもの最初は運転席側だけKK-100に…と思って検討を開始したのですが、紆余曲折を経て、最終的には運転席&助手席にもGU-100を奢ってしまいました。総額40万円超の買い物になりましたが、無金利36回払いで、消費税を除く支払額の全額をレカロと工賃に費やすことができました。
恰好も良いし、ドライビングの疲労は軽減されるし、色も素材も納得…。尻の痛みを除けば大満足です。
余談ですが、これまでは特徴的なシートカバーで「アルトピアーノ」であることが窓越しにも分かったのですが、レカロ装着で運転席・助手席を見てもアルトピアーノであることは分からなくなりました(笑)が、逆にフロントから見える赤いレカローシートがカッコいいです^^
それでは今日はこの辺で。
※過去の乗り心地改善策はこちら