今回のテーマは、1.5~2合の少量炊き炊飯器です。

車載でポータブル電源からの給電を前提に少量炊きの炊飯器を探しました
今回は「車中泊で旨い白飯を食べる」シリーズ第3弾として「車載用炊飯器」を探してみました。
過去のシリーズでは、コンビニで買える「パックご飯」の食べ比べや、銘柄無洗米の食べ比べなどをしてきましたが、今回は、米そのものではなくご飯を炊く道具に焦点をあててみることにしました。
電子レンジ調理器と車載電子レンジを使ってご飯を炊く方法もありますが、それはそれで1つの方法として否定はしません(別の機会に)が、今回は電気炊飯器を調べました。
な部分を作るということで、1.5~2.0合の炊飯器を探しましょう。
車内炊飯用の少量炊飯器のついて
Amazonなどを見回してみると、自分がアルトピアーノを購入した当時よりも、1.5~2合炊きの車中泊向きの炊飯器が増えた気がします。まあ、これだけキャンプだ、車中泊だと注目度が上がっていますので、特に小回りの利く中小メーカーから続々小さな炊飯器が登場しています。
そうでなくても、コロナで外食がしにくくなって以降は自宅で炊飯する独身者も増えたんじゃないでしょうかね。この小型炊飯器の多さにはそんなことを感じます。
消費電力は200~300W→「美味しい」だけではない車載炊飯器の条件

調べてみると、1.5~2.0合用の炊飯器の消費電力は200~300W程度が多いようです。
アイリスオオヤマによれば、5.5合用などの大出力炊飯器で少量の米を炊くと、火力が強すぎて逆に美味しくないんだそうです。
これをまるまる鵜呑みにするわけではありませんが、車内炊飯を前提で考える場合、給電方法はサブバッテリーかポータブル電源になることを勘案すると、1000W超の大消費電力タイプより200~300Wの小消費電力タイプが望ましいこともまた事実です。

単に美味しく炊けるから…というだけではなく、車載で利用する場合には消費電力が小さいことがメリットであり必須条件でもあります。
「美味しい」ことだけを優先するなら、車内でも家庭用の3~5合炊きの炊飯器を使った方が美味しいご飯が炊けることは間違いありません。
1.5~2合炊きの炊飯器では「IH」「圧力IH」といった機能を持ったモデルはありませんし、高出力でお米の甘みを引き出したり、土鍋釜など内釜にも凝っている製品がたくさあんあります。
でも、車内の電源は無限ではありません。
このことは車内で家電製品を使用する上で考えざるを得ない必須条件です。
家庭のコンセントのように電気料金さえ払えば消費電力をあまり気にせずに使える状況とは異なり、サブバッテリーにしても、ポータブル電源にしても車内の電源は有限であるため、炊飯器に限らず車内利用の電気製品の消費電力は小さい方が車内使用向きと言えます。
消費電力200~300Wということは、炊飯時間が30分だとすると、300Wの機種でも(÷60分×30分)で実際に消費される電力は150W程度、200Wなら100Wそこそこです。
いくら美味しいご飯が炊けても、1200~1400Wの家庭用炊飯器でポータブル電源の蓄電を1回の炊飯で使い切ってしまっては意味がありません。
災害時の非常食としての使途も考えているなら尚のこと、できるだけ小消費電力でポータブル電源の蓄電量の温存を図るべきです。
取り扱いや片付けの気遣いが少ない
例えば前出の電子レンジ炊飯用の土鍋などは、使用していない時の収納や取り扱いに気を使いそうですし、炊飯後の後片付けにも手間がかかりそうです。
電気炊飯器なら、特に手荒らに取り扱わない限り大した気遣いは不要でしょうし、コーティングされた釜は後片付けがしやすいのは車内利用では特に大きなメリットです。
もちろん、小型であるがゆえに収納スペースも小さくて済む点も小型キャンパーには有難い「性能」の1つと言えます。
機能がシンプルなのに炊飯メニューは意外に多彩
普通に白飯が短時間で美味しく炊けてくれることが何よりですが、1万円もしない小型炊飯器は意外に多機能です。
白米・無洗米・早炊きを炊き分けたり、「おかゆ」や「炊き込み」コースの設定が可能だったり、なかには煮物や肉料理機能まで搭載しているモデルもあります。
デメリットもないわけではない
価格が安いせいか、タイマーと保温機能には低評価が多いですが、車載炊飯器として考えた場合、何時間も経ってからの炊き上がりや、炊き上がりから何時間も保温してから食べるシチュエーションはほとんどないように思うので、その辺りは気にしなくてもよいかもしれません。
もう1つのデメリットは、小型の炊飯器で高評価の製品があまりないこと。
そりゃあそうです。
家庭用の炊飯器でも3合炊きと5合炊きでは火力が違うので、炊き上がるご飯のおいしさが違うのですから、もっと小さければそれだけ火力は小さくなりご飯を美味しく炊くのは難しくなります。
ちなみに家庭用でも、3合炊きで3合炊いたご飯と、5合炊きで3合炊いた場合は、5合炊きで炊いたご飯の方が美味しいそうですよ。
ただ、車載という点を考慮すると単に美味しいご飯が炊ければよいというものではなく、消費電力や後片付けや取り扱いの用意さ、収納性なども勘案せざるを得ず、そうなると車載炊飯器としては「大火力の5合炊き」がベストチョイスではなさそうです。
対流について(追記)
「炊飯器では対流なんて起こっていない」というコメントを頂きましたが、対流は起きていると考えるのが自然です。
というより、容器に入れた水を下から熱する状態で対流を起きないと考える方が非科学的です。
それは、水中に米やパスタなど何かが入っていても…です。
炊飯器の中は見えませんが、パスタなどを茹でる際に対流が起きているのは誰もが一度は見たことがあるはずで、それが炊飯器の中では起きないとするのは物理的に無理があります。
ただし、アイリスオオヤマのようにあまり激しく「おどらせない」炊き方を目指す炊飯器もあるので、対流が起きないことはあり得ないが、対流を激しくしない炊き方もある…が実際のようです。
アイリスオオヤマによれば、釜の側面まで加熱される「かまど」は、釜の底面だけに熱源がある一般的な炊飯器よりも対流は少ないんだそうです。
ではなぜ炊き上がりの時に炊き込みご飯の具材は上にくるのか…ですが、対流とは無関係のようで、単に水中で大小さまざまな大きさのものが攪拌された場合、小さいものが下、大きいものは上にくるということのようです。
例えば、園芸をする方ならご存じかと思いますが、土を「篩(ふるい)」にかけた際に、網目よりちいさいものは網目を抜けて落ちてしまいますが、網目を通らないものは落ち葉や石コロなど大きなものほど上に出てきますが、それと同じようなことなんじゃないかと思います。
なので、例えば米より小さいものを一緒に入れて炊けば、もしかすると米が上にくるのかもしれません。例えば、粟とか稗とか、粒の小さい穀物なんかだとそうかもしれません(ただし浮きやすい性格が影響するかもしれませんが、そこは分かりません)。
米が吸ったり蒸発したりして徐々に水量が減ってゆくと、小さい米が大きい具材の下へもぐりこんでそのまま炊き上がりを迎える…そんなイメージかもしれません。
災害発生時にも役立ち、家庭で使えば大幅な節電アイテムにも
ポータブル電源で炊飯できれば大地震や自然災害発生時にもストックしている米を炊いて食事ができることも大きなメリットですが、小型炊飯器は消費電力が少ないため、家庭での日々の炊飯に使うことで大幅な節電効果を期待できます。
例えば、我が家で普段使っている炊飯器の消費電力は1400Wで、白米の炊飯に約70分かかります。
この場合、1回の炊飯にかかる電力は1400W÷60分×70分≒1633Wとなります。
平均的な小型炊飯器の場合は、消費電力250Wで炊飯時間は約20分ですので、1回の炊飯にかかる電力量は250W÷60分×20分≒67Wとなります。
月間に日に1回の炊飯を月間20日間行った場合、毎日1633W-67W=1566Wを節電できることになります(節電量は約96%にもなる計算です)。
各社の1.5~2合炊き炊飯器をピックアップ~諸元を比較
RC-MF15 | アイリス | ¥4,440 | 1.5合 | 280W | 193x162x191mm | 1.4kg | |
YJE-M150 | 山善 | ¥2,780 | マイコン | 1.5合 | 200W | 190×180*210mm | 1.56kg |
YJG-M150 | 山善 | ¥4,900 | 1.5合 | 250W | 167×167×198mm | 1.25kg | |
d000 | 東京Deco | ¥3,580 | マイコン | 2合 | 200W | 170×195×205mm | 1.34kg |
i001 | 東京Deco | ¥4,580 | 1.5合 | 250W | 146×172×185mm | 1.3kg | |
i001 | 東京Deco | ¥4,780 | マイコン | 2合 | 300W | 190×190×200mm | 1.55kg |
SR-MC03 | パナソニック | \6,000 | 1.5合 | 200W | 210×160×160mm | 1.00kg | |
RC-1.5013 | 蔵王産業 | ¥3,214 | 1.5 | 200W | 200×168×171mm | 0.97kg | |
RC-MX201 | MAXZEN | ¥3,990 | 2 | 240W | 185×208×188mm | 1.7kg | |
SARARI CooK | REDSPYCE | ¥2,980 | 2 | 200W | 240×275×235mm | 1.1kg | |
SR-MC03 | パナソニック | ¥4,418 | 1.5 | 200W | 160×160×210mm | 1.0kg | |
RCR-1 | recolte | ¥8,800 | 2.5 | 300W | 225×204×210mm | 1.3kg | |
ARC-T105 | コイズミ | ¥4,030 | 1.5 | 210W | 192×168×189mm | 1.56kg | |
KSC-1512 | コイズミ | ¥3,480 | 1.5 | 210W | 140×185×190mm | 1.4kg |
1.5合~2合炊きの炊飯器の一覧を作ってみました。
各々の機種をピックアップする中で、1つ気づいたことがありました。
比較的「ご飯が旨い」的な評価を得ているのは、米1.5合に対して250~300Wの消費電力の製品が多いことです(表内の黄色いマーカーの機種)。
消費電力なので実際に米が加熱される火力そのものを表してはいませんが、液晶パネルやバックライト、タイマーなどに使う電力は僅かですので、炊飯器に関しては、消費電力に近い火力で加熱されると考えてよいはずです。
一部の炊飯器の解説には、あまり火力が強すぎても美味しくないのだ…というようなことも書いてあったので、1.5合~2合炊きでは250W~300Wの間の消費電力の製品を選ぶことが1つのヒントなのではないか…と仮説してみました。
果たして、その範囲に該当する炊飯器は概してユーザー評価が良いように思いました。
中には部品(ゴムやシリコン)が臭うなどといった点で低評価が付いている製品もあり、それはそれで重要な情報ですが、単に「米を旨く炊く」という1点において、250W~300Wの消費電力は「言い得ている」のではないか…と思いました。
とはいえ、「蔵王産業 RC-1.5013」「パナソニック SR-MC03」「コイズミ ARC-T105」など消費電力200Wクラスの製品でも高い評価を得ている製品もありました。
「蔵王産業 RC-1.5013」「パナソニック SR-MC03」 は、旨いご飯では高評価ながら、炊飯時に水滴が飛び散るといったコメントもあり、車内で使うにはその点はちょっと心配ではあります。
そうなると「ARC-T105」は悪い評価がほとんどなく、ちょっと気になる存在ではあります。
また、形状は縦長が良いと書かれているものも見つけました。少量の米を炊く場合には、扁平な形状よりも縦長の方が米の対流が起こりやすく美味しくなるとのことでした。
結果として以下のような条件で炊飯器を絞り込んでみました。
アイリスオーヤマ RC-MF15
アイリスオーヤマはとんでもない数の炊飯器をラインアップしていますが、意外にも2合以下の少量サイズは製品数があまり多くありません。
「RC-MF15」は、1.5合炊きで280Wの高火力で、白米・無洗米・早炊き:0.27l(1.5合)/麦飯・低糖質:0.18l(1合)を炊き分けてくれるようです。
通常の白米モードでは炊飯時間は49~59分かかるようです。早炊きで26~34分とのことなので、結構炊飯には時間がかかるタイプです。
車載で使う場合は炊飯時間が短いことは、消費電力の点で重要かもしれないので要チェックポイントです。
低糖質モードがあるのは、少々太り気味の自分には気になります。
ただ、実は今自宅で使っている炊飯器は三菱製なんですが、以前使っていたタイガーの炊飯器が10年超で壊れ、アイリスオーヤマの炊飯器を買ったのですが、1週間で故障して返品して買いなおして現在に至っていて、ちょっとアイリスの炊飯器の印象が良くないのです。
非常に個人的なことですが、引っかかっています。

山善 YJG-M150
山善の製品は、電子レンジがとても使い勝手が良いのでアイリスとは逆に印象が良いです。
型番は「YJG」と「YJE」がありますが、「YJG」は「おかゆモード」付で、「YJE」にはありません。
自分はおかゆを食べることはほとんどない(でも病気の時など食べると旨いと思いますが)のですが、消費電力が50W違うので、あえて「おかゆモード」付の「YJG-M150」を選んでいます。
「おかゆ」以外の炊飯モードは特に搭載されておらず、スイッチも「炊飯」「おかゆ」「予約」「保温」の4つだけでシンプルです。
特に良い評価が多いわけではないですし、「臭い」「美味しくない」「水滴が飛ぶ」等の悪い評価も散見でき、評価は極端な印象でした。

東京Deco Roommate i001
こちらの製品は、まず「東京Decoってなんだ?」から見てゆく必要がありますが、こちらは「Roommate」というブランド名で家電を取り扱っているようです。
「RM i001」は1.5合炊きで消費電力250Wの炊飯器です。炊飯モードは「白米」「玄米」「おかゆ」の3つのみでシンプルです。予約機能は最大12時間~最小2時間で1時間刻みとかなり大雑把。炊き上がりには30分ほどかかるようです(コメントから)。
あまり見知らぬメーカーながら、評価は比較的良好で、☆2つ、☆3つの評価が合わせて11%しかないことに注目して各コメントを読んでみましたが、水分調整が難しいようで美味しく炊くのには慣れやコツが必要かもしれません。
良い評価の方はかなり良いので、両極端な評価に悩んでしまいます。

東京Deco Roommate HN-12
こちらも東京Decoの製品で、2合炊きで300Wの消費電力です。ちょっとおしゃれな形状で、旨くご飯が炊けるのであれば、車内においても「おされ」かなと思います。
液晶パネルと操作系は蓋にあって、側面には蓋を開くボタンしかありません。
炊飯モードは、炊飯/無洗米/早炊き/玄米/お粥/炊込み/ヨーグルト/スチーム/ケーキと多彩で、9種類ものモードを備えています。タイマーは1時間~24時間で5分刻みで実用的です。保温最大24時間。
どことは書いていませんが、国内メーカー製だと書かれています。本当なら安心ですけれど。
評価は☆1~2個が全体の13%で、比較的良好なコメントが多いようですが、水の適量が難しいのは「i001」と同じ傾向にあるようです。また、悪い評価の多くはタッチパネルの不良や故障で、炊飯に関しては「ムラがすごい」という意見が1件あり気になるところです。
パナソニックSR-MC03
昔の炊飯器の形を模していて、機能も炊飯オンリーのシンプルな小型炊飯器ですがかなりの人気です。
炊飯時の水の飛び散りで評価を下げている部分がありますが、炊き上がり自体は高評価、煮物も可能なようです。
ただ、水の飛び散りは車載前提で考えるとかなりマイナス要因ではないかと思います。
美味しいご飯は食べたいけど、炊飯のたびに車内を掃除するのはちょっと避けたいところです。
自宅での小人数分を炊く…ということであればおすすめなのかもしれません。
蔵王産業 RC-1.5013
大ヒットしたパナソニック「SR-MC03」(高いので除外)に似たレトロな外観インパクトがあって可愛いです。
昔、実家で使っていたナショナル(パナソニックではなく)の炊飯器によく似ています。
余計な機能はなく「1スイッチ」のシンプルさがまたいい感じです。
評価は☆5つが45%、☆1~2つは合計で13%といった構成で、まあまあ評価は悪くないですが、水蒸気や水滴が飛び散る、使いづらいといったネガな評価も散見できました。
それでも相対的に高評価で、多いのは「意外に」で、見た目や大きさで受ける印象よりずっと普通なんだろう…と予想できます。
やはりなんといってもレトロな見た目で、少量のご飯をシンプルに炊くという点での評価が多いようです。

コイズミKSC-1512(追加)
コイズミは、山善と並んで格安家電を数多くリリースしているメーカーですが、炊飯器に関しては相対的に山善よりもコイズミの方が評価が良い傾向にあるようです。
この炊飯器は、筆者が「コイズミAL COLLE ARC-T105」を実際に購入して使ってみた結果、想像位以上にちゃんとご飯が炊けたので、追加掲載したものです( ARC-T105品切れのため)。
同じメーカーだからこっちもちゃんと炊ける…とは言い切れませんが、期待はありますね。
評価に「水の吹きこぼれ」を指摘する声が大きいですが、水の加減の問題だとの声もあるので、自分的には試してみたい1台ではあります。
「AL COLLE ARC-T105」を実際に購入してみた
東京Decoの脚のついた方と迷ったあげく、コイズミARC-T105を購入しました。
東京Decoの方は、2合炊きで消費電力300Wとかなり火力が強そうで気になったのですが、あまりに聞いたことのないメーカーで、あまりに評価が良いので逆に心配になってしまった…が実情です。
まあ良すぎる評価はコイズミの方も一緒なんですが、山善の電子レンジと最後まで競合して悩んだ経緯があるので、どことなく「初見」(はじめての購入)の感じがしないという、なんとも感覚的な理由でこちらにしました。
電子レンジや電気ケトルなど、手堅い製品作りで山善の家電はいくつか購入していて、しかも「はずれ」が今までないので、自分的には山善への信頼はある方だと思うのですが、こと炊飯器に関しては山善にはあまりよい評価はありませんでした。
逆にコイズミは他機種も含めて良い評価が多めなので、もしかすると炊飯器が得意なメーカーなのかもしれません(メーカーによってありますよね、得手不得手みたいなの)。
まずは写真を何枚かご覧ください。

こちらが製品のセット内容です。
炊飯器本体のほか、煮物などの調理に使用するトレー、計量カップ、しゃもじ、電源コードです。
電源コードの本体側はマグネット式です。まあまあしっかりとくっついていて、ちょっと触れて外れてしまうようなことはなさそうです(脚引っ掛けたとかは無理)。
しゃもじは既製品ですね、炊飯器の大きさに対してアンバランスにデカいです^^;

取説のほかに、レシピブックがついています。

炊飯器本体のサイズ感は、ラージメスティンを立てて2個分より気持ち小さ目という感じでしょうか。
全体のサイズは車内でも大きすぎずおさまりがよいように思います。

上蓋は本体とつながっておらず完全に分離しますが、全体を水洗いはできないと取説にあります。
上側の「蒸気口」を外すと内蓋が外蓋から外れるので洗います。内蓋周囲のパッキンも簡単に外れます。
炊飯時、外蓋は両側の「ロックレバー」で固定されます。
まだ実際に米を炊いていないので、吹きこぼれがあるかどうかはわかりません。
次回以降、実際に米を炊いてみてレポートします。

操作系は非常にシンプルで、ボタンは4つだけですが、炊飯では白飯以外にも、炊き込みご飯が作れますし、「チャーシュー&煮卵」「肉じゃが」「カボチャ煮」「クリーム煮」「ビーフシチュー」「果実のコンポート」などもレシピブックに掲載されています。
また発行機能があり、「塩麴」や「ヨーグルト」なども作れるようです。
まあ容量が小さいですから、1人前~2人前ですが。
到着後、外せる部品はすべて外して洗浄し、一旦お湯を沸かして消毒&匂いとりを行いました。

こちらは実際にポータブル電源からの給電でARC-T105を使って炊飯している様子です。
実際の炊飯については別記事を参照して頂ければと思いますが、この「ARC-T105」で炊いたご飯が思っていた以上に美味しくて、車載どころか、ほぼ毎日夕食用の炊飯に使用しています(しかもソーラー発電で充電した電力で炊いているのでクリーンなご飯です^^)。
炊飯1回目…計量アバウト+水多めで無洗米コシヒカリを炊く
Amazonから荷物が届いた日(午前中着)の昼食に第1回目の炊飯を行いました。
とりあえず、外せる部品はすべて外して入念に洗浄し、釜に水だけをいれて炊飯させ蒸気を炊飯器全体に行き渡らせておきました(消毒と臭い消しのため)。
炊飯器の本体部分からのプラ臭が全体に回っていましたが、非常に軽微だったので水蒸気だけで釜や内蓋の匂いは消えるかな…と思ってのことです。
使用したコメは、現在の我が家の主食となっている新潟産コシヒカリの無洗米で、時間の関係であまり吸水させられず、水に浸してから15分ほどで炊飯を開始しました。
米の量はARC-T105で炊ける最大の1.5合で、『無洗米は水多め』の原則に従い釜の目盛りを少し超える程度の水量で炊き始めました。計量カップなど使わず、釜の目盛りを少し超える程度…というアバウトな水量で炊きました。
炊飯時間は約20分で、ピーというお知らせ音とともに炊き上がりました。

炊き上がりから3分間は蒸らし時間で、その後自動的に保温に移行する仕組みになっています。
液晶の「03」が蒸らし3分の意味で、「0H」が保温をあらわしています。

これは後から分かったことですが、この「蒸らし」の3分間は炊飯や保温をしていないようです。ポータブル電源からの給電状態をみると3分間ずっと出力「0」でしたので。おそらく蒸らすための時間「3分」をカウントするだけのようですので、電源切ってしまって大丈夫そうです。

こちらが、記念すべき「ARC-T105」で炊いた最初のご飯です。

1.5合は、小さめのお椀に2杯です。成人男性には少し物足りない分量かもしれませんが、ゆるゆる糖質制限をしている自分にはちょうど良い分量じゃないかと思います。

味や食感についてですが、正直、あまり旨いとは感じませんでした。
釜の中で炊けたご飯を返す(下から上に)際に、上部は固すぎ、底近くは柔らかすぎて米粒がつぶれているような感じがありましたが、食べてみてもそうでした。
これは確実に「無洗米は水多め」がネガ方向へ作用した…そう感じました。
Amazonの評価コメントの中にも「硬めに炊ける」とあったので、あえて水多めで炊いたのですが完全に裏目でした。
正直、この段階では「やっぱり4000円そこそこじゃ旨い白飯なんて無理か」という印象でした。
炊飯2回目…きっちり計量して無洗米コシヒカリ0.75合+水150cc

1回目はアバウトに炊いてしまいましたが、2回目はきっちり計量しました。
米0.75合に対して標準的な水量は150cc。
ところが、ダイソーの計量カップがこのありさま
^^;
水は150cc=150gなはずなのに、150g計量した水がカップでは150ccぐらいになってる…。

ARC-T105の内釜の水量ラインはほぼ正確な感じ。
比較するため、1回目と同じに新潟産コシヒカリ無洗米を0.75合
約1時間、吸水させて炊き始めました。

ちなみに、ARC-T105に付属のしゃもじはデカすぎるので、ダイソーで手巻き寿司セットを購入、この竹製しゃもじのサイズがドンピシャでした。

ただ、しゃもじの形状が内釜にフィットせず、しゃもじを立てると釜肌との間に隙間ができるので、カンナで削ってしゃもじの先を丸く加工しました。
釜のカーブにフィットするようになりました。

2回目の炊き上がり。
いかがでしょう。米につやがあって美味しそうじゃありませんか?
米の粒がしっかりしていて、自分の好きなタイプの米に炊き上がりました。
正直、今まで自宅で使ってきた某大手家電メーカーの3合炊きより旨いと思います。
柔らかめが好きな奥さんでさえ、美味しさはこっち…と言っているぐらいです。
炊飯3回目…計量きっちりで鶏の炊き込みごはん

炊飯3回目は炊き込みご飯にしました。
- 鶏もも肉
- にんじん
- しいたけ
- 切り昆布
- ひじき
- 出汁150g
炊飯終了で自動の3分蒸らし、ご飯をかえして再度蓋を閉じて5分蒸らしで完成。

炊き込みご飯も約30分弱で炊き上がり。
ご飯をかえすと、所々に出汁が焦げた部分があって、めっちゃ旨そうです^^
炊き込みご飯は「べちゃ」になりやすいけど、粒だちしっかりに炊けました。

茶碗に盛って青ネギを散らして完成^^v
かなり固めに炊き上がるのはこの炊飯器の特徴のようです。
奥さんには少し固すぎるそうなので、もう少し柔らかく炊くための水量を見極めたいところですが、でも、これって車載用で、奥さんとの食事用に買ったわけじゃないんだけどなあ(笑)。
炊飯4回目…米多め1.75合炊いてみる

炊飯4回目は分量を多く炊いてみました。
1~3回までは0.75~1.5合まで、ZRC-T105の最大炊飯量内でしたが、例えば、カレーとか、丼ものとか、もう少し飯の量が欲しいときに、どこまで炊けるのか…を知りたかったので。
0.25合しか増やしていませんが、最大1.5合の小さな釜にとっては16.7%増にあたります。
水量は、釜の目盛りに頼らず350g(350cc)を計量しました。

結果はこちら。
だいぶ上端まで迫っていますが、溢れることなくちゃんと炊けていました。
炊飯中の吹きこぼれもありません。
もしかするとギリギリ2合までいけるかも?と思わせる余白の残りようです。
小型炊飯器「コイズミ ARC-T105」は、1人前(0.75合)はもちろん、2人前(1.5合)でも美味しく炊けることがわかりましたし、炊き込みご飯(炊きこみの場合は1合まで)も問題なく美味しく炊き上がりました。
さらに、最大1.75合まででも炊けることがわかりました。
でも、正直いって驚いています。
自宅で使っていつ大手家電メーカー製の3合炊きより美味しいなんて想像もしていませんでした。
たまたま自分が好きなご飯が炊ける炊飯器だったんでしょうね。
自分の好みは、
コメの銘柄でいうと、ササニシキやあきたこまちっぽい食味でしょうか。
柔らかめのご飯が好きで、もちもち感やふっくら感、甘みなどを求める方が使ったらあまり良い評価は得られないのかもしれません。
自分的には、車中泊だけでなく自宅もこれで炊いてもいいかな、と思わせるクオリティでした。
我が家の3合炊きの炊飯器のレベルが低すぎて、ARC-T105への評価が高くなってしまっている可能性もありますが、いずれにしても、自分好みの白飯と炊き込みごはんを美味しく炊いてくれるだけで十分満足です。

今回は車載炊飯器を探しました。
候補の中から、「評価が高め」「コイズミだし」「4000円ならダメもと」といった大した根拠もなく「AL COLLE ARC-T105」をチョイス、実際に購入しました。
今回、実際に炊飯してみて感じたのは、水量調整と吸水時間がシビアに反映することです。あまり長い吸水よりは小一時間で水量は少な目が自分的にはおいしいと感じました。
炊き上がりには、そのまま炊飯器の3分間の蒸らしに任せるのではなく、すぐに天地を返して釜の下の方の米の水分を飛ばしてやるとよい感じでした。
機種にもよると思いますが、小型炊飯器も侮れぬ…と思いました。
車載…ということを考えると、かなり良いチョイスができたのではないかと思います。
それでは今日はこの辺で。
こんばんわ。
炊飯時に対流しないと仰る方の根拠は何度も聞いていますので存じておりますし、あなたはそう思われるのですね。
が、わたしは対流は起きていると思っています。
科学的に考えて、水を加熱して沸騰させて対流を起こさせない方が無理だと思うからです。
特に安い炊飯器で底面だけに加熱部分があればなおさらです(IHは側面からも加熱する)。
鍋でパスタを茹でたことはありませんか?麺が鍋の真ん中から外に向けてグルグル回っているのを見たこと、ありませんか?
夏に麦茶をやかんで煮出したことはありませんか?やかんの中でぐるぐるまわっていましたよ。
炊き込みご飯で具材を下にして炊いた場合でも、炊き上がりには米が下、具材は上にきますしね。
炊飯器の中を覗いて対流が起きていないことは確認できませんので、麦が必ず上にあるからというだけでは弱いですねえ。
実際、パスタを茹でる鍋の中や、麦茶を煮出すやかんの中では確かに対流しているのを目で見て確認できますから。
もしかすると、やたら軽い麦は、水の対流を超越して浮き続けているのかもしれませんよ。
それとタコや鯛が上に来るのは対流とは別の問題です。小さな米は隙間にどんどん入り込むので下へ下へあつまるため、大きなタコや鯛が上にくるんだと思いますよ。麦も米より大きいから上にくるというのが正解かもしれません。
とはいえ、わたしはあなたの「対流しない」というお考えを否定はしません。人それぞれで考えが違ってもいいと思うからです。
みんな大人なんですから、人それぞれ、自分が思うように思っていればいいんじゃないかと思いますよ。
ブログ読ませていただきました。私も今車内炊飯を検討しています。
ちょっと気になった記述がありましたので、コメントさせて頂きます。
縦長の方が米の対流が起きると書かれていますが、実際には釜の中で米は対流していません。
幼少の頃から当家では麦ご飯にしています。
米の上に麦を入れてから炊飯するのですが、炊き終わると米の上に麦があります。
麦は軽く、粒が大きいので米が対流すると混ざり合うはずですが、決して混ざり合いません。
たこ飯や鯛飯も作りますが、米より重たい具材が沈むこともありません。
炊飯器メーカーが米の対流を売り文句にしていますが、決して対流は起きていません。
なので縦長や丸形はあまり気にされない方が良いと思います。
次の記事を楽しみにお待ちしております。
私もコイズミの炊飯器の購入を検討しておりますので、参考にさせて頂きます。