今回は、1人~2人暮らしや車中泊などで手軽に使える1.5~2合の少量炊き小型炊飯器を取り上げます。消費電力200~300Wで20~30分で炊きあがるので省電力で電気料金にも優しいですし、太陽光発電で充電したポータブル電源や、走行充電で充電したサブバッテリーを電源にすれば、エコ炊飯も可能です。
味や食感も小型だからと侮れない、なかなかの実力の持ち主です。
一人暮らし、夫婦二人暮らし、あるいは車中泊などで1.5~2合程度の少量の炊飯をするのに最適な小型炊飯器を探しました。また数千円の小型炊飯器でも何万円もする大型炊飯器に負けない甘みのあるもっちりしたご飯を炊くコツなども紹介します。
過去のシリーズでは、コンビニで買える「パックご飯」の食べ比べや、銘柄無洗米の食べ比べなどをしてきましたが、今回は、米そのものではなくご飯を炊く道具に焦点をあててみることにしました。
電子レンジ調理器と車載電子レンジを使ってご飯を炊く方法もありますが、それはそれで1つの方法として否定はしません(別の機会に)が、今回は電気炊飯器を調べました。
少量抱き小型炊飯器のメリットとは?
Amazonなどを見回してみると、自分がアルトピアーノを購入した当時よりも、1.5~2合炊きの車中泊向きの炊飯器が増えた気がします。まあ、これだけキャンプだ、車中泊だと注目度が上がっていますので、特に小回りの利く中小メーカーから続々小さな炊飯器が登場しています。
そうでなくても、コロナで外食がしにくくなって以降は自宅で炊飯する独身者も増えたんじゃないでしょうかね。この小型炊飯器の多さにはそんなことを感じます。
適量を炊くことができ、無駄な電気を使わない
1人暮らし、2人暮らしで5.5合炊きなどの大きな炊飯器は必要ありません。
もちろん来客用などで余分に炊ける炊飯器があれば便利ですが、普段、1人~2人ぶんのご飯しか炊かないのであれば、5.5合炊きの他に、1.5~2合用の小型炊飯器を併用した方が適量を炊くことができますし、無駄に大きな電力を消費することがないので節電にも繋がります。
ポータブル電源とソーラーパネルによる太陽光発電の電力を使用すれば、エコでサスティナブルな炊飯が可能です。
ちなみに、実際の炊飯時の消費電力200Wでの炊飯と、大型の「手間のかかる炊飯機能」を使って800Wで40分かけて炊飯する場合を比べると、使用する電力量は533.3W-66.7W=466.6Wの差になります。毎日炊飯した場合には、1か月で13,998W=13.9989≒14kWhの電力消費量の差になります。
東京電力管内の従量電灯Bの2段階料金39.6円で換算すると「554.4円」の電気料金の節減になり、1年では「6,652.8円」もの電気料金の節約になります。これって決して小さくない差です。
しかもこの「小電力」であることは、節電やエコだけでなくご飯を美味しく炊く秘訣にもなっているんです。1人~2人分を5.5号などの大型炊飯器で炊くと美味しくない…と感じることはありませんか?あれって実は火力が大きすぎるからなのだそうです(「小型炊飯器で美味しいご飯を炊くコツ」の項で解説)。
取り扱いや片付けの気遣いが少ない
例えば前出の電子レンジ炊飯用の土鍋などは、使用していない時の収納や取り扱いに気を使いそうですし、炊飯後の後片付けにも手間がかかりそうです。
電気炊飯器なら、特に手荒らに取り扱わない限り大した気遣いは不要でしょうし、コーティングされた釜は後片付けがしやすいのは車内利用では特に大きなメリットです。
もちろん、小型であるがゆえに収納スペースも小さくて済む点も小型キャンパーには有難い「性能」の1つと言えます。
機能がシンプルなのに炊飯メニューは意外に多彩
普通に白飯が短時間で美味しく炊けてくれることが何よりですが、1万円もしない小型炊飯器は意外に多機能です。
白米・無洗米・早炊きを炊き分けたり、「おかゆ」や「炊き込み」コースの設定が可能だったり、なかには煮物や肉料理機能まで搭載しているモデルもあります。
デメリットもないわけではない
デメリットの1つ目はタイマー機能・保温機能がチープという点で、価格が安いためタイマーと保温機能には低評価なことが多いようです。
ご飯は炊きたてを食べるべき…と思うので保温機能は必要ないかと思いますが、確かにタイマー機能はあれば便利です。
小型炊飯器のタイマーは今から何分後に炊飯スィッチが入る…というだけの機能ですが、炊き上がり時間を指定できれば食べたい時間に合わせて炊き上がって、炊きたてを食べられますので。
その辺は、小型だから…というより、安価な製品だから…だと思います。もしかすると小型の高級炊飯器なんて製品も探せば見つかるかもしれません。
もう1つのデメリットは、小型の炊飯器で高評価の製品があまりないこと。
でも考えてみれば「そりゃあそうかな」と思います。
家庭用の3合炊きや5合炊き炊飯器とは火力が違うので、「甘みを引き出す」という点においてはどうしても敵いません。柔らかでもっちりした食感もなかなか難しいです。
でも、ご飯の食味や食感の好みは多種多様で、実は筆者はいわゆる「ふっくらやわらか」なご飯が嫌いです^^; どちらかというと少し硬めで粒立ちがはっきりしていて歯ごたえがあり、ねちょねちょしていないすっきりしたご飯が好きです。
体験的に言えば、筆者と同様のご飯が好きなら小型炊飯器は案外「美味しい」と感じる可能性は高いですし、食感については「炊き方」で若干補足できるので試してみる価値はありそうです。
小型炊飯器で美味しいご飯を炊くコツ
小型炊飯器のご飯なんて所詮…
そう思っていませんか?
たしかに、10万円前後もする高級炊飯器に比べると、炊飯ボタンしかないようなあまりにシンプルな小型炊飯器では小細工のしようもありませんが、意外にふっくらもっちりしたご飯を炊くことが可能です。
軟らかめで甘めのご飯が好きな方は厳しいかもしれませんが、しっかりさっぱり系のご飯が好きなら案外好評価ではないでしょうか。実際筆者はこの炊飯器で、水少な目で炊いた硬めのご飯が好きで毎日のように自宅でするようになりました。
消費電力は大きければいいてもんじゃない
1.5~2.0合用の炊飯器は消費電力200~300Wの製品がほとんどです。
アイリスオオヤマによれば、5.5合用などの大出力炊飯器で少量の米を炊くと、火力が強すぎて逆に美味しくないのだそうで、1.5~2合の米を美味しく炊くには、逆に200~300W程度が向いているんだとか。
各社の1.5~2合炊き炊飯器をピックアップ~諸元を比較
RC-MF15 | アイリス | ¥4,440 | 1.5合 | 280W | 193x162x191mm | 1.4kg | |
YJE-M150 | 山善 | ¥2,780 | マイコン | 1.5合 | 200W | 190×180*210mm | 1.56kg |
YJG-M150 | 山善 | ¥4,900 | 1.5合 | 250W | 167×167×198mm | 1.25kg | |
d000 | 東京Deco | ¥3,580 | マイコン | 2合 | 200W | 170×195×205mm | 1.34kg |
i001 | 東京Deco | ¥4,580 | 1.5合 | 250W | 146×172×185mm | 1.3kg | |
i001 | 東京Deco | ¥4,780 | マイコン | 2合 | 300W | 190×190×200mm | 1.55kg |
SR-MC03 | パナソニック | \6,000 | 1.5合 | 200W | 210×160×160mm | 1.00kg | |
RC-1.5013 | 蔵王産業 | ¥3,214 | 1.5 | 200W | 200×168×171mm | 0.97kg | |
RC-MX201 | MAXZEN | ¥3,990 | 2 | 240W | 185×208×188mm | 1.7kg | |
SARARI CooK | REDSPYCE | ¥2,980 | 2 | 200W | 240×275×235mm | 1.1kg | |
SR-MC03 | パナソニック | ¥4,418 | 1.5 | 200W | 160×160×210mm | 1.0kg | |
RCR-1 | recolte | ¥8,800 | 2.5 | 300W | 225×204×210mm | 1.3kg | |
ARC-T105 | コイズミ | ¥4,030 | 1.5 | 210W | 192×168×189mm | 1.56kg | |
KSC-1512 | コイズミ | ¥3,480 | 1.5 | 210W | 140×185×190mm | 1.4kg |
1.5合~2合炊きの炊飯器の一覧を作ってみました。
各々の機種をピックアップする中で、1つ気づいたことがありました。
比較的「ご飯が旨い」的な評価を得ているのは、米1.5合に対して250~300Wの消費電力の製品が多いことです(表内の黄色いマーカーの機種)。
消費電力なので実際に米が加熱される火力そのものを表してはいませんが、液晶パネルやバックライト、タイマーなどに使う電力は僅かですので、炊飯器に関しては、消費電力に近い火力で加熱されると考えてよいはずです。
一部の炊飯器の解説には、あまり火力が強すぎても美味しくないのだ…というようなことも書いてあったので、1.5合~2合炊きでは250W~300Wの間の消費電力の製品を選ぶことが1つのヒントなのではないか…と仮説してみました。
果たして、その範囲に該当する炊飯器は概してユーザー評価が良いように思いました。
中には部品(ゴムやシリコン)が臭うなどといった点で低評価が付いている製品もあり、それはそれで重要な情報ですが、単に「米を旨く炊く」という1点において、250W~300Wの消費電力は「言い得ている」のではないか…と思いました。
とはいえ、「蔵王産業 RC-1.5013」「パナソニック SR-MC03」「コイズミ ARC-T105」など消費電力200Wクラスの製品でも高い評価を得ている製品もありました。
「蔵王産業 RC-1.5013」「パナソニック SR-MC03」 は、旨いご飯では高評価ながら、炊飯時に水滴が飛び散るといったコメントもあり、車内で使うにはその点はちょっと心配ではあります。
そうなると「ARC-T105」は悪い評価がほとんどなく、ちょっと気になる存在ではあります。
また、形状は縦長が良いと書かれているものも見つけました。少量の米を炊く場合には、扁平な形状よりも縦長の方が米の対流が起こりやすく美味しくなるとのことでした。
結果として以下のような条件で炊飯器を絞り込んでみました。
アイリスオーヤマ RC-MF15
アイリスオーヤマはとんでもない数の炊飯器をラインアップしていますが、意外にも2合以下の少量サイズは製品数があまり多くありません。
「RC-MF15」は、1.5合炊きで280Wの高火力で、白米・無洗米・早炊き:0.27l(1.5合)/麦飯・低糖質:0.18l(1合)を炊き分けてくれるようです。
通常の白米モードでは炊飯時間は49~59分かかるようです。早炊きで26~34分とのことなので、結構炊飯には時間がかかるタイプです。
車載で使う場合は炊飯時間が短いことは、消費電力の点で重要かもしれないので要チェックポイントです。
低糖質モードがあるのは、少々太り気味の自分には気になります。
ただ、実は今自宅で使っている炊飯器は三菱製なんですが、以前使っていたタイガーの炊飯器が10年超で壊れ、アイリスオーヤマの炊飯器を買ったのですが、1週間で故障して返品して買いなおして現在に至っていて、ちょっとアイリスの炊飯器の印象が良くないのです。
非常に個人的なことですが、引っかかっています。
山善 YJG-M150
山善の製品は、電子レンジがとても使い勝手が良いのでアイリスとは逆に印象が良いです。
型番は「YJG」と「YJE」がありますが、「YJG」は「おかゆモード」付で、「YJE」にはありません。
自分はおかゆを食べることはほとんどない(でも病気の時など食べると旨いと思いますが)のですが、消費電力が50W違うので、あえて「おかゆモード」付の「YJG-M150」を選んでいます。
「おかゆ」以外の炊飯モードは特に搭載されておらず、スイッチも「炊飯」「おかゆ」「予約」「保温」の4つだけでシンプルです。
特に良い評価が多いわけではないですし、「臭い」「美味しくない」「水滴が飛ぶ」等の悪い評価も散見でき、評価は極端な印象でした。
東京Deco Roommate i001
こちらの製品は、まず「東京Decoってなんだ?」から見てゆく必要がありますが、こちらは「Roommate」というブランド名で家電を取り扱っているようです。
「RM i001」は1.5合炊きで消費電力250Wの炊飯器です。炊飯モードは「白米」「玄米」「おかゆ」の3つのみでシンプルです。予約機能は最大12時間~最小2時間で1時間刻みとかなり大雑把。炊き上がりには30分ほどかかるようです(コメントから)。
あまり見知らぬメーカーながら、評価は比較的良好で、☆2つ、☆3つの評価が合わせて11%しかないことに注目して各コメントを読んでみましたが、水分調整が難しいようで美味しく炊くのには慣れやコツが必要かもしれません。
良い評価の方はかなり良いので、両極端な評価に悩んでしまいます。
東京Deco Roommate HN-12
こちらも東京Decoの製品で、2合炊きで300Wの消費電力です。ちょっとおしゃれな形状で、旨くご飯が炊けるのであれば、車内においても「おされ」かなと思います。
液晶パネルと操作系は蓋にあって、側面には蓋を開くボタンしかありません。
炊飯モードは、炊飯/無洗米/早炊き/玄米/お粥/炊込み/ヨーグルト/スチーム/ケーキと多彩で、9種類ものモードを備えています。タイマーは1時間~24時間で5分刻みで実用的です。保温最大24時間。
どことは書いていませんが、国内メーカー製だと書かれています。本当なら安心ですけれど。
評価は☆1~2個が全体の13%で、比較的良好なコメントが多いようですが、水の適量が難しいのは「i001」と同じ傾向にあるようです。また、悪い評価の多くはタッチパネルの不良や故障で、炊飯に関しては「ムラがすごい」という意見が1件あり気になるところです。
パナソニックSR-MC03
昔の炊飯器の形を模していて、機能も炊飯オンリーのシンプルな小型炊飯器ですがかなりの人気です。
炊飯時の水の飛び散りで評価を下げている部分がありますが、炊き上がり自体は高評価、煮物も可能なようです。
ただ、水の飛び散りは車載前提で考えるとかなりマイナス要因ではないかと思います。
美味しいご飯は食べたいけど、炊飯のたびに車内を掃除するのはちょっと避けたいところです。
自宅での小人数分を炊く…ということであればおすすめなのかもしれません。
蔵王産業 RC-1.5013
大ヒットしたパナソニック「SR-MC03」(高いので除外)に似たレトロな外観インパクトがあって可愛いです。
昔、実家で使っていたナショナル(パナソニックではなく)の炊飯器によく似ています。
余計な機能はなく「1スイッチ」のシンプルさがまたいい感じです。
評価は☆5つが45%、☆1~2つは合計で13%といった構成で、まあまあ評価は悪くないですが、水蒸気や水滴が飛び散る、使いづらいといったネガな評価も散見できました。
それでも相対的に高評価で、多いのは「意外に」で、見た目や大きさで受ける印象よりずっと普通なんだろう…と予想できます。
やはりなんといってもレトロな見た目で、少量のご飯をシンプルに炊くという点での評価が多いようです。
コイズミMSC-1551
コイズミは、山善と並んで格安家電を数多くリリースしているメーカーですが、炊飯器に関しては相対的に山善よりもコイズミの方が評価が良い傾向にあるようです。
この炊飯器は、筆者が「コイズミAL COLLE ARC-T105」を実際に購入して使ってみた結果、想像位以上にちゃんとご飯が炊けたので、追加掲載したものです( ARC-T105品切れのため)。
同じメーカーだからこっちもちゃんと炊ける…とは言い切れませんが、期待はありますね。
評価に「水の吹きこぼれ」を指摘する声が大きいですが、水の加減の問題だとの声もあるので、自分的には試してみたい1台ではあります。
AL COLLE ARC-T105
「AL COLLE(アルコーレ)」というブランド名が付いていますが、製造はコイズミだと思います。全く同形の炊飯器があるので。
ユーザー評価が非常に高い炊飯器で、もちろん「値段の割に」という注釈は付くのかもしれませんが、筆者は実際にこの炊飯器を購入して毎日の炊飯に使用しています。
評判の高い三菱電機製の四角い炊飯器も持っていますが、ARC-T105を購入以降は2合以上炊く場合を除いてほとんどこの小型炊飯器を常用するようになりました。
AL COLLE ARC-T105を購入
上記で紹介している中から実際にAL COLLE ARC-T105を購入しました。
セット内容はシンプル。
炊飯器本体のほか、計量カップ、しゃもじ、電源コードですが、煮物などの調理に使用するトレーが付属していました。
電源コードの本体側はマグネット式です。
しゃもじは炊飯器の大きさに対してアンバランスにデカいものが付属します。
炊飯器本体のサイズ感は、ラージメスティンを立てたより気持ち小さ目という感じでしょうか。
上蓋は本体とつながっておらず完全に分離しますが、全体を水洗いはできないと取説にあります。
上側の「蒸気口」を外すと内蓋が外蓋から外れるので洗います。内蓋周囲のパッキンも簡単に外れます。
炊飯時、外蓋は両側の「ロックレバー」で固定されます。
操作系は非常にシンプルで、ボタンは4つだけですが、炊飯では白飯以外にも、炊き込みご飯が作れますし、「チャーシュー&煮卵」「肉じゃが」「カボチャ煮」「クリーム煮」「ビーフシチュー」「果実のコンポート」などもレシピブックに掲載されています。
また発行機能があり、「塩麴」や「ヨーグルト」なども作れるとのことです。
AL COLLE ARC-T105でご飯を炊いてみた
小型炊飯器でも大型機種に負けない美味しいご飯を炊くにはコツがあります。
1つは「ゆっくり吸水させる」
もう1つは「ゆっくり炊く」です。
まずは乾燥した米に充分に水を吸わせることが必要で、できるだけ良質な美味しい水を吸わせた方が美味しいのは言うまでもありません。水道水より天然水など美味しい水(軟水)がおすすめです。
無洗米は米を洗いません(1~2回流した方がよいと言われる)が、通常は米のとぎ汁は素早く捨てて米にできるだけ吸わせない配慮が必要です。
常温の水であれば30~1時間で吸水しますが、冷たい水でゆっくり(≒2時間ほど)吸水させた方がより美味しく炊けるとされています。
冷やしたおいしい水に浸して冷蔵庫で2時間吸水させます。
次に炊飯ですが「ゆっくり炊く」ことが重要です。
米のでんぷんは80℃ほどで「糖」に変わって甘みのあるご飯になりますが、その80℃に至るまでの過程にゆっくり時間をかけることでより「糖」に分解されやすくなる性質を持っています。
前述のアイリスオオヤマの小型炊飯器は200~300Wが適切…はこの点と関連がありそうです。
考えてみれば「水」の最高温度は沸騰した100℃です。大火力で一気に沸騰させても、小電力でゆっくり加熱しても到達点は100℃だとすれば、そもそも、小電力でゆっくり加熱する小型炊飯器は美味しいご飯が炊ける素質を持っていることになります(ちょっと暴論かな)。
さらに、吸水させていた米を冷蔵庫から取り出してすぐ、水が冷たい状態で炊き始めればより水温が上がるのに時間がかかりますし、さらに氷を入れてやることで、温度上昇はさらにゆっくりになります。
我が家では、天然水に浸した米を冷蔵庫で1時間半~2時間吸水させ、炊き始める直前に冷蔵庫から出して氷を3個入れ、氷の分の水量を若干少な目に調整して炊飯を開始します。
ARC-T105でこの炊き方でご飯を炊くと正直旨いです(好きなタイプのご飯と言う意味)。
自分はどちらかというと甘くて柔らかいご飯より、少し硬めで粒立ちのよいご飯が好きなので、まさにその好み通りのご飯が炊けています。それでいてちゃんと旨味もあるのでお気に入りです。
我が家には炊飯器としては定評のある三菱電機製の製品もありますが、2合より多く炊く必要がある時以外はARC-T105で炊くことがほとんどです。
炊き上がり。
米につやがあって美味しそうじゃありませんか?
べちゃっとしたご飯が嫌いなので、水で濡れたようなツヤツヤ感はありませんが、粒だってしっかり噛み応えがありそうなご飯でしょ?
炊き込みごはんも美味しい
炊き込みご飯も炊けます。
- 鶏もも肉
- にんじん
- しいたけ
- 切り昆布
- ひじき
- 出汁150g
炊き込みの場合も「ゆっくり」が肝心です。冷蔵庫内で吸水させ、氷を加えて炊き始めますが、具材から水がでるので水量は控えめがいいと思います。
ご飯をかえすと、所々に出汁が焦げた部分があって、めっちゃ旨そうです^^ 200Wでも火力不足ということはなさそうです。
茶碗に盛って青ネギを散らして完成^^v
かなり固めに炊き上がるのはこの炊飯器の特徴のようです。
炊飯器がいくちゃんとお揃いだった件 new!
元乃木坂46の生田絵梨花さんのTV出演時の映像なんですが、生田さんが欠かさず持参するものとして紹介していたのが小型炊飯器です。で映像を見てほしいんですが、これ自分が購入した「AL COLLE ARC-T105」でした!
って別にそれだけの話しで「だからなに?」って感じなんですが、「いくちゃんとおそろ」だったのがちょっと嬉しいな…って話しです(笑)。
自分が購入してから丸3年を経過していますが、いまだに現役で毎日のように炊飯していて、とても使い勝手もよいしわずか20分でご飯がたけるのも助かっています。生田さんも映像の中で使っていますが、簡易的な炊飯タイマーも付いているので、1~2時間後にセットすれば「浸水」してから自動的に炊飯させることも可能なのも◎です。
筆者も、いくちゃんと同じように車中泊やキャンプに行くときには持参して、地物のお刺身や、地域の名物などを炊きたてごはんで味わって楽しんでいます。
しかも冒頭の方で書いたように、自宅でも活躍していて、それまで使用していた5合炊きと比べると月間で500円以上、年間で6,000円超も電気料金が削減できるのも小型炊飯器ならでは…のメリットと言えます。
いくちゃんとおそろな炊飯器が欲しいかたはぜひ。すでに楽天市場で1社取り扱っているのみで、新型に切り替わっています。「おそろ」が欲しい場合にはお早めに。
余談:炊飯器内で対流はしていない?
「炊飯器では対流なんて起こっていない」というコメントを頂きましたが、対流は起きていると考えるのが自然です(本記事のコメント欄を参照)。
というより、容器に入れた水を下から熱する状態で対流を起きないと考える方が非科学的です。そんなことができるならやってみてほしいぐらいです。
それは、水中に米やパスタなど何かが入っていても…です。
炊飯器の中は見えませんが、パスタなどを茹でる際に麺がくるくる回っていて対流が起きているのは誰もが一度は見たことがあるはずで、それが炊飯器の中では起きないとするのは物理的に無理があります。
ただし、アイリスオオヤマのようにあまり激しく「おどらせない」炊き方を目指す炊飯器もあるので、対流が起きないことはあり得ないが、対流を激しくしない炊き方もある…が実際のようです。
アイリスオオヤマによれば、釜の側面まで加熱される「かまど」は、釜の底面だけに熱源がある一般的な炊飯器よりも対流は少ないんだそうです。
ではなぜ炊き上がりの時に炊き込みご飯の具材は上にくるのか…について調べてみました。
実はこの現象は「対流」とは無関係のようで、単に水中で大小さまざまな大きさのものが攪拌された場合、小さいものが下、大きいものは上にくるということのようです。
園芸をする方ならご存じかと思いますが、土を「篩(ふるい)」にかけた際に、網目よりちいさいものは網目を抜けて落ちてしまいますが、網目を通らないものは落ち葉や石コロなど大きなものほど上に出てきます。おそらくそれと同じようなことなんじゃないかと思います。
なので、例えば米より小さいものを一緒に入れて炊けば、もしかすると米が上にくるのかもしれません。例えば、粟とか稗とか、粒の小さい穀物なんかだとそうかもしれません(ただし浮きやすい性格が影響するかもしれませんが、そこは分かりません)。
米が吸ったり蒸発したりして徐々に水量が減ってゆくと、小さい米が大きい具材の下へもぐりこんでそのまま炊き上がりを迎える…そんなイメージかもしれません。
1.5~2合の小型炊飯器まとめ
今回は、1人~2人用、車中泊向けの小型炊飯器を探しました。
候補の中から「AL COLLE ARC-T105」を実際に購入しましたが、当初思っていた以上に美味しいご飯が炊けることに驚きました。その結果、我が家のメイン炊飯器になってしまいました。
正直、小型炊飯器がここまで美味しいご飯を炊けるとは思っておらず、最初はあくまでアウトドア用としか見ていませんでしたが、購入から1年半以上が経過している記事更新現在では、自宅のメインの炊飯器として日々利用しています。
日々の炊飯の中で「より美味しいご飯を炊くコツ」を実践することで、何万円もするような大型炊飯器にも負けないほど、甘みがあってもちもちして粒立ちのよいご飯を炊くことができるようになりました。
小型炊飯器は、何かの代用品ではなく、まして「美味しさを我慢して使う」ような炊飯器では決してありません。多少のコツと手間はかかりますが、メイン炊飯器として充分使える素質を持っていると感じました。
まったく小型炊飯器も侮れぬ…です。
それでは今日はこの辺で。
こんばんわ。
炊飯時に対流しないと仰る方の根拠は何度も聞いていますので存じております。
しかし対流が起きていないと考えるのは無理があります。
そんな科学を無視したような事象があり得るとお考えですか?単純に水を加熱して沸騰させて対流を起こさせない方が無理だと思いますよ。
特に安い炊飯器で底面だけに加熱部分があればなおさらです(IHは側面からも加熱する)。
鍋でパスタを茹でたことはありませんか?麺が鍋の真ん中から外に向けてグルグル回っているのを見たこと、ありませんか?
夏に麦茶をやかんで煮出したことはありませんか?やかんの中でぐるぐるまわっていましたよ。
炊き込みご飯で具材を下にして炊いた場合でも、炊き上がりには米が下、具材は上にきますしね。
事例を引いていらっしゃる、麦が必ず上にあるからという点いついては本文中に追記しましたのでご覧ください。
結論から言って、対流が起きていないのではなく、対流があっても大きいものは上、小さいものほど下に落ち着くようです。
また、タコや鯛が上に来るというのも同様でしょう。逆に、対流があるからこそ小さな米は隙間にどんどん入り込むので下へ下へ集まり、大きなタコや鯛が上にくるんだと思います。
「知恵袋」でも同じような「対流していない」という書き込みを見たことがありますが、それはたぶん間違いではないでしょうか。
ブログ読ませていただきました。私も今車内炊飯を検討しています。
ちょっと気になった記述がありましたので、コメントさせて頂きます。
縦長の方が米の対流が起きると書かれていますが、実際には釜の中で米は対流していません。
幼少の頃から当家では麦ご飯にしています。
米の上に麦を入れてから炊飯するのですが、炊き終わると米の上に麦があります。
麦は軽く、粒が大きいので米が対流すると混ざり合うはずですが、決して混ざり合いません。
たこ飯や鯛飯も作りますが、米より重たい具材が沈むこともありません。
炊飯器メーカーが米の対流を売り文句にしていますが、決して対流は起きていません。
なので縦長や丸形はあまり気にされない方が良いと思います。
次の記事を楽しみにお待ちしております。
私もコイズミの炊飯器の購入を検討しておりますので、参考にさせて頂きます。