「暑くて眠れない」そんな車中泊しにくい季節になってきました。今年は凍らせたペットボトルを利用して少しでも涼しく車中泊する方法を探ってみたいと思います。
市販の除湿機は、コンプレッサー型・デシカント式・ペルチェ式のいずれでも多少の差はあれ℃室温が上昇してしまいます。せまい車中泊では1℃でも車内温度をあげたくないところですが、今回実験した「ペットボトル氷方式」なら気温を上げずに湿度をさげることができます。
以前、水の間に風を通すことで冷たい風を出す的な「気化熱」を利用した冷風扇が一時流行った時期に自分も試したことがあったのですが、大して涼しくない上に最悪だったのが「湿度爆上がり」でした。
その後「冷風扇」のことは頭から消えていたのですが、YOUTUBE動画だったか、凍らせたペットボトルで温度も下がって、湿度も低下するというのを見て「なるほど」と思ったので、今夏は自分でも挑戦してみよう…という気になった次第です。
ペットボトル氷クーラーの仕組み
凍らせたペットボトルや保冷材の冷気を利用したクーラーは、文字通り、氷の間に風を通すことで冷えた空気を送り出し、さらに風が氷の間を通る際に冷えることで「結露」して空気中の湿気が水に変わる0ことで空気中の湿度は下がる、という2つの機能をもった冷風機です。
身体に冷風を直接当てて「涼しい」のではなく、できれば車内空間の気温自体を下げるまで効果があるといいな…と思っていて、その上「湿度」も下がるならジメジメせずにサラッと快適に眠れるかも…と期待しています。
テストは手軽な保冷剤を使って行いましたが、車中泊で最低6時間~できれば8時間程度、冷風が出続けるようにしたいので、最終的には表面積が小さくなる2Lペットボトル氷を使う予定です(現時点では4本程度を想定)。
例によってミニマリストの自分は「何も買わない」で作ります(笑)。今自宅にあるものでテストをして「これだ」というものが見つかったら、その時に必要なものを購入する…というスタイルです。
もう1つ。よくある「発泡スチロール製のクーラーボックスを改造してファンを取り付けて」という方向へは行かない予定です。1つには車中泊する現場までの『保冷』のために別途クーラーボックスや冷蔵庫が必要なのは狭いアルトピアーノでは避けたいこと。2つには冷凍ペットボトルが4本入るような発泡スチロール製のクーラーボックスに穴あけなどした場合の強度が心配(車内で水漏れなど絶対に避けたい)なこと。
そこで、自宅のクーラーボックスと段ボールである程度のカタチまでテストをしてみようと思います。
たまたま偶然なんですが、我が家にずっと以前からあるLOGOSのクーラーボックスは蓋が完全に外せるので、『上方に大きく開口した保冷ボックス』として使えるんです(後述)。
自作ペットボトル氷クーラー1号機テスト
やってみなければ何もわからない。
ということで、まずは自宅にあった小型(12L)のクーラーに凍らせた保冷剤を入れて、扇風機で風を出してみるみるところから実験をスタートしましたが、意外と涼しい風がきます。保冷材の周囲の冷たい空気を扇風機が引っ張り出している構造です。
何とかなりそうな雰囲気は分かったので、次は、扇風機の風をしっかり冷気を含んだ風にすることと、結露による湿度低減を促進するためにクーラーボックス内を風が通り抜ける構造を考えました。
これはのちに分かることですが、湿度低減を促進する方向へ進んだことが功奏します。先にお結論を言ってしまえば、「ペットボトル氷クーラー」の肝は『湿度低減』にあるからです。ただし、この時点ではそれはわかっていません。テストを繰り返す中で徐々にわかってゆきます。
段ボールでクーラーボックスの開口部を塞ぎ、数センチのすき間を開けて「吸気口」にし、ファンをPC用の小型ファンに替えて「排気口(冷風が出てくる口)」としてみました。
これも涼しい風が出てきて「これはいけそう」と感じましたので、マスキングテープでファンを固定する工作をしてみました。それがこちら。
ファンの大きさ・形に合わせて「受け」を作りました。電源はモバイルバッテリーを使用していますが、最終形ではポータブル電源かサブバッテリーを使うことを想定していました。
裏側から見るとこんな感じ。ファンは外周は四角ですが、ファン部分は丸いので隙間を作らないため下側は丸くしてあります。1枚段ボールが立っているのは、「吸気口」から「排気口」へ空気を流す際に、空気の流れが下方を回るようにするための「整流板」です。
クーラーボックスの横幅に合わせてピッタリはまるサイズになっています。上方と下方の開口部の大きさを調整することで、最も効率のよい風の流れにできるんじゃないかな…と思います。
設置した状態はこんな感じで、整流板は現時点ではかなり下の方まで空気が回るようになっています。クーラーボックスの底には、結露で出た水が保冷材の直接触れると保冷剤が溶けやすいくなるため、100均で買った「小さなすのこ」的なグッズで下駄を履かせています。
実際にアルトピアーノ車内でテスト。この日はまだ5月上旬の日の午後で、良いお天気で車内温度は27℃超え、真夏の30℃超えまではいきませんが車内で過ごすには十分暑いと感じる気温です。湿度は低め(40%程度)、午後3時頃なので太陽光による温度上昇はない時間帯(上がるとすれば筆者の人体の熱)。
風の動きはPC用ファン1台のパワーで「吸気口」のスリットから空気を取り入れ、クーラーボックスの下部を回ってファンで吐き出されるイメージです。
クーラーボックスの奥には排出した涼しい風を拡散するための扇風機が回っています。
このテストでは、クーラーボックス内には目いっぱい保冷剤が入っていました。
【テスト結果】
涼しい風は出るが空間は冷えない。気温を維持するパワーもない(気温が上昇する)。
【このテストでわかったこと】
- 保冷剤を詰め込み過ぎ
保冷剤を多く入れると風の流れを遮ってしまい風量が落ちる
空気の流れを遮らない保冷材の置き方も要検討 - ファンのパワーが小さすぎる
涼しい風は出ていても風量が少なく空間を冷やせるほどではない
また保冷材の間を抜ける空気を強力に引き出すこともできない
1号機の結論としては方向性は合っているが、風の通路を用意する必要ありで保冷材の詰め込み過ぎはNG、また何より風量が足りないため車内を冷やすことはできないばかりか、気温上昇を妨げること(気温維持)もできませんでした。1号機の教訓を2号機に生かします。
自作ペットボトル氷クーラー2号機テスト
ペットボトル氷クーラー2号機はこちら。
1号機で使用したPC用ファンのパワーが足りなかったので小型扇風機に変更しました。
この扇風機はアルトピアーノ購入1年目・2年目に実際に車内で使用していたものですが、首がおれてしまい道具箱の隅に放置していましたが、ファン穴にまさかのシンデレラフィット!
USBのコネクタを接続し、外観が丸型なので空気漏れを防ぐため周囲を段ボールで覆っています(写真桃丸部分)。
実際にテストしましたが思うような結果には至らず…。
「全然涼しくならないなあ」と思いながら、ふと思いつきで扇風機の向きを逆にしてみたところ、この方が風量が多いことがわかりました。つまり扇風機は「吸う」ものではなく「(風を)送る」装置だということに今さら気づいたというわけです。
この思い付きが、3号機へ繋がりました。
【テスト結果】
涼しい風は出るが空間は冷えない。気温を維持するパワーもない(気温が上昇する)。扇風機に変更するも大勢に影響なし。まだまだパワー不足。
【このテストでわかったこと】
- クーラーボックスが小さすぎる
空気が流れる隙間が少ないので、そうでなくてもパワー不足の上にスムーズな流れを阻害してしまっている。クーラーを大型に変更する必要あり - 扇風機のパワーが小さすぎる
涼しい風は出ていても風量が少なく空間を冷やせるほどではない - 背面を吸うより前面を押し出す方が高効率
ファンや扇風機の背後の冷気を吸い出すより、前方の冷気を押し出す方が風量が大きいことがわかった
結局、小型扇風機でも風量不足は解決できず。また扇風機は風を送る装置なので「吸い出す」ような使い方では本領を発揮できないということがわかりました。
自作ペットボトル氷クーラー3号機テスト
ペットボトル氷クーラー3号機はこちら。
扇風機の向きを逆にして扇風機前面の冷気を押し出すようにしたので、「吸気口」と「排気口」が逆になります。2号機までと異なりスリット部分が「排気口」になります。
変更点は
(1)クーラーボックスを大型(25L)に変更
このクーラーボックスには2Lペットを横倒しにして4~6本入れることが可能ですが、空気の流れる隙間が少ないように思います。
(2)扇風機を家庭用に変更
「弱・中・強」の切り替えが可能なタイプで、ペットボトルを入れない空の状態でのテストでは、「強」であればと音はかなりうるさいですが「これなら」と思える程度の風量になりました。
しかしペットボトルを4本入れると風量はかなり減じてしまいます。
下駄を履かせて底に空気が流れるスペースを設けることで「風量維持」できればと考えています。結露の水滴にペットボトルが直接触れない役割もあるので、少し多めのスペースにする必要がありそうですが、そうすると6本収納はできなくなります。
もう1つ試したことがあります。
こちらは「排気口」の大きさの変更です。
少し排気口の間口を狭めることで、空気の流速が増していきおいよく冷気が出てくるようになりました。「風量」は変わっていないので、出口を狭めたことで空気の勢いが強くなったのでしょう。
風量変わらずでい気温が増すことが冷房能力に影響があるのかは未だ不明ですが、カーエアコンの「2」ぐらいの風がでています。
実はこの3号機ぐらいまで、空気を冷やすことに主眼を置いていました。つまりクーラーとして考えていたんですね。でも実は違ったんです。4号機へ続きます。
自作ペットボトル氷クーラー4号機テスト
ペットボトル氷クーラーを4号機にアップデートしました。4号機はこちら…
段ボールで構造物を作っていることは初号機から同じですが、厚手のしっかりした段ボールに替えました。また、送風力の強い家庭用の扇風機を使うことは3号機を踏襲しています。
扇風機下には凍らせたペットボトルが、結露した水を溜めるために下駄を履かせた状態で置かれている点も同じです。
今回改良したのは矢印の部分で、扇風機の力で押し出された冷風の一部を回収して再度扇風機からクーラーボックス内に戻すためのルートを作ることで冷風の温度をさらに下げよう…という意図です。
冷気の回収口を設けることで吹き出し口が狭くなりますが、その分、風速が上がって勢いよく冷風が出てくるという副産物がありました。
熱交換ではないですが、分かりやすい事例としてはクルマのエアコンの「内気循環」が近いです。内気循環はエアコンの涼しい風を吸って冷やすことで効率よく冷たい風を出せますが、この仕組みも1回で冷え切らなかった空気を回収して再度装置に入れることで、出てくる風をより冷たくしよう…という試みです。
ただ実際に狙い通りに「熱交換」できているかは正直分からないですが、3号機までより室内がより冷えて結露する水量も増えたように感じますので、何かしらの効果はありそうです。
その後の実際の使用で、ペットボトルの置き方によって特徴があることがわかりました。ペットボトルを寝かせて積み重ねると風に当たる表面積が減るので溶けるまでの時間が多少伸びます。しかし風の流れが阻害される(底部前面にペットボトルが寝かせて置いてあるので)ため風量は落ちます(気温や湿度低減の効果がゆっくりになる)。下駄も履かせられるので結露水に触れないのでその点でも溶けるのがゆっくりかもしれません。
一方、ペットボトルを3本立てて置くと空気の通り道が広くなるため、冷気の出がスムーズになり気温や湿度低減に即効性がありますが、氷が溶け切るまで2時間程度しか持ちません。クーラーボックスのサイズの問題で、縦置きでは下駄を履かせられないため、底に溜まった結露水に浸ってしまうので、余計に溶けるのが早いのかもしれません。
4号機テスト1日目~気温1.3℃、湿度7%の低下
このペットボトル氷クーラー4号機を筆者の部屋(5.5畳)での就寝時に稼働させてテストしました。
条件は、5.5畳の洋室に大人の男性が一人いる状態で窓は閉めていました。庫内には凍った2Lペットボトルが3本置いてあります。上部から扇風機を「弱」運転で押し出す感じで冷風を出していました。
ちなみに「強運転」ではうるさくて眠れない上、「中運転」以上ではペットボトル氷が溶けるのが速くて朝まで効果が持続しないと思われました。
こちらは就寝時にリセットした気温・湿度計で、各々の最低と最大を記録できます。
最高気温・最大湿度はいずれもリセット時のもので、その後、ペットボトル氷クーラーが稼働して、「最低気温26.5℃」「最低湿度70%」になったことがわかります。
つまり、熱交換方式を採用した4号機では、気温を1.3℃、湿度を7%低減することができた…ということになります(想定したように熱交換装置が空気をより冷やすことができたかどうかは不明です)。
う~ん、数値的には大した効果はなさそうに感じます。ただ…(次項に続く)
実際の温度・湿度の数字以上に変化を感じる
就寝するまでの間にも気温27.1℃、湿度74%ぐらいになっていたのですが、実際部屋にいるとたった0.7℃、湿度3%の違いとは思えないほど印象が違いました。
実際エアコンの設定温度を1度下げるだけでかなり涼しく感じるので、ペットボトル氷クーラーの0.7℃はまずまずの結果なのかもしれません。
汗ばんでいた肌のじとじと感が減り、サラサラとまではゆかないまでも、身体がぐっと楽になる感覚があります。
就寝後に室温は最低26.5℃まで下がり、湿度もさらに4%減少したわけですが、寝苦しくて目が覚めることなく朝まで熟睡することができました。正直、快適に眠れたと言えます。
400cc以上の湿気を結露させていた
翌朝、クーラーボックス内に結露して溜まった水を測ったところ408gもありました。水は重量=容積なので、400cc分の湿気を結露で空気中から取り除いたことになります。
温度の低下や湿度の低下などの「数字」より快適に感じたのは、この400cc分の湿気が取り除かれたため…と考えて良いのかもしれません。というかペットボトル氷クーラーのメリットは温度低下より湿度低下にあるのかもしれない…とも思えます。
4号機テスト2日目~気温1.2℃、湿度5%の低下
4号機を翌日も就寝時にテストしました。
2枚の写真は2日目のテストの開始時と終了時の気温と湿度です。
開始時にうっかりリセットせずに撮影してしまいましたので、気温も湿度も最低・最高の記録は無視してください(ただ、気温の最低記録はペットボトル氷クーラーの吹き出し口の温度を測った際の記録なので参考にはなります)。
開始時、気温28.1℃、湿度75%の自室が、翌朝データでは、最低気温は26.9℃、最低湿度70%が記録されており、気温で-1.2℃、湿度で5%の下降が見られたことになります。
前日との違いは、クーラーボックス内のペットボトルの置き方で、前日は横倒しで3本の2Lペットを重ね、ペットボトルの下に空気の通り道を設けるべく下駄を履かせて置いていましたが、風量が若干少ない弱いと感じましたので、2日目はペットボトルを立てて置きました。
下駄をはかせるとクーラーボックスの高さ内寸を超えてしまうので、下駄なしの直置きです。
風量はぐっと増え、その分、気温の下降が早い印象でしたが、氷が溶けるのも早かったように思います。前日が5~6時間はもった感じですが、2日目は4時間少々で溶け切ったように思います。
とは言え、気温も湿度も前日の結果と大差ないので、自室でこのペットボトル氷クーラーを使用した場合の能力は、ペットボトルの置き方に関わらず『気温は26.5~26.9℃程度まで下がる、湿度は70%程度まで下がる』と認識して良さそうです。
ただしペットボトルを立てた場合には気温の下降が早い代わりに冷房効果の持続時間が短くなる…という注釈がつく感じです。あるいは下駄なしで結露した水に底部が浸っていたのも影響があるかもしれません。長持ちさせたいなら横倒しで重ね、下駄を履かせた方が良さそうです。
※以下は今回のペットボトル氷クーラーに使用したクーラーボックスとサーキュレーターです。
■ロゴス アクションクーラー
筆者がペットボトル氷クーラーの本体に使用しているクーラーボックスです。蓋を完全に外すことが可能で、庫内側面にスリットが切ってあるので風の通り道を作りやすいのはメリットです。
■ZEPEAL(ゼピール) サーキュレーター DKS-20N
こちらもペットボトル氷クーラーの送風装置として使っています。たまたまですがシンデレラフィットでした。風量は強中弱の3段階です。
【結論】4号機まとめ~5.5畳の部屋の気温と湿度を下げる能力あり
4号機をテストした2日間とも、寝苦しさを感じることなく快眠できたのが何よりです。数値的に見れば、さほど大きな冷房(気温を下げる)効果や、除湿効果はあるような数値ではなさそうですが実際の使用感は「あるとないとでは雲泥の差」です。
『25Lのクーラーボックスに凍らせた2Lペットボトルを3本入れてサーキュレーターで冷気を押し出す』
この4号機方式で、5.5畳の自室の気温と湿度を下げられる能力があることがわかりました。
部屋の広さと天井の高さも勘案すると、畳一畳ほどの広さしかなく天井も低いタウンエース車内で使用すれば、気温も湿度ももっと大きく低下する可能性はあると思います(実験結果は追記します)。
今回のペットボトル氷クーラー4号機の自室内でのテストはここまでとします。
4号機を運転して就寝すると本当に快適に眠ることができます。温度はそこまで下がらず湿度が下がるので、車中泊など関係なく、エアコンの強すぎる冷気が苦手…という方にもおすすめできる安眠対策ではないかと思います。ペットボトル氷をトレーに置いて扇風機で風を送るだけでも効果があると思うので一度お試ししては如何でしょう。「これならいける」と思えば『工作』(段ボール切るだけ)すればよいではないでしょうか。
※ペットボトル氷クーラーを中心とした『2023年夏の節電対策』はこちら↓
クーラーボックスに入れる必要はない
結露水の受け皿の役割と、扇風機で送り込む空気以外で氷が溶けないように…と考えてクーラーボックスに入れていますが、仕組みだけをかんがえるのであればクーラーボックスは必須ではありません。
ペットボトル氷を置いて後ろから扇風機の風を当てればよいだけです(結露水の受け皿は何かしら用意する必要あり)。
車中泊でも使えるか
5.5畳の部屋(約22.7㎡)での実験で「気温1.2℃、湿度5%の低下」という結果が得られたので、約5㎡のタウンエース車内であれば、約1/4の空間に設置することになるので相応の効果が得られるのでは?と思います。
しかし一方で車内は、鉄筋コンクリートの安定した室内と違って、太陽光の当たり方だとか、断熱材の有無などで大きく左右される可能性はあります。
もちろん、車両の大きさにもよるでしょうし、断熱材なしのバンコン、ありのバンコン、アルミシェルのキャブコンなど、仕様によっても全く異なる結果が出そうで一概には言えないですが、逆に全く効果なし…ということにはならないような気がします。
こんな商品をみつけました!熱交換クーラー
こちらはFlukeForestというメーカーの製品で、熱交換の仕組みを使ったクーラーです。
ペットボトル氷を入れてファンで送り込んだ空気を冷やして排出する仕組みで、私のペットボトルクーラーと構造はそっくりです。
素人の自作品との違いは、ペットボトル氷の周囲にヒートシンクを設置して空気を効率よく冷やせる点です。
ただ構造を見る限りは、水の受け皿がないようなので結露を利用した湿度低減の効果は想定していないようです。また使用するペットボトル氷は500mlボトルなので、何時間持つのか…についても不安が残ります。
自分のペットボトル氷クーラーの場合、2Lペットボトル4本でせいぜい3時間で溶け切る感じなので…。
自分的には気温の低減より、実感として感じやすいのは湿度の低下じゃないかなと思っているので、その点でも結露を想定していないこの製品の効果は「?かも」と感じます。
それに何より、ちょっと試してみるには価格お高いので逡巡しています^^;
自作ペットボトル氷方式除湿器まとめ
というわけで、今回はペットボトル氷使用を前提にした「ペットボトル氷クーラー」の実験をレポートしました。
はじめは記事タイトルにも「気化熱」なんて入れてしまうほど混同していたのですが、このペットボトル氷クーラー(除湿器)は気化熱で風(空気)を冷やす冷風器ではありません。氷の冷たさで風が冷えて空間温度も若干下げられますが、最大の効能は「湿度低下」です。
結露によって空気中の湿気が水に変換されてクーラーボックスに溜まります。その分、空気は湿度が低下して就寝時の快適感が増す…という仕組みです。
ただし重要なのは「気温上昇がない」という点です。市販の除湿器は、乾燥に熱を使うデシカント式はもちろん、コンプレッサー式であっても、ペルチェ式であっても、上昇幅は違いはあってもいずれも気温上昇が伴います。
その点、ペットボトル方式は「熱交換」をしないので基本的に気温上昇がありません。この点は狭い車内での利用を考えた時に、かなり重要な要素(メリット)ではないかと感じました。
見た目こだわらなければ段ボール製で全然問題ないし、なんなら、南アルプス天然水の段ボールなんで清涼感さえ感じる?ぐらいのもんです(4号機からしっかりした段ボールに変更)。
FACEBOOK上でエアコンが壊れたと言っている知人にペットボトル氷をおすすめしたら試してみたそうで、どんなやり方をしたのかは聴きませんでしたが、冷凍庫で凍らせたペットボトルで湿度が明らかに下がったと驚いていました。
コンプレッサー式のクーラーでもなく、湿気でべとべとする気化熱利用の冷風扇でもなく、ペットボトル氷でほんの少しの気温とそこそこ湿度を下げる『ペットボトル氷クーラー』、マジでおすすめです。
それでは今日はこの辺で。