ポータブル電源・バッテリー

ポータブル電源の寿命の見極めやメンテナンス、廃棄方法に関する見解をメーカーに問い合わせてみた

メーカーに聞いた~ポータブル電源の寿命や廃バッテリーの処分方法 ポータブル電源・バッテリー
この記事は約33分で読めます。

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ポータブル電源の寿命っていつどうやって判断するのでしょうか?また、廃棄方法についてメーカーの見解を4大メーカーに問い合わせてみたのでその回答を掲載します。本記事の公開は2023年1月13日ですが、2024年1月現在のメーカーの対応のまとめを追記していますので参考にしてください。

KAZ
KAZ

ポータブル電源の寿命ってどう把握すればいいのか分かりません。また、所定の充電サイクルに到達したポータブル電源はそれ以上使えないの?使ったらどうなるの?など、わからないことがいろいろあります。さらにポータブル電源が不要になった際の廃棄方法についても情報が不足していると感じます。

当ブログでも、アウトドアのみならず、災害や節電対策としてポータブル電源をおすすめしていますが、『ポータブル電源の寿命』についてはあまり明確になっているとは言い難いものがあります。

日ごろ、ポータブル電源をおすすめしている者の務めとして、寿命に関する疑問をメーカーに直接質問して、いわゆる「公式見解」を聞いてみることにした次第です。

WEBサイトにも、取説にも書かれていない情報も聞けたのでぜひご覧ください。

※充電サイクル等の用語については別記事をご参照ください。

【注】本稿は2023/01/21に初稿、同7/3に改訂版を公開しており、記事の内容は執筆時点の情報に基づいています。その後、メーカーにおいてルールや対応が変更になった可能性もありますので、必ずご自身でメーカーへの確認をお願いいたします。

【注2】2024年1月現在の4大メーカーの対応を追記しています。

※本稿は広告リンクを掲載しています
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充電サイクルの意味はわかるけど実際のカウントはわからない

今回のメーカーへの質問をするきっかけになったのが、ふと気づいた『充電サイクルの意味はわかるけど、実際の充電サイクルのカウント数は分からない、これって意味ある?』でした。

例えば、某社の某ポータブル電源は、三元素リチウムイオン電池を採用していて充電サイクルが800回だとしても、しばらく使用した時点の実際の充電サイクルのカウント数は分かりません。

今、何カウントなのか分からないのに、寿命の目安にするって妙だと思いませんか?

言い換えると、現状の「充電サイクル」の表記は、漠然とした「長持ちするらしい」という曖昧な基準にしかなっていないと思うんです。

自分は日ごろ、モバイル関連のライターをしているので事例がどうしてもスマホ関連になってしまいますが、例えばiPhoneは、現在のバッテリーの充電量が当初と比べて何%になっているのか…を明示しています。つまり劣化状態が数値で把握できるんです。

こちらは筆者のiPhone 12 Pro Maxの現在のバッテリーの状態です。2年3か月使用して当初の92%の容量まで減少(劣化)していることが明確に把握できます。

さらにAppleは、充電サイクル500回で充電容量が当初の80%を目安に考えていますが、充電容量が減少するとiPhoneが正常な動作に必要な電力を賄い切れなくなってシャットダウン等の症状が現れる場合がある…と、バッテリー劣化によって発生する症状についても明らかにしています。

ところがポータブル電源は、単に充電サイクルを表示しているだけで、使用途中にどれだけ容量が減少(劣化)したかや、所定の充電サイクルまでカウントされたらどのような症状が出るのか、充電サイクルのカウントや充電容量がどこまでいったら寿命なのか、「ここから先は使えない」といった限界はあるのか…等々はまったく分からない状態です。

不要になったポータブル電源は引き取ってくれる?

劣化による寿命がいつなのか、寿命を迎えた電源は何らかの症状が出るのか、危険性はないのか…等々の問題以外でも、もうポータブル電源が必要なくなった、買い替えた等で「廃棄」したいケースもあろうかと思います。

そんな場合に、ポータブル電源はどこでどうやって処分したら良いのか…についての情報もしっかりユーザーに伝わっているとは言い難い状況です。

実は『電池』の処分方法は難しくて、乾電池、ボタン電池、充電池、モバイルバッテリーなど、種類によって処分方法や持ち込み先が異なります。

ポータブル電源は、どう見ても普通ゴミや燃えないゴミに出しても大丈夫とは思えないですが、かといって、購入者が処分方法に迷わないようなアナウンスがされているとは言えない状況です。

この辺りも明確にしておくべき…と考え、併せて質問してみました。

4大メーカーに同じ質問をしてみた

当ブログでも日本法人を持つポータブル電源メーカーとして紹介、製品のレビューやセール情報なども掲載している『EcoFlow・Jackery・Anker・Bluetti』と4メーカーに共通の質問をしてみました。

方法は、各メーカーの問い合わせフォームから送信しました。

【EcoFlow】
最も早く自動応答メールが届きましたが、その後、回答を貰うまで8日間(6営業日目)かかりました。

1/17から公式サイトでのセールが開始されるタイミングだったので忙しかったのかもしれませんが、もしこれが購入検討中のユーザーからの問い合わせでも同じ状況だったのか…という疑問が湧きます。まさかの「忙しさにかまけて忘れた」という可能性もありますが、いずれにしてもあまり褒められた対応とは言えないと思います。

【Jackery】
問い合わせフォームを送信後、間髪入れずに「受けとった」旨の自動応答メールがあり、翌日午後に「Jackery Japanカスタマーサービス」からの回答メールを受信しました。さらに翌日には「カスタマーサービスの対応は如何でしたか」とのフォローアップのメールも受信しました。

内容的には十分満足のゆく内容でしたが、1点、バッテリーの廃棄方法については回答メールには具体的に記されていましたが、「公開はお控えください」とのことで記事内で公開できませんでした(ただし廃棄について個別に連絡・相談は可能なようです)。

【Anker】
一般ユーザー向けの問い合わせフォームから送信したところ、自動応答ではない個別の対応として「メディア問い合わせフォーム」から再送してくださいという内容のメールが届き、内容はコピペで再送しました。

週が明けた水曜日、再送依頼から4営業日目に回答が届きました。

【Bluetti】
自動応答はなく、翌日夜(20時すぎ)に「パワーオーク本社サービスチーム」から回答メールが届きました。

質問の内容

各社に送信した質問内容は以下の通りです(原文のまま・一部伏字)。

お忙しいところ恐れ入ります。

私は『Enjoy Camper Blog』というアウトドアブログを運営している〇〇と申します。
今回、御社のポータブル電源の「寿命」について伺いたくご連絡させて頂きました。

お手数ですが、以下にご回答賜れば幸いでございます。

ポータブル電源には必ず「充電サイクル」の表記がありますが、ユーザーはこれをポータブル電源の寿命と考える方が多いように思います。

とは言え、ポータブル電源の寿命に関してはよく分からない部分も多いため、私が疑問に思う部分について質問させて頂こうと存じます。

(1)充電サイクルを迎えたポータブル電源はどうなるのか

三元素系では500~800回、リン酸鉄系では3000回程度の充電サイクルが表示されていますが、実際に充電サイクルに至ったポータブル電源はどのような状態になるのでしょうか。言い換えればどのような症状が出るのでしょうか。

例えば、AppleはiPhoneのバッテリーが充電サイクル500回を目途に充電容量80%になるとしており、iPhoneが求める電力を賄いきれなくなり、シャットダウンが発生する場合がある…等としています。

ポータブル電源には、利用上に影響を与えるような症状が出るのでしょうか。あるいは、充電容量が減少するだけで特に影響はないものなのでしょうか。

所定の充電サイクルに至ったポータブル電源に生じる症状などがあればご教示ください。

(2)充電サイクルに至ったことはどのようにして分かるのでしょうか

所定の充電サイクルに至ったことはどのようにして把握すればよろしいでしょうか。

iPhoneの場合にはバッテリーの当初の充電容量の〇%として表示することでユーザーにバッテリーの状態が分かるようにしています(あくまで目安なのでしょうけれど)。

ポータブル電源には充電容量の減少が分かるような機能はありませんが、ユーザーとしてはそれをどのように把握すればよろしいでしょうか。

(3)ポータブル電源の利用期限はありますか

ポータブル電源には「これ以上は使用できない」といったリミットはあるのでしょうか。
買い替えや廃棄のタイミングはどのように判断したらよいかをご教示ください。

(4)ポータブル電源の廃棄について

ポータブル電源の廃棄については地方自治体ごとの規定に従うことが原則と思いますが、自治体によってはバッテリー廃棄について受け付けていないケースも見られます。

そうした場合、(3)の買い替えや廃棄のタイミングとなった際にどのように対処すればよろしいでしょうか。御社に廃棄をお願いすることは可能でしょうか。費用等についても併せてご教示ください。

年明け及び年度末に向かうタイミングでお忙しいことと存じますが、上記、ご教示頂ければ幸いでございます。

私は日ごろモバイル通信関係のライターをしております関係で、文中に事例としてiPhoneを引き合いに出しておりますが、Appleの関係者ではございません。

なお、頂いたご回答については当ブログ内において記事化・公開させて頂く前提でお答えいただければと存じます。また、同じ問い合わせを複数のメーカー様にお送りしている点も予めご了承くださいませ。

もしご回答いただけない場合には、できれば理由を添えてその旨のご返信をお願いできれば幸いでございます(その旨も公開させて頂きますのでご了承ください)。

以上よろしくお願い申し上げます。

聞きたいことは色々あったのですが、とりあえず「これだけは」的な4項目に絞って問い合わせました。

以下はメーカーごとの回答です。メーカーごとに小見出しに分け、回答文原文を緑枠内にコピペしています(改行は削除した部分があります)。なお「点数」は筆者が独断で採点した点数です。

冒頭の文面

回答メールの冒頭部分です。

EcoFlow

お世話になっております。
EcoFlow Technology Japan(エコフロー・テクノロジージャパン)サポートセンターです。
ご質問いただきました内容に関しまして、回答いたします。

【30点】

回答部署名が書かれていますが、担当者名はありません。

6営業日かかったことには何も触れていません。また問い合わせを受けたことにも何も触れていません。

回答文にはまったく質問引用されていませんでした。

Jackery

Jackery Japanカスタマーサービスです。
お問合せいただきありがとうございます。
頂戴したご質問につきまして、引用使用にて回答させて頂きます。

60点】

簡潔で文字数はEcoFlowよりも少ないですが、「お問い合わせいただきありがとうございます」という一言が添えられています。

また、こちらからの質問(全文)を引用しつつの回答は、どんな質問に対する回答なのかが分かりやすく親切な回答方法と言えます。

Anker

お問い合わせありがとうございます。
アンカー・ジャパン広報担当の●●と申します。
お問い合わせいただきました内容に関して、添付にて回答を作成させていただきました。

添付内にも記載しておりますが、下記リンクの弊社オウンドメディアでもポータブル電源の寿命に関しての記事を掲載しております。
https://www.ankerjapan.com/blogs/magazine/tips-for-powerhouse

ご参考までに、ご確認いただければ幸いです。
何卒よろしくお願い致します。

【100点】

文面としては最も丁重です。

冒頭に問い合わせに対するお礼が書かれており、所属と、唯一「担当者名」が明記されていました。回答に対して折り返す場合などに、誰宛の連絡なのか明記できますし、回答の責任の所在も明確なので、これは重要だと思います。

回答はメール本文ではなく、Wordで作成したドキュメントが添付されていました。こちらも全文引用での回答です。

さらに、関連記事の紹介も掲載され、丁寧ながらも手慣れた(いい意味)対応という印象を受けました。

Bluetti

パワーオークグループ本社のサービスチームです。
いつもお世話になっております。お問い合わせありがとうございます。
返事が遅くなり申し訳ありません。
お客様のご質問に回答をさせていただきます。

【80点】

担当者名はありませんが、回答している部署名と、問合せに対するお礼が書かれていました。

また、問い合わせを送信した翌日の回答であるにもかかわらず、20時52分の回答着信だったためか「遅くなって申し訳ありません」の一言が添えられていました。

質問引用は全文ではありませんが、質問内容の要約を記して回答されていました。

冒頭部分を読んだ筆者の印象

ユーザーからの質問や問い合わせに対する「社」としての最初の印象を決定づける部分ですが、各社で大きな違いがありました。もちろん回答した人によって違いはあるかと思いますが、逆に言えばその辺りを個人の資質に任せているようでは「如何なものか」と感じざるを得ません。最低限の回答のルールや作法程度の教育は行わないと企業全体の印象を落としてしまうと思いました。

充電サイクルを迎えたポータブル電源はどうなるのか

先にも述べたように、ポータブル電源の寿命は一般的に充電サイクルが○○回というカタチで表されていますが、多くのユーザーの疑問は、『充電サイクルのカウント数に至ったら電源は使えなくなるのか』ということではないかと思います。

もっと根本的なことを言えば『充電サイクルの回数はどこで確認するのか?』という点も大きな疑問点です。冒頭でご紹介したように、iPhoneは充電サイクル数は不明ですが、現時点での充電可能容量の表示によってバッテリーの状態をユーザーが把握することができますが、ポータブル電源の場合には充電サイクル数もバッテリーの劣化状態もわかりません。

またiPhoneはサポートページに、『経年劣化したバッテリーは、iPhoneが必要とする電力を瞬時に供給できなくなり(中略)電子部品を保護するためにシステムがシャットダウン』するようになると解説していますが、ポータブル電源にはそうした変化が起こるのか、利用上の悪影響があるのかないのか等の記載や解説はいっさいありません

そこで、まずは所定の充電サイクルまでカウントされたポータブル電源はどうなるのか、つまり何らかの症状が出たり、危険はないのかなどが知りたいと思いました。

EcoFlowの回答

①充電サイクルは、満充電した容量が新品に対しての割合が80%に下がるまでの充電サイクルを指しています。バッテリーを0%~100%充電し、また0%まで放電させることて1サイクルとなります。

【20点】

全く質問の意図を理解しておらず、充電サイクルの意味を解説しています。おそらく質問文さえきちんと読んでいないものと思われます。まったく無意味な回答と言えます。

もし引用回答していれば、回答を記載している途中で質問の意図と異なることがわかったかもしれません。

点数は「回答した」だけの点数です。

Jackeryの回答

(全文引用)
→ご記載頂きました通り、当社製品についてはモデル毎にサイクルを定義しており、
Proシリーズが1000サイクル
1500シリーズが800サイクル
その他のシリーズが500サイクルとなっております。
 
こちらのサイクルを超過した場合、80%の容量となると当社も規定致しておりますので、こちらもご記載の通りとなっております。また、使用については影響はございません。

【60点】

Jackeryはリン酸鉄リチウムイオン電池採用の製品を発売していないため、500/800/1000回の充電サイクルとの事で、シリーズによって充電サイクルが異なる点を回答しています。

この所定の充電サイクルに至った場合でも、充電しておける容量が減少するだけで特に何らかの症状が出ることはなく、使用上の問題はないとの回答でした。

特に詳細な内容ではありませんが、『充電サイクルを超えても使用に影響ない』と最低限必要な情報は得られました。

Ankerの回答

充電できる最大容量が約20%減少するものの、以前と同じように使用することができます。ただし、使い続けることで容量はさらに少なくなり、ポータブル電源本体の充電ができなくなるなどのトラブルが起こることがあります。「寿命までのサイクル回数」を目安に「最近、充電ができなくなってきたな」と感じたら、新しい製品への買い替えをおすすめします。

【80点】

質問の引用部分を黒文字、回答部分を青文字で記して分かりやすい配慮がされていました。

Ankerも容量減少以外の症状はないとしており、初期容量の80%を切ってもそのまま使い続けることは可能だが、新たな情報として『ポータブル電源本体の充電ができなくなる』可能性について言及しています。参考リンクを拝見しましたが、こちらにも「寿命を把握する術」についての記載はありませんでした。

質問した事がすべてクリアにはなりませんでしたが、他社とは違って、自社サイト内の参考リンクを示してくれました。すでにそうした記事をアップしているということ自体、サービスレベルの高さを感じました。

Bluettiの回答

(1)充電サイクルを迎えたポータブル電源はどうなるのか
につきましては充電量が減少するという認識でお間違いございません。サイクル回数の上限を超えた際は100%の残量表示でも内部的に50から80%しか保有しておらず、使用時間が短くなります。出力に関しましてては問題なく動きますので、現象としては電力量の低下という症状になります。

【70点】

Bluettiの回答でも、充電容量の減少という劣化を起こすだけで、他に何らかの症状が出ることはなく実用上に問題はないとの回答でした。

出力(注釈:定格出力/瞬間最大出力)は変化がないので、使える時間が短くなるだけで、本来動かせる家電はそのまま動作させることができるとの回答も得られました。

文面として最も平易な表現で理解しやすいと感じました。

筆者の印象

重要なのはこちらが何を知りたがっているのかを推しはかることです。こちらの質問が悪かった可能性はあるにしても、某社はやはり質問文をちゃんと読んで回答していないと感じました。Appleの事例を持ちだしているのですから「充電サイクル」などの基本的な知識はあって、その上で知りたいことが他にあるのだ…と理解できないようでは問い合わせに回答する意味がないと感じました。

充電サイクルに至ったことはどのようにして分かるのか

ポータブル電源の寿命の目安とされている「充電サイクル」について、ユーザーはどうやって把握すればいいのかを質問しました。iPhoneは現状の充電容量を表示していて、80%を目途にバッテリーは必要な電力を供給できなくなる旨を明記していますので、ポータブル電源も「そろそろ買い替え」の時期がわかるような何かしらの目安があれば…と思います。

いくら充電サイクルが多くても、使用時点での充電サイクルが分からなければ寿命も分からないので、充電サイクル云々の表記が無意味ではないか…と思ったためです。

EcoFlowの回答

製品やEcoflowアプリでは直接表示されませんが、電力メーターで100%から0%まで使った電力を測れます、計算によって容量を分かれます。

【20点】(回答しただけ)

「電力メーターで100%から0%まで使った電力を測れます」とのことです(そりゃそうなんですけどね)。そう言うなら、自社で容量計測用の機器をラインナップしておくべきでは?と思います。

一般のユーザーが購入したポータブル電源の充電サイクルや寿命を把握するにはどうしたらいいか…の問いに「電力メーターなら測れる(要するに「把握したいならご自由に」ですね)」は適切な回答でしょうか。しかも文末の日本語はおかしいです(中国人スタッフなのでしょうか)。

Jackeryの回答

上記については、明確な判断の基準が現状ご用意がありません。各モデル毎に使用可能な時間を以下の計算式にて算出が可能となっております。
 
1000のモデルを例と致しますと、稼働時間 = 1000Wh(モデルごとにWhを置換)×0.8(インバーター転換する為の消耗)/デバイスのワット数
例えば、電気毛布のワット数は40ワットの場合、稼働時間 = 1000Wh×0.8/40W = 20h(約)
 
上記にて、概算の使用時間を接続製品による使用可能時間をお客様にて把握頂く、といった状況になるかと判断しております。
 
サイクル超過の症状につきましては、厳密に判断を行うことが現状難しく、ご購入者様へは本件に関わらず、何か異常などがある場合は一度当社カスタマーサポートへご連絡を頂き、都度症状ごとにヒアリングを行っている状況でございます。

70点】

ユーザーは使用時点の充電サイクルについて把握する方法がないとのことです。あとに代替案を提示しているので、「ない」ならないと明確に回答するのも回答の1つだとおもいます。

代替案は、家電の消費電力×稼働時間×変換ロスで電源から消費される電力量が分かるので、それをユーザーが個別に積算することで把握できる…としています。

確かにそうですが、意地悪く言えばそれは机上の空論です。家電を使うごとに、使用時間を記録しておいて使用時間と変換ロスを掛けて消費した電力を算出し、それが100%ぶんの合計になるごとに「充電回数=1」をカウントするなんてできるわけがありません。

使っていって何か異常がある、妙に減りが早い(容量補充までが早い)という場合にはカスタマーサポートに連絡すれば、個別ケースごとにヒアリングを行うというのが現実的な対応のようです。不安な時に個別に症状を聞いてくれるのは安心感があるかもしれませんね。

Ankerの回答

ご購入時期とご使用頻度から使用回数を把握いただき、製品の紹介として「ノートPCを◯回充電可能」としている回数よりも減ったと感じる場合にはバッテリー寿命が近くなっている可能性があります。

【50点】

「ご購入時期とご使用頻度から使用回数を把握」って、理屈ではそうですが実際問題できませんよね。そこを把握する方法はないのか…と聞いているんですが、残念ながら他社同様「ない」ようです。

Jackeryは、「ない」ならないなりに何とか回答しようと言葉を尽くしてくれていますが、Ankerはこの点については諦めてしまったようです。

面白かったのは、よくポータブル電源の容量を表現する方法として、スマホを何回充電できるとか、ドライヤーを何時間使用できる…等の表記を見かけますが、「こんな非現実的な事例に何の意味がある?」と思っていたのですが、こういう活用方法があるのですね、初めて知りました。

とはいえ、ポータブル電源の容量のすべてをノートPCだけに連続して充電を繰り返すことなどあり得ないので、非現実的であることには違いありません。

要するに、ユーザーが充電サイクルを具体的に把握する方法はない…ということですね。これも他社同様で、AnkerだけがNGという訳ではないので特にマイナス要素とはならないと思います。

Bluettiの回答

(本件)につきましてはお客様自身でサイクル回数を把握する手段等は申し訳ございませんが現在ございません。お客様の意見につきましては開発部門にフィードバックさせていただきます。貴重なご意見誠にありがとうございます。

【50点】

Bluettiは、充電サイクルをユーザーが把握する術はないとの回答でした。非現実的な方法で充電サイクルを把握しろ…と言わずに「現在のところない」と言い切っているのが逆に気持ちいいです。Bluettiのサポートは分かりやすいのがいいですね。

開発部門にフィードバックしてくれるとのことなので、将来、何らかの対応があるかもしれません(1人が指摘したところで何かが変わるとも思えませんが期待はしておきます)。

iPhoneのように、現時点の充電容量が初期容量の何%になっているのか…が分かるようになると「寿命」を把握しやすくなりますね。素人考えですが、iPhoneができているんだからポータブル電源でできないことはないのでは?と思います。

筆者の印象

この設問に対しては各社とも回答がなくて苦労したようです。欲しい回答はどのメーカーからも得られませんでした。そもそも、充電サイクル数の把握方法なんて問い合わせてくる人間がいないのかもしれません。ただ筆者としてはiPhoneはできるのですから、同じリチウムイオン電池を使用するポタ電だってできないことはないと思うんですよね。

ポータブル電源の利用期限はありますか

こちらは、所定の充電サイクルを迎えた電源が「もうこれ以上は使えない」という何らかの目安について質問した項目です。

例えばiPhoneの場合には、シャットダウンと再起動を繰り返すような状態になると実用性に欠ける可能性があるので交換または買い替えを…としています。

そういうような事例や推奨のタイミングがあれば…と思って質問したものです。

EcoFlowの回答

使用期間については定められていません。

【20点】(回答しただけ)

そうですね(やる気あります?)

Jackeryの回答

上記については、サイクル以外にて寿命とされるスペックは現状お出ししておりません。その為、使用不可の状況が見られた場合についてはこちらも当社カスタマーサポートへ一度ご連絡を頂き、保証対応の進行など、都度対応内容をご案内をさせて頂く次第です。

【70点】

充電サイクル以外には寿命を判断するスペックは提供していないので、この項目も(2)と同様にカスタマーサポートへの連絡で個別に対応するとのことです。

他項目もそうですが、サポートで面倒見ますよ…的な発言が多く、なんか頼りになるかも?的な安心感を感じました(実際にはわからないですが。あくまで印象です)。

Ankerの回答

(2)の回答のように、寿命が近くなってきたと感じる場合には買い替えをおすすめ致します。

【40点】

電源の容量のすべてをノートPCだけに連続して充電を繰り返すことなんてあり得ないので、事実上、ユーザーが使用限界を把握することは不可能ということになるのでしょうか。

Bluettiの回答

(本件)につきましてhマニュアル記載の注意事項を参照していただければ幸いでございます。買い替えのタイミングと致しましては内部部品の経年劣化やサイクル回数が目安となります。

もし、製品にご不安を抱いた場合には弊社の日本メンテナンス部門にて検査をさせていただきますのでご安心ください。保証期間内であれば往復の送料負担のみで検査をさせていただきます。

【80点】

この質問にはBluettiが最も丁寧に回答してくれました。

Bluettiは他社と違ってリン酸鉄リチウム電池の採用が長く、例えば災害用に長期間保管するような使い方の場合、充電サイクル2500回を謳う同社製品の場合には、使用期間10年、20年に及ぶケースも想定できるので、電池以外の部品・部材の劣化が気になっていたところです(他社のリン酸鉄リチウム電池採用モデルも同様です)。

回答には『内部部品の経年劣化やサイクル回数が目安となります』とあり、欲しかった回答の1つではありましたが、ではその「部品や部材の劣化」や「サイクル回数」をどうやって把握するのか…についての疑問は晴れませんでした。

もし可能であれば、配線の耐用年数は○○年、基板の耐用年数は○○年と明記されていると安心して使えるのですが…。

製品の利用上で不安を感じた場合には、往復送料のみで「検査」を行ってくれるとの記載がありました。このことは公式サイトにも取説にも記載がない事なので、一歩踏み込んだ回答をして頂けたものと思います。

筆者の印象

某社は最初からロクに読んでもいないし真面目に回答する気もない、某社はだんだん飽きてきた?と言う感じで当初感じた丁寧さが失われてきた印象です。ユーザーの欲しい回答は得られないながらも、その中で最善の回答をしよう、ユーザーを安心させようという意思を感じたのは2社でした。

ポータブル電源の廃棄について

バッテリーの損耗具合を把握できず、劣化しても特に症状が出ず、使用限界の目安や症状も特にないということなので「寿命」による廃棄処分は判断が難しいですが、もう使用しないということでの廃棄処分はあり得るかもしれません。

そこでポータブル電源の廃棄方法について質問しました。

EcoFlowの回答

弊社は代理廃棄サービスを開始することを積極的に取り込み中でございます。しばらくお待ちください。

代理廃棄サービスを開始する…。つまり現時点では行っていないという事になりますが、メーカーとしての回答としてこれで間違っていないのですかね?公式見解として受け取っていいんですかね?

これが公式見解だという前提で言えば、4メーカーの中で現状、廃バッテリーの回収を行っていないのはEcoFlowだけということになりますが、現状の体制の中でも回収しているならそう教えて頂かないと書けないですけどいいですかね?(なんでこっちが気を使ってるんだろう~笑)

2023年1月時点のEcoFlowの回収対応状況

不要となったEcoFlowポータブル電源製品を無償で回収し、再資源化するサービス「エコリサイクルサービス」を2023年7月18日より開始。

【回収対象製品】
EcoFlowポータブル電源(下記製品も対象)

  • 外装パッケージやケーブルなど、付属品のない本体のみの製品
  • 保証期間を過ぎた製品
  • 故障・破損している製品
  • 正規取扱店以外でご購入された製品
  • 中古でご購入された製品

【回収費用】
無償

【注意点】

  • 輸送中の破損を防ぐため梱包材や緩衝材を用意して製品を梱包
  • 段ボール箱等の輸送用の箱はユーザー自身で用意する
  • 他社製品は対象外
  • 発送は元払い(発送者負担)

Jackeryの回答

『●●●●●●●●』(具体的な回答)
上記につきましては、2023年1月13日時点で運用となっており、今後変更の可能性もございますので、記事掲載などをお控え頂けますと幸いです。

筆者に対しては具体的な廃棄方法についての回答がありましたが、「記事掲載などは控えて」ほしい旨の記載がありました。「今後変更の可能性もあるので」公開不可と言っていますが、現時点でのルールを公開させない理由が何なのかわかりません(注釈:この部分が3か月後にリサイクルサービス開始に繋がります)。

ユーザーの多くが欲している内容と思われるだけに公開NGは残念ですが、こちらも個別対応が可能ということだけは記載しておきます(この表記をする旨は伝えてあります)。

2023年1月時点のJackeryの回収対応状況

2023年4月13日より日本国内で販売されたJackeryポータブル電源のリサイクルサービスを開始。

不要になったポータブル電源を資源有効利用促進法に基づきリサイクル回収。回収したポータブル電源は、専門の事業所で解体作業を行って各部材に分解しリサイクル可能な部材はリユース。

【対象商品】
日本国内で販売されたJackery ポータブル電源本体。ソーラーパネルやアクセサリー品は対象外。

【注意点】

  • 輸送中の破損を防ぐため梱包材や緩衝材を用意して製品を梱包
  • 段ボール箱等の輸送用の箱はユーザー自身で用意する
  • 他社製品は対象外
  • 発送は元払い(発送者負担)

Ankerの回答

Ankerではご使用済みのモバイルバッテリー / ポータブル電源の回収を承っております (弊社製品に限ります)。

すでにシステム化されていて、廃バッテリーの送付先まで明記・公開している点は他社と大きく異なる点です。正規購入品以外でも下記のような製品も回収してくれるとのことで心強いです。

– 外装パッケージやケーブル等付属品のない本体のみの製品
– 保証期間を過ぎている製品
– 故障・破損している製品
– 正規取扱店以外でご購入された製品や中古でご購入された弊社製品

ほぼAnker製品ならすべて…と言えるような幅広さで対応しています。他社とは一味違うなあ…という印象を持ちました。

なお送料は自己負担となり、着払いで送ると受け取ってもらえないようです。

※Ankerの『Anker モバイルバッテリー/ポータブル電源回収サービス』詳細です。

2023年1月時点のAnkerの回収対応状況

2023年1月時点ですでに回収サービスを開始しており、現在も変わらずに継続中

Bluettiの回答

電池廃棄につきましては以下の流れでお願いいたします。
①お客様お住いの地域の自治体での回収を行っているか確認をお願いいたします。対象物となっている場合は自治体での廃棄をお願いいたします。
②メーカーとして自社製品のものは現在、無料で廃棄をさせていただきます(送料はユーザー負担)。

まずは居住地域の自治体での回収・廃棄を優先させ、自治体による回収がない場合には自社製品については廃棄を行うとのことで、ある意味、模範的な回答のように思います。「回収する」旨を明確にしている点が評価できます。

2023年1月時点のBluettiの回収対応状況

2023年1月時点ですでに回収サービスを開始しており、現在も変わらずに継続中

文末の文面

回答文の締めくくり部分です。

EcoFlowの回答

なお本お問い合わせに対する追加のご質問やご要望等に関しましてはこのメールにご返信していただきますようよろしくお願い申し上げます。
 
※メールによるサポート時間
 通常、お問い合わせのご返信は3営業日以内を心がけております。
 (土曜・日曜・祝日、年末年始を除く)
  EcoFlow Technology Japan(エコフロー・テクノロジージャパン)サポートセンター

【30点】

『通常、お問い合わせのご返信は3営業日以内を心がけております』の記載が寒々しいですね。

おそらく日本人スタッフではなく、この部分はコピペなのかもしれませんね。日本人のメールのやり取りの常用句などがほとんどないので、余計に「門切り型」の素っ気ない印象を強くしているのかもしれません。必ずしも日本人スタッフでなければダメ…とは思っていませんので、その辺は少し割り引いて「必要最低限の伝達」と捉えた方がよいかもしれません。

カスタマーサービスのメールアドレス、住所、電話番号などの具体的な問い合わせ先などの記載はありませんでした。

Jakceryの回答

上記ご参考いただけますと幸いです。
他に何かご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
 
JackeryJapanカスタマーサービス

【30点】

カスタマーサービスのメールアドレス、住所、電話番号などの具体的な問い合わせ先の記載はありませんでした。

Ankerの回答

ご参考までに、ご確認いただければ幸いです。
何卒よろしくお願い致します。

●● ●●| 英語表記(→担当者名)
アンカー・ジャパン株式会社 | Anker Japan Co., Ltd.
Tel : 03-●●●●-●●●● | Mobile : 080-●●●●-●●●●
*お電話は携帯にお願い致します
E-mail : ●●●●●●●●●@anker.com
Address : ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

【100点】

社名、担当者名(和英両表記)、電話、携帯電話、メールアドレス、住所などの情報が明記されていました(公開してよいかわからないので伏字にしています)。コピペか、自動入力だと思いますが、サポートの返信としては当たり前の記述ではないかと思います。

Bluettiの回答

またご不明点やご質問があればお気軽にお問い合わせください。
今後ともよろしくお願いいたします。

BLUETTI お客様サービスチームより
———————————————–
パワーオークグループ本社 ●●●●●●●●●●●●(住所)

30点】

住所のみの記載で、メールアドレスや電話番号は記載されていませんでした。

質問に対する各社の対応の印象

各社の姿勢が微妙に違うのが面白いですね。

Jackeryは老舗メーカーなので対応はシステム化、マニュアル化されているはずですが、基本的に個別対応の意思が感じられます。あまり広く公開することはせずに、個別の問い合わせに対応してゆく姿勢が感じられます(変更が何なのか気になりますが)。

Ankerは、モバイルバッテリーを相当数販売してきているので、廃棄などに関するルールはきっちり出来上がっている印象で、「大手感」「老舗感」を感じました。また、質問内容についてはすでに記事を公開している点は「さすが」と感じましたし、好感を持ちました。こうした姿勢が「安心感」に繋がるのかな…という印象です。

BLUETTIは、回答いただいた方のキャラクターも影響しているのかもしれませんが、何事もキッパリ言い切るのが気持ちがよく最もフレンドリーさを感じました。まだ若い会社ですし、他の3社に比べると規模もまだ小さいためか小回りの利く対応という印象を受けました。唯一「開発にフィードバックする」という言葉からは期待感や信頼感を得られました。もちろん口先だけ…という可能性もなくはないですが、もし本当にフィードバックされたら…と考えると、応援したくなりますね。

Jackeryが廃棄電源引き取りとリサイクルを開始(追記)

画像出典:jackery.jp

【以下は2023.04.15に追記したものです】

2023年4月13日、本記事の初稿がアップされてからおよそ3か月後、Jackeryがポータブル電源の廃棄について新たな制度を開始する旨の発表を行いました。

それによると、Jackeryは日本国内で販売された自社製ポータブル電源のうち、故障や寿命を使い切った製品について回収しリサイクルサービスを開始するとのことです。

前提条件

(引用ここから)

  • 製品の安全性を重視した設計に加えて、耐久性と放熱性に優れた素材を選択することで、バッテリーの寿命を延長させると同時に、製品の耐久性を高めている
  • 不要になった使用済みポータブル電源を廃棄処分ではなく、リサイクル資源として再生する作業を行っている
  • Jackeryは製品購入から5年間の長期保証を用意している
  • 製品が使用中に故障した場合や問題などが発生の際に修理サービスも利用できる仕組みを整えている

それでも、電源製品であるため、使用方法や利用環境により故障する場合や、バッテリーの寿命を使い切り、製品を廃棄することは避けられないが、Jackeryは使い終わった電源製品を回収し、それらを効果的に再利用し、資源としてリサイクルすることは資源循環型社会を形成するうえで極めて重要なことだと考えている。

(引用ここまで)

Jackeryのリサイクルサービスの内容

(以下Jackery公式WEBより引用)

Jackeryは不要になったポータブル電源を廃棄処分ではなく、資源有効利用促進法に基づきリサイクル回収を承ります。専門の事業所で解体作業を行い、ポータブル電源製品を各部材に分解し、リサイクルが可能な部材はリユースされます。

  • 対象製品
    日本国内で販売されたJackery ポータブル電源本体(ソーラーパネル、アクセサリー品は除く)
  • 対象エリア
    日本国内に居住または滞在中のお客様
  • 費用
    無料、ただし送料はお客様のご負担となります。

(引用ここまで)

なお、実際の手順や廃棄電源の送付先等についてはJackery公式WEBを参照してください。

KAZ
KAZ

3か月前の質問時の「変更の可能性」はこのことだったのですね。Jackeryはポータブル電源製造・販売メーカーとして「リーディングカンパニーである」という自覚から今回のリサイクルサービスを開始したとのことで、高く評価したい姿勢だと思います。

こうしたことは、今後は徐々に他社も追従してゆくことになると思いますが、誰が最初に始めるか…は非常に重要だと思います。「それはJackeryだったか」という思いです。

ポータブル電源の寿命と廃棄まとめ

予想はしていたんですが、ポータブル電源の「充電サイクル」や「寿命」をユーザーが把握することは現時点では不可能ということになろうかと思います。

ノートパソコンが所定回数充電できなくなったら…などという現実的には「測る」ことが不可能な方法では容量減少を把握することはできないですが、一方で、iPhoneのように特段の「不都合」が発生することもなく普通に使えることがわかってよかったです。

ノートパソコンが所定回数充電できなくなったら…などという現実的には「測る」ことが不可能な方法では容量減少を把握することはできないですが、一方で、iPhoneのように特段の「不都合」が発生せず、『単に充電できる電力量が減るだけ』という点を明記して貰ったのは安心感に繋がります。

ただ、昨今、リン酸鉄リチウム電池に移行する中で、2500~3000回もの充電サイクル=寿命を得ているのに対して、部品や部材も耐久性のより高いものを使用しているのかは不明ですし、容量80%以下になっても使い続けられるというなら、それこそ10年、15年と経過する製品も出てくることは十分にあり得る訳で、充電サイクルや寿命の把握は三元素リチウムより遥かに重要に思えます。

長寿命を誇るばかりでなく、長寿命を得たからこそユーザーが寿命を把握できる方法を提示する必要もあるのでは?と感じます。

1点聞き忘れたことがあります(というか、本当は(1)の質問はこういう事を聞きたかった)。

iPhone、Android含め、スマホのリチウムイオン電池は経年劣化によって「膨張」する場合がありますし、iPhoneは劣化と共にシステムが求めるだけの電力を供給できなくなる場合がある…と明記しています。

画像は筆者が最初に購入したiPhone 4sで、2012年の購入から今年で11年目を迎えますが、裏蓋を押し開くほどバッテリーが膨張してきています。膨張したバッテリーは発火・爆発の危険性もあるので早急な対応が必要です。

10年以上の継続使用が可能となるリン酸鉄リチウム電池では、これと同じような「変形」「膨張」は起こらないのか…や、「電力低下」によって家電製品が使えなくなることは起こらないのかを聞きたかったのですがうまく伝わりませんでした。

※もしメーカーの方がご覧でしたらご連絡頂けると有難いです。

iPhoneとポータブル電源では同じリチウムイオン電池でも「劣化による影響」には異なる部分があります。iPhoneバッテリーの劣化については以下をご参照ください。

まとめ

(1)現状、ユーザーがポータブル電源の充電サイクルや寿命を把握する術はない
(2)充電サイクルを迎えた電源に特に不都合な症状が出ることはなく、容量は減るがそのまま使用することができる
(3)使用上に不安を感じた場合には、個別に症状をヒアリングしてくれるメーカーや、検査を実施してくれるメーカーがある
(4)1社を除き、不要になったポータブル電源は各社各様の方法で回収してくれる(自社製品のみ)



今回は、ポータブル電源の「充電サイクル」や「寿命」についての疑問や、廃バッテリーの処分方法などについて、メーカーとしての公式見解を伺いました。

各社とも、各々のルールに則って丁寧に説明して頂いたことに感謝いたします。

それでは今日はこの辺で。

記事へのご意見・ご質問等はメールではなくコメント欄にお書きください。
※コメント欄は最下段にあります。
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■ 著者紹介 この記事を書いたのは…
KAZ

「喜田宗彦」としてWEBライターをしています。ライター歴は10年超です。本ブログの記事は、自分自身の実際の体験や経験、ライターとして取材や調査で得た知見、懇意にしてくださるメーカーさんなどから得た知識・情報等を反映した記事を執筆・掲載しています。アウトドアについては1982年ごろからオートキャンプを開始しキャンプ歴は40年超になります。2020年にはバンコンタイプの小型キャンパーを購入し車中泊の楽しさに目覚めました。
また食べることが好きで食べ物関連の記事多めです。特に安くて美味しいものに目がありません。地元グルメやチェンめしも好物です。
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