ここ最近、また大きな地震が立て続けに発生していて、「すわ南海トラフ地震か?」なんて非常に不安な日々です。いざという時のための電源確保は待ったなしの状況かもしれません。
一口にポータブル電源といっても、キャンプなどのアウトドア用途から、災害などによる大規模停電への備え、あるいは日常生活での節電用途など、購入目的は様々です。
今回は、アウトドアユースに留まらず災害・停電対策や節電対策としても注目が集めているポータブル電源の中から安全性と長寿命に優れるリン酸鉄リチウム電池採用を条件に、コンパクトサイズ~大容量モデルまで各価格帯のベストバイを選びました。
ポータブル電源には注目しているけれど何を基準に選べばいいのか分からない…という方は少なくありません。今回は、定格出力をベースに、各機種の特徴や独自性などからクラスごとのベストバイを選んでみましたので参考にしてみてください。情報量が多いので目次から必要項目を選んでご利用ください。
アウトドアやキャンプ、車中泊になくてはならないポータブル電源ですが、近年では規模が拡大傾向にある災害への備え・防災の観点や、電力需給のひっ迫による節電の観点からも注目されていますが、容量・出力だけでなく、様々な機能の内容や必要性、リン酸鉄リチウムがいいのか、三元素リチウムがいいのか、安い製品は何か問題があるのか…等々、考え出したらキリがありません。
そこで、あくまで筆者目線ではありますが価格帯ごとのベストバイを選んでみました。
- 更新:半固体リン酸鉄リチウム電池採用ポータブル電源を候補に加えました。
なぜ今、ポータブル電源を買うべきなの?
ポータブル電源なんてアウトドア用品でしょ?一般家庭には必要なくない?スマホ充電ならモバイルバッテリーで充分だし…。
なんてお考えの方も少なくないのではないでしょうか。
でも実際にポータブル電源を使っている自分から言わせれば、自信をもって「買ってよかった」と言えます。
筆者がポータブル電源をおすすめする理由は大きく4つあります。
- 災害時の電力確保
スマホや照明などへの給電、家電の利用など - 節電対策
再生可能エネルギー充電、深夜電力充電 - 電源のない場所での電力供給
ガーデニングやアウトドアなど - 車内の電力確保
車中泊など
災害時の電力確保
ポータブル電源をおすすめする最も大きな理由は「災害対策」です。
昨今では台風や集中豪雨による被害が甚大となっていますし、我が国は地震への備えが必須です。
宮崎県や神奈川県で続けざまに大きな地震が発生していて不安が募ります。
もし大災害に見舞われた際には電力を確保できることは重要で、行政による支援の手が届くまで最低でも3日間かかると言われています。その3日間は「自助(自分と家族を自力で守ること)」によって生存しなくてはなりません。
そんな時に電力が確保できているのと、できていないのでは被災生活は大きな違いを生むことは容易に想像できます。スマホの充電はもちろん、夜間の灯り、夏場には扇風機、冬場にはヒーターなど、電力が確保されていることによるメリットは数え切れません。
持続的な電力確保にはソーラーパネルは必需品
結論を先に言えば「必須」だと思います。
電源とのセットが割安ですが、先に電源を購入して後かパネルを追加するカタチであっても構わないので、ソーラーパネルによる発電が可能にはしておくべきです。
なぜなら、ポータブル電源は蓄電池であって「発電機」ではないからです。つまり電気を貯めておくことはできても新たに電気を生み出すことはできないので、貯めた電気を消費すればいくら容量が大きくてもいずれ枯渇してしまうことから、「電力自給」の手段を確保することも非常に重要です。
そうなると、どうしても何らかの充電方法を確保しておく必要がありますが、風力発電や地熱発電はまだ一般家庭には普及していませんし、燃料による発電機は燃料の枯渇や騒音などのデメリットが大きく実用的ではありません。自ずとソーラーパネルによる太陽光発電が最も一般的な電力自給の方法と言えます。
※以下にソーラーパネル選びについてまとめていますのでよろしければご覧ください。
節電対策
昨今の電気料金の値上げには困ったものです。いくら節電しようがあれだけ単価が上がってしまうと元の電気料金を維持することなんてまず無理です。
筆者は電気料金を節減するために、ソーラーパネルで発電した電気をポータブル電源に貯めて日々の生活の中で利用しています。湯沸かしや炊飯、扇風機、コーヒーメーカーなどに料金のかからない電力を利用することで、電力会社から買う電気を少しでも減らす対策をしています。
単位 | 料金(税込) 【2024年3月31日まで】 | 料金(税込) 【2024年4月1日以降】 | ||
電力量料金 | 最初の120kWhまで(第1段階料金) | 1kWh | 30円00銭 | 29円80銭 |
120kWhをこえ300kWhまで(第2段階料金) | 〃 | 36円60銭 | 36円40銭 | |
上記超過(第3段階料金) | 〃 | 40円69銭 | 40円49銭 |
こちらの表は東京電力「従量電灯B」(一般的なプラン)の2024年4月以降の電気料金です。
節電して月間300kWh以内に抑えたとしても、36.4円/1kWhの料金がかかりますが、仮にソーラーパネルで毎日800Wの発電(※)が可能な場合、月間の自給電力量は24kWhになります。24kWhは第2段階料金で873.6円、第3段階料金で971.8円に相当します。
仮に月間の電気使用量が270kWhだった場合、基本料金を除く電気料金は9,036円になります。自家発電で873.6円分の電気を生み出せたとすると、9.7%≒10%の節約となります。電気料金が10%安くなるってバカにできませんよね。
電気料金10%の節約って筆者的には決して小さくないと思うのですがいかがですか?もちろん「節電」だけで電源やパネルの購入価格をペイするのは無理がありますが、災害対策も兼ねての購入であれば十分納得のゆく節電量ではないかと思います。
※200Wパネルで発電量7割×1日5時間×30日で計算。実際には曇天・雨天もあるのでもう少し発電量は少なくなります。
電源のない場所での電力供給
例えば庭やガレージ、ベランダやバルコニーなどで電気製品を使いたい時など、アウトドアシーンも含めて電源のない場所での電気の利用にはポータブル電源が便利です。
ポータブル電源の容量にもよりますが、丸1日電気を使い続けても充分足りるだけの電力を供給できる電源があれば、「できること」や「活動範囲」は飛躍的に拡大すること間違いなしです。
車内の電力確保
車内での電力供給にもポータブル電源がおすすめです。
最近では「車中泊」を楽しむ方が増えましたし、車内で泊まるまではしなくてもドライブ先での休憩などの際に車内に電源が確保できているのは意外に便利でお役立ちです。
クルマはバッテリーの電力をシガーソケットから使えるからポータブル電源などなくてもいいじゃない?
と思われるかもしれませんが、クルマのバッテリーをクルマの走行や電装品以外に使用するのはおすすめできません。万が一、バッテリーの電圧が所定より下がってしまうとエンジンを始動することができなくなってしまう場合があります。
車内で湯沸かししたり、照明を点けたり、扇風機を使うなどの際には、ポータブル電源を車内に持ち込むことで、クルマのバッテリーを消耗せずに済み、「エンジンがかからない」というリスクを回避できます。
どんなポータブル電源がおすすめなの?
ポータブル電源がおすすめだってことは分かった。じゃあ、どんなポータブル電源がお勧めなのか知りたい!
筆者的にはポータブル電源を選ぶ際のポイントは3つあると考えています。
- リン酸鉄リチウム電池を使用していること
- 日本法人を設立しているメーカーの製品であること
- 使い方によって、定格出力と充電容量を検討する
リン酸鉄リチウム電池を使用していること
こちらはリチウムバッテリーの安全性をしめした図です。
少し前までのポータブル電源(2022年以前)のほとんどは「三元素リチウムイオン電池」が採用されていましたが、現在の主流は「リン酸鉄リチウム」です。
「リンサン鉄リチウム」電池はエネルギー密度が低く安定しているため、三元素リチウムより安全性が高い上、毎日使用しても10年近く使用し続けられる長寿命も特徴です。
現在研究開発されている電池の中には、リン酸鉄リチウムを凌ぐ安全性が得られるものもありそうですが、現時点で商品化されている電源の中では「リン酸鉄リチウム」が最も安全性に優れているため、リン酸鉄リチウム電池採用のポータブル電源を強くおすすめします。
「純正弦波」も重要なキーワードです。「純正弦波」は電源に蓄えた直流電流を交流電流に変換するインバーターから出力される電気の波形を表す言葉で、多くの電気製品適した波形で、特に精密機器・音響機器に理想的な波形とされています。「修正正弦波」「矩形波(くけいは)」では機器によっては正常に動作しない場合もあるので「純正弦波」の製品を選んでください。
日本法人を設立しているメーカーの製品であること
じゃあ「三元素リチウムイオン」電池のポータブル電源は絶対に避けた方がよいのね?
「絶対にダメ」ということはないと思います。
電池の性質で考えればリン酸鉄リチウムの方が安全性が高いのは確かですが、これまで主流だった三元系リチウムが危険で絶対に使うべきでない…などいうことはないはずです。
ただ問題は、Amazonなどで販売される名も知れぬメーカーの激安品の場合、何かあってもまともな対応をして貰えると思えませんし、そもそも製品の安全性を担保されているかどうかも不明だということなんです。
参考リンク①:https://www.asahi.com/articles/ASQ2D6VQ7Q1CULOB01D.html
参考リンク②:https://www.sankei.com/article/20220508-WXMOX63FRFIC7NGNFRHKH6LSRM/
その点、日本法人を設立して日本国内で地に足をつけて拡大してゆこう…としている著名なメーカーの製品であれば品質にも一定の信頼が持てるでしょうし、何かあった場合でも国内法に基づいて対処して貰えるはずですので、「日本法人設置の4大メーカー」は最低条件でしょう。
具体的に挙げると…。
- Jackery(ジャクリー)
世界初の三元素リチウムバッテリー採用のポータブル電源を商品化した老舗メーカーですが、現在はリン酸鉄リチウムにシフトしています。高い信頼性と老舗メーカーの手堅い製品作りがメリット。 - EcoFlow(エコフロー)
ポータブル電源の認知度を大幅にアップした功労者。ポタ電と言えばエコフロー的なスタンダードイメージが定着。最新技術の採用に積極的なメーカーで、現在の電源のトレンドを作ったメーカー。 - BLUETTI(ブルーティ)
早い時期(2000年)から他社に先駆けて「リン酸鉄リチウム電池」を採用したメーカー。元々大容量モデルが得意だったが最近では小中容量モデルにも良い製品を送り出しているメーカー。 - Anker(アンカー)
充電ケーブルやアダプターなどモバイル用品で有名なメーカー。堅実で信頼性の高い製品とカスタマーサポートに優れているメーカー。製品は少し割高感があるが製品の信頼性はピカイチ。
これらの日本法人を設立しているメーカーであれば、何かあってもきちんとした対応が期待できますし、そもそも、すぐに発火したり爆発するような製品を販売していない安心感が大きいです。
たとえ三元素リチウム電池採用のポータブル電源がセールで安価に販売されていても、この4社の製品であればリスクはさほど大きくないと思われます(絶対の保証をするわけではありませんので念のため)。
使い方によって定格出力と充電容量を検討~出力重視
どのような使い方をするのか、どんなシーンでの利用が多いのかによって「定格出力」と「充電容量」が違ってきます。
- 定格出力(Wで表示)
定格出力とは「どれだけの消費電力の電気製品を動かすことができるか」を表します。例えば消費電力1000Wの電子レンジは、定格出力1000W以上の電源でしか動かせません。ゆえに、どんな使い方をするのか=どんな電気製品を使う予定なのか…によって定格出力を選ぶ必要があるのです。 - 充電容量とは(Whで表示)
ポータブル電源に貯めておける最大電気量です。例えば前出の消費電力1000Wの電子レンジを1時間動作させるには、1000Whの容量が必要です。1000Wh容量の電源は、100Wの電球を10時間点灯させることができます。Wh(ワットアワー)とは1時間単位の電気量の表示です。 - 定格出力と充電容量の関係
電気製品の消費電力を上回る定格出力がないと電気製品は動作しません。動作させることができたら充電容量÷消費電力の数字の時間だけ連続運転が可能です。
では「定格出力」と「充電容量」のいずれを重視するのか…ですが、筆者は「定格出力」を重視すべきと考えています。というのも、定格出力は後から拡大することはできないので消費電力の大きな電気製品を使う予定がある場合には、あらかじめそれに見合った定格出力の電源を選ぶ必要があるためです。
もちろん、充電容量も後から増やすことはできませんが、以下の3つの理由で出力重視です。
- 充電で容量を回復できる
- 拡張バッテリーで容量を拡大できるモデルが増加
- 大出力モデルは概して大容量
昨今では家電の電圧を引き下げて定格出力の範囲内で動作させる、いわゆる「定電圧」機能を備えたポータブル電源が増えつつあります(EcoFlow:X-Boostなど)。この機能を搭載している電源は定格出力を上回る消費電力の家電でも動作させることが可能です。「定電圧」についての詳細は以下の別記事を参照してください。
半固体リン酸鉄リチウムという選択肢
三元系に比べて安全性が高く、長寿命とされるリン酸鉄リチウムイオン電池が現在の主流です。
こちらの動画をご覧ください。
こちらは、三元系リチウム・リン酸鉄リチウム・半固体リン酸鉄リチウムの各電池に釘を刺し、温度上昇や発煙・発火・爆発などの様子を撮影した動画です。特に説明の必要がないぐらい明確な差が出ています。
刺した瞬間に急激に温度上昇し発火爆発する三元系、発火爆発はしないものの温度上昇と発煙が認められるリン酸鉄リチウムに対して、半固体リン酸鉄リチウムは発火爆発はもちろん、発煙もなく、温度上昇さえ認められません。
三元系より安全であっても、それでも電解質に同様に液体を使用しているリン酸鉄リチウムは正極と負極を分けるセパレーターが破損(釘刺しはその実験)した場合には、温度上昇や発煙が起こりますが、ゲル状や粘土状の電解質を採用して混ざりにくい半固体電池は、実験のような高い安全性を持っているというわけです。
またバッテリー寿命においても、充電サイクル3000回と長寿命なリン酸鉄リチウムを上回り、充電サイクル4500回で80%の充電容量を維持するとされ、一般的な使い方であれば15年の超長寿命を実現しています。
まだ製品数が少なく選択肢はあまり多くありませんが、今後は次第に製品数も増加してくるはずですが、現時点で購入を考えている方には、DABBSSONやBougeRVといったメーカーから半固体電池採用のポータブル電源がリリースされていますので、検討してみても良いかもしれません。
筆者はDABBSSONN社の半固体リン酸鉄リチウム電池採用のポータブル電源を実際に使用していますが、半固体電池の安全性や長寿命はもちろん、製品としての品質や使い勝手も満足できるものと感じています。
本稿では、1500Wクラスと2000WクラスにDABBSSON製半固体電池採用の電源を紹介しています。
※DABBSSON DBS1400Proを実機レビュー
定格出力別5クラスごとのベストバイ20選
多くの候補の中から用途や予算などによって「この1台」を選ぶのはなかなか骨の折れる作業ですし、用途や目的によって必要な容量や出力、機能などが異なるため、すべてを網羅した中から「おすすめの1台」を選ぶことは事実上不可能と言えます。
そこで、当ブログではポータブル電源の定格出力によって6クラスに分け、それぞれのクラスのベストチョイスを選ぶことといたします。分けるクラスは以下の通りです。
- 300Wクラス…スマホやガジェット充電などのデスクワーク向け
- 500~600Wクラス…高消費電力家電を使わない1泊キャンプ向きのクラス
- 800~1000Wクラス…一部の電子レンジなどの高消費電力家電が使え、連泊キャンプや災害時の備えとなり得るクラス
- 1500Wクラス…家電のほとんどが使用できるクラス 節電対策にも有効・家庭でも災害対策や節電にも利用できるクラス
- 2000Wクラス…長期キャンプや災害時でも余裕の電力供給が可能・家庭でも災害対策や節電にも十分な余力をもったクラス
定格出力300Wクラスのベストバイ
メーカー | EcoFlow | Anker | Bluetti | Bluetti | Jackery |
機種 | RIVER 2 | 521 | EB3A | AC2A | 300Plus |
発売日 | 2022/10 | 2022/08 | 2022/06 | 2023/10 | 2023/9 |
通常価格 | 29,900円 | 29,900円 | 29,800円 | 29,800円 | 39,800円 |
採用電池 | リン酸鉄 | リン酸鉄 | リン酸鉄 | リン酸鉄 | リン酸鉄 |
充電サイクル | 3,000 | 3,000 | 2,500 | 3,000 | 3,000 |
容量 | 256Wh | 256Wh | 268.8Wh | 204.8Wh | 288Wh |
定格出力 | 300W | 200W | 600W | 300W | 300W |
最大出力 | 600W | 600W | 1200W | 600W | 600W |
AC端子 | 2 | 2 | 2 | 2 | 1 |
USB-A | 2 | 2 | 2 | 2 | 1 |
USB-C | 1 | 1 | 1 | 2 | 2 |
DC出力 | – | – | 5521×2 | – | – |
シガーソケット | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
AC入力 | 360W | ? | 430W | 270W | 150W |
ソーラー入力 | 110W | 65W | 200W | 200W | 100W |
UCB入力 | 110W | 60W | – | – | – |
急速充電 | X-Stream | 対応 | ターボ高速充電 | ターボ高速充電 | – |
定電力機能 | X-Boost 450W | – | 電力リフト 1200W | 電力リフト 600W | – |
拡張バッテリー | – | – | – | – | – |
スマホ操作 | 〇 | – | 〇 | 〇 | 〇 |
ワイヤレス充電 | – | – | 〇 | – | – |
サイズmm | 245x215x145 | 216x211x144 | 255x180x183 | 250x150x180 | 230x155x167 |
重量kg | 3.5 | 3.7 | 4.6 | 3.6 | 3.75 |
出力単価 | 99.7円/1W | 149.5円/1W | 49.7円/1W | 99.3円/1W | 132.7円/1W |
容量単価 | 116.8円/1Wh | 116.8円/1Wh | 110.9円/1Wh | 145.5円/1Wh | 138.2円/1Wh |
保証期間 | 5年 | 5年 | 2年 | 5年 | 5年 |
定格出力300Wクラスのベストバイ候補は以下の2モデルです。
Bluetti EB3A
筆者的には「EB3A=名機」と呼んでも差し支えないコスパに優れた使い勝手のよい電源だと思います(実際に使用しています)が、さすがに古くなってきましたのでおすすめ機から外します。
発売から少し時間が経過しているので最新スペックというわけにはゆきませんが、この価格で定格出力600W(電力リフト1200W)はかなりお買い得です。はじめてポタ電を試してみたい方に最適ですが、筐体がチープでガッカリするかもしれません。
BLUETTI AC2A
BLUETTI「AC2A」はEBAよりも一回り小型の最新ポータブル電源で定格出力300W/充電容量204.8Whのスペックを持っています。また「電力リフト」によって消費電力最大600W(定格出力超え)までの家電を動かすことができます。この「電力リフト」はBluetti製品の1つの大きなメリットとなっています。
EB3Aを含め、Bluettiの旧モデルは外装がプアでプラスチッキーや安物感がありましたが、新シリーズになって以降は、かなり品質が向上し上質な作りとなりました。スペック的にはEB3Aほどのインパクトはありませんが、スマホ充電やノートパソコンなどガジェットへの電力供給や充電には必要十分な性能を持っています。
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Jackery 300Plus
Jackery 300Plusは、230x155x167mm/約3.75kgと非常にコンパクトなボディに、定格出力300W/容量288Whのスペックを持っています。
定番の黒とオレンジのJackeryカラーが特徴的で、「リュックに入る電源」として話題を呼んだ製品です。徒歩でも持ち運べる電源は、登山などでも山頂で電気を供給する方法として、購入時の1つの選択肢となり得る特徴です。
小ささや携帯性を評価するのであれば「300Plus」「AC2A」がファーストチョイスです。ただしスペックは特に突出したものはありません。リュックに入る等の携帯性重視でのみ選択対象です。
定格出力500~600Wクラスのベストバイ
メーカー | EcoFlow | Anker | Bluetti |
機種 | RIVER 2 MAX | 535 | AC60 |
発売日 | 2022/09 | 2022/07 | 2023/05 |
通常価格 | 64,900円 | 64,900円 | 79,800円 |
採用電池 | リン酸鉄 リチウム | リン酸鉄 リチウム | リン酸鉄 リチウム |
充電サイクル | 3,000 80% | 3,000 80% | 3,000 80% |
容量 | 512Wh | 512Wh | 403Wh |
定格出力 | 500W | 500W | 600W |
最大出力 | 1000W | 1000W | 1200W |
AC端子 | 4 | 4 | 2 |
USB-A | 3 | 3 | 2 |
USB-C | 1 | 1 | 1 |
DC出力 | 5521×2 | – | 5521×2 |
シガーソケット | 1 | 1 | 1 |
AC入力 | 220W | ? | 600W |
ソーラー入力 | 220W | 120W | 200W |
UCB入力 | 100W | 60W | – |
急速充電 | X-Stream | 対応 | デュアル急速 充電 600W |
定電圧機能 | X-Boost 750W | – | 電力リフト 1200W |
拡張バッテリー | – | – | 〇 最大2012Wh |
スマホ操作 | 〇 | – | 〇 |
ワイヤレス充電 | – | – | 〇 |
サイズmm | 269x259x196 | 292x251x188 | 278x200x198 |
重量kg | 6.1 | 7.6 | 8.6 |
出力単価 | 129.8円/1W | 129.8円/1W | 133.0円/1W |
容量単価 | 126.8円/1Wh | 126.8円/1Wh | 198.0円/1Wh |
保証期間 | 5年 | 5年 | 6年 |
定格出力500Wクラスのベストバイ候補は1モデルです。
BLUETTI AC60
発売から1年経過しているBLUETTI AC60ですが、定電圧機能を搭載しているため、定格出力600Wながら消費電力最大1200Wまでの家電が使用できます。ただしバッテリー拡張を前提としているため本体容量が403Whと小さいめなのが弱点です。
筆者はこのモデルを実際にテストしていますが、これまでのBluetti製品とは比較にならないほど高品質になっていることも特筆しておきたい部分です。肉厚な筐体にゴム素材を使用していますし、静音性能などでもっとクラスの上のモデルのような印象を受けます。
拡張バッテリーである「B80」とセットで使用したのですが、出力も容量も普段使いには十分で、キャンプや車中泊でも1泊なら本体のみでもOK、拡張バッテリーを持ち込めば2泊でもイケそうです。
このクラスの筆者のお勧めモデルはBluetti AC60を選びました。
Bluetti AC60はデモ機をお借りして実際にテストしていますが、定電圧機能搭載で、消費電力1200Wまでの家電が動作させられるのは車中泊前提の場合に大きなメリットと感じますが、本体単体での容量が小さいので1000W出力可能といっても「電力リフト」を頻繁には使えないのが惜しいところです。
その辺りからすると、AC60は拡張バッテリー「B80」とセットで使うべきモデルと言えそうです。
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定格出力800~1000Wクラスのベストバイ
ーカー | EcoFlow | Anker | Bluetti | Jackery |
機種 | RIVER2 Pro | 555 | AC70 | 600Plus |
発売日 | 2023/04 | 2022/08 | 2023/10 | 2024/04 |
通常価格 | 88,000円 | 149,900円 | 84,800円 | 86,000円 |
採用電池 | リン酸鉄 リチウム | リン酸鉄 リチウム | リン酸鉄 リチウム | リン酸鉄 リチウム |
充電サイクル | 3000回 | 3,000回 | 3000回 | 4,000 |
容量 | 768Wh | 1,024Wh | 768Wh | 632Wh |
定格出力 | 800W | 1,000W | 1000W | 800W |
最大出力 | 1600W | 1,500W | 2000W | 1600W |
AC端子 | 4 | 4 | 2 | 2 |
USB-A | 3 | 3 | 2 | 1 |
USB-C | 1 | 1 | 2 | 2 |
DC出力 | 5521x2 | – | – | – |
シガーソケット | 1 | 1 | 1 | 1 |
AC入力 | 940W | ? | 850W | 1500W |
ソーラー入力 | 220W | 200W | 500W | 200W |
急速充電 | X-Stream | 〇 | 〇 | 緊急充電 モード |
定電圧機能 | X-Boost 最大1000W | – | 電力リフト 最大2000W | – |
拡張バッテリー | – | – | 最大2816Wh | – |
スマホ操作 | 〇 | – | 〇 | 〇 |
UPS | 30s | 20s | 20s | |
サイズmm | 269x259x226 | 350x295x188 | 314×20×256 | 300x219x197 |
重量 | 7.8kg | 13.1 | 10.2kg | 7.3kg |
出力単価 | 110円/1W | 149.9円/1W | 84.8円/1W | 107.5円/1W |
容量単価 | 114.6円/1Wh | 146.4円/1Wh | 110.4円/1Wh | 136.1円/1Wh |
保証期間 | 5年 | 5年 | 5年 | 5年 |
このクラスのベストバイ候補は以下の2モデルです。
Bluetti AC70
AC70は、Bluettiの最新作だけあって各性能&機能をブラッシュアップして登場しました。
当然、ライバルである「RIVER2 Pro」を意識して開発したはずです。最も大きな変更点が、定格出力/最大出力の拡大と電力リフトの採用です。
旧型EB70Sをメイン機に使用している筆者が最も不満に感じていたのは出力で、800Wでもかなり使い勝手はよいのですが、電気ケトルなど手持ちの家電の一部に出力できないことでした。AC70で出力を定格1000W/最大2000Wまで拡大したのは英断だと思います。
さらに定電圧機能「電力リフト」を採用したことで、家電の電圧を抑えながらも最大2000Wまでの家電を動作させることが可能になりました。これによって今まで10万円超の1クラス上の使い勝手を約8万円で入手できるようになったのは大きいです。
さらに、容量の拡大にも対応し、B80/B230と接続可能で最大2816Whの容量を確保できます。このクラスで容量最大2000Wh超はすごいと思います。
入力電力も拡大されています。ACが200→850W、ソーラーパネルが200W→500Wになり、急速充電時には45分で80%まで充電が可能です。静音性にも配慮して50dbを実現、パススルー対応、簡易UPSは20sです。
AC70は便宜上「拡張バッテリー」といっていますが、厳密に言えば従来の拡張バッテリー機能とは異なります。拡張用バッテリー(B80やB230)を接続するのは同じですが、AC70には拡張バッテリー端子はなく、通常のAC充電ポートと専用ケーブルで接続します。
カタチとしては、拡張用バッテリーからDC(直流)で電力が供給されることになります。
AC60+B80のような純粋な「拡張バッテリー」は本体も拡張用バッテリーも充放電時に同時に容量が増減しますが、AC70+B80のようなDC充電接続の場合は、まず拡張用バッテリーの容量が使われて(放電しない場合は充電される)、その後にUPSが動作して本体からの出力になるのだと思います。
本体も拡張用バッテリーも同時に容量が減る拡張バッテリーのスタイルより、あくまで本体容量の補充として働くDC充電接続の方が実用的ではないか…と考えています。
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Jackery 600Plus
PlusシリーズはJackeryの最新シリーズの名称で、充電サイクル長めで価格帯の割に高出力なのが特徴です。
600Plusも最新モデルだけあって、ほぼすべてのスペックで他モデルを上回っています。ただ、X-Boost(EcoFlow)や電力リフト(BLUETTI)のような『定電圧機能』は搭載していないので、電子レンジや電気ケトルなど消費電力1000Wクラスの家電が使えませんが、Jackeryらしい手堅く仕立てられたコスパの高いモデルです。
このクラスでは、出力値や容量拡大などでRIVER 2 Proを大きく上回るスペックを手に入れたBluetti AC70一択です(AC70は筆者もメインで使用中ですが使いやすいです)。
コスパの面でもAC70の圧勝です。1Wあたりの出力単価は84,800円÷1000W=84.8円と100円を大きく下回ります。これは定価で算出したもので、セール等で値引きがあればさらにコスパは上昇します。
Jackery 600Plus 購入はこちら
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定格出力1500Wクラスのベストバイ
メーカー | EcoFlow | Anker | Jackery | Bluetti | DABBSON |
機種 | DELTA 3 Plus | 757 | 1000new | AC180P | DBS1000Pro |
発売日 | 2024/08 | 2022/05 | 2024/07 | 2023/10 | 2024/08 |
通常価格 | 149,600円 | 169,900円 | 139,800円 | 159,800円 | 154,600円 |
採用電池 | リン酸鉄 | リン酸鉄 | リン酸鉄 | リン酸鉄 | 半固体 リン酸鉄 |
充電サイクル | 4,000 残存80% | 3,000 残存80% | 4,000 残存70% | 3,500 残存80% | 4,500 残存80% |
容量 | 1,024Wh | 1,229Wh | 1,070Wh | 1,440Wh | 1,024Wh |
定格出力 | 1,500W | 1500W | 1500W | 1800W | 2,000W |
最大出力 | 3,000W | 2400W | 3000W | 2700W | 4,000W |
AC端子 | 6 | 6 | 3 | 4 | 4 |
USB-A | 4 | 4 | 1 | 4 | 3 |
USB-C | 2 | 2 | 2 | 1 | 3 |
シガーソケット | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
AC入力 | 1500W | 1200W | 1500W | 1440W | 1200W |
ソーラー入力 | 1,000W | 200W | 400W | 500W | 1200W |
UCB入力 | – | 100W | – | – | |
急速充電 | X-Stream | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
定電圧機能 | X-Boost 最大2000W | – | – | 電力リフト 最大2700W | P-Boost 最大3000W |
拡張バッテリー | 最大 約5,000Wh | – | 最大 12,000Wh | 最大 4,512Wh | 最大 100,240Wh |
スマホ操作 | 〇 | – | – | 〇 | 〇 |
サイズmm | 398x200x284 | 463x288x237 | 327x224x247 | 340x247x317 | 432×254.5×248 |
重量kg | 12.5 | 19.9 | 10.8 | 16.4 | 16.0 |
出力単価 | 99.7円/1W | 113.3円/1W | 93.2円/1W | 88.7円/1W | 151.0/1W |
容量単価 | 146.1円/1Wh | 138.2円/1Wh | 130.7円/1Wh | 111.0円/1Wh | 77.3/1Wh |
保証期間 | 5年 | 5年 | 5年 | 5年 | 5年 |
このクラスのベストバイ候補は2モデルです。
EcoFlow DELTA 3 Plus
DELTAシリーズもついに3世代目に進化しました。
2020年に発売されたEFDELTAを祖とするDELTAシリーズは、三元系リチウムからリン酸鉄リチウム電池を採用することで安全性と長寿命を手に入れた第2世代の「DELTA 2」、さらに性能機能をブラッシュアップした3世代目へと進化してきました。
AC充電で80%=40分、100%=56分という超高速充電を可能にしている「X-Stream」技術や、定格出力を上回る家電の電圧を下げることで利用可能にする「X-Boost」など、EcoFlowの独自技術はそのままに、近未来的なデザインや、入出力系の強化、静粛性のアップなど、DELTA2をさらに磨き上げた印象です。
現在、ポータブル電源がここまで広く認知されているのは、EcoFlowによるものと筆者は考えていますが、そのEcoFlowの最新の3世代目ということで注目せざるを得ない…、そんな製品かと思います。
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DABBSON DBS1000 Pro
DABBSOB DBS1000Proを推す理由は、高い安全性と長寿命です。
高い安全性と長寿命を実現した理由は「半固体リン酸鉄リチウム電池」の採用です。半固体電池とは、電解質を液体→ゲル状の半固体に変更しています。釘刺し実験では、発熱・発火・爆発を伴う三元系リチウム電池、発火・爆発はしないが発熱と発煙が認められたリン酸鉄リチウム電池に比べ、発熱も発煙・発火・爆発などいずれも認められなかった半固体リン酸鉄リチウム電池の高い安全性が証明されています。
ポータブル電源が欲しいが、リチウム電池の発火による火災が怖い…という方は、半固体電池採用のDABBSSON社の製品を県として見ても良いかもしれません。
※DBS1000Proの上位モデル「DBS1400Pro」を実機レビューしています。
1位にはEcoFlow DELTA 3 Plusを選びました。DELTA 3 Plusは2020年に登場したEFDELTAから始まるDELTAシリーズの最新作で3世代目に当たるモデルです。未来的なデザインと内容がぎっしり詰まった性能・機能を盛り込んだEcoFlowの力作です。
拡張バッテリーによって容量を最大5kWhまで拡大できる点、ソーラー充電が1000Wに対応した点などに注目しました。それに何と言っても現在のポータブル電源の知名度を上げたトップランナーEcoFlowの最新作だけに注目しない訳にはゆきません。
2位には、メーカーとしての知名度は低いものの、従来安全性が高いとされたきた「リン酸鉄リチウム電池」よりもさらに安全性を高めた『半固体リン酸鉄リチウム電池』を採用したDABBSSON DBS1000Proを選びました。
ポータブル電源を選ぶ際にはどうしても価格が割安なセールを狙いますが、セール対象となっている製品の中には、発熱・発火のリスクが高い三元系リチウム電池を採用した製品も含まれます。バッテリーの発火による火災リスクを回避したいとお考えなら、半固体電池採用の製品を検討してみてください。
定格出力2000W超クラスのベストバイ
メーカー | EcoFlow | Anker | Bluetti | Jackery | DABBSSON |
機種 | DELTA2 Max | 767 | AC200L | 1000Plus | DBS1400Pro |
発売日 | 2023/05 | 2022/10 | 2023/11 | 2023/07 | 2024/08 |
通常価格 | 254,100円 | 299,900円 | 219,800円 | 168,000円 | 163,700円 |
採用電池 | リン酸鉄 | リン酸鉄 | リン酸鉄 | リン酸鉄 | 半固体 リン酸鉄 |
充電サイクル | 3,000 残存80% | 3,000 残存80% | 3,000 残存80% | 4,000 残存70% | 4,500 残存80% |
容量 | 2,048Wh | 2,048Wh | 2,048Wh | 1,264Wh | 1,382Wh |
定格出力 | 2000W | 2000W | 2000W | 2000W | 2400W |
最大出力 | 4000W | ? | 6000W | 4000W | 4800W |
AC端子 | 6 | 6 | 4 | 3 | 3 |
USB-A | 4 | 2 | 2 | 2 | 3 |
USB-C | 2 | 3 | 2 | 2 | 3 |
DC出力 | 5521×2 | – | – | – | 5521×2 |
シガーソケット | 1 | 2 | 1 | 1 | 1 |
AC入力 | X-Stream 1500W | 1200W | 2000W | 1500W | 1500W |
ソーラー入力 | 1000W | 960W | 1200W | 800W | 1200W |
その他入力 | – | USB100W | – | – | |
定電力機能 | X-Boost 2,700W | – | 電力リフト 3,000W | – | P-Boost 3,000W |
拡張バッテリー | 最大 6,144Wh | 最大 4,096Wh | 最大 8,192Wh | 最大 12,000Wh | 最大 11,364Wh |
スマホ操作 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ワイヤレス充電 | – | – | – | – | – |
UPS | 30ms | 20ms | 20ms | 20ms | 15ms |
サイズmm | 497x242x305 | 525x395x250 | 420x280x366 | 356x260x283 | 432x254x303 |
重量 | 23.0kg | 30.5kg | 28.3kg | 14.5kg | 20.5kg |
出力単価 | 127.1円/1W | 150.0円/1W | 84.0円/1W | 95.0円/1W | 68.2円/1W |
容量単価 | 124.1円/1Wh | 146.4円/1Wh | 132.9円/1Wh | 139.6円/1Wh | 118.5円/1Wh |
保証期間 | 5年 | 5年 | 5年 | 5年 | 5年 |
定格出力2000Wクラスでは5社5モデルを候補に選びましたが、おすすめは以下の2モデルとします。
Jackery 1000Plus
Jackery1000PlusはJackeryの新世代ポータブル電源で、出力・容量のスペックは定格2000W/容量1264Whとなっていますが、1000Plusは拡張バッテリーに対応しており、専用の拡張「バッテリーパック1000 Plus」を最大5台接続することで、容量はなんと12,000Whにまで拡張可能です。
その分、本体容量は抑えられており同クラスのライバルの半分程度の容量です。ただしその分、小型軽量で価格も割安です(とはいえ、本体+拡張パックの価格は他社モデルを上回ります)。後付けで必要があれば要用を買い足すことが可能です。
出力は容量アップした際にも不足しないよう、1000plusを名乗りつつも定格2000W/最大4000Wを有している点は良心的と感じます。
容量は1200Whクラスですが、出力を2000Wと高めているため拡張バッテリーで増した容量を効率よく使えそうです。
DABBSSON 1400Pro
このモデルをベストバイに選ぶ理由は「半固体電池」の採用です。
従来の三元系は発熱・発火・爆発のリスクがあり、毎年リチウムイオン電池(モバイルバッテリーや電動自転車のバッテリー等)からの発火による火災が発生していますが、メーカー各社は2023年以降は徐々に安全性の高いリン酸鉄リチウムイオン電池にシフトしてきました。
リン酸鉄リチウム電池は、発熱と発煙は見られるものの発火・爆発しない点で、三元系に比べ安全性が高いとして2023年以降に発売されたポータブル電源の主流となってきました
さらに今年(2024年)には、リン酸鉄リチウム電池の電解質を[液体]→[ゲル]に変更した、いわゆる「半固体」電池を採用してデビューしたのがDABBSON社のポタ電です。
釘刺し試験でも発熱・発煙・発火・爆発が一切起こらず、液体電解質のリン酸鉄リチウムより、さらに安全性と長寿命(実質約15年)を実現した新世代ポータブル電源として話題となっています。
ただ「DABBSSON」社というメーカーの認知度は未だ低く、日本法人も設置されていない点でベストバイNo.1にはしていません。しかし不要になったポタ電の無料回収を実施するなど、日本国内で今後しっかり根付いてゆこうという意思のようなものを感じるので2番手としました。
このモデルは実機を入手してレビューしていますので詳細はレビュー記事をご覧ください。
※DABBSSON DBS1400Proを実機レビュー
本体価格を割安に納めることで購入しやすく、拡張バッテリーによる容量拡張が可能なJackery 1000 Plusを1位に選びました。バッテリーの安全性や長寿命の点で1000Plusを凌ぐ部分もあるDABBSSON DBS1400proですが、メーカーが未だ無名という点で2位にしました。
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ポータブル電源の雑学
記事内に登場する「充電サイクル」「X-Boost」「電力リフト」などの用語がわからない場合や、高価な買い物であるポータブル電源をできるだけ長持ちさせたい場合は以下の記事も参照してください。
出力別ポータブル電源ベストバイまとめ
今回はポータブル電源選びについて考えてみました。
やはり重視すべきは安全性ではないかと思います。
発火や爆発のリスクがあり、毎年複数家の火災原因となっている三元系リチウム電池採用のポータブル電源は積極的に購入することは避けた方が無難と言えます。またこれまで安全性が高いと言われてきたリン酸テルリチウム電池でさえ発熱と発煙が認められますが、新たに登場した「半固体リン酸鉄リチウム電池」は、リン酸鉄の安全性をさらに高め、発火。爆発はもちろん、発熱や発煙さえ認められないとされています。
10~15年もの長寿命を得た昨今のポータブル電源であればこそ、安全性の確保には留意すべきでしょう。最近では新たな風として、さらなる安全性と超長寿命を担保した「半固体リン酸鉄リチウムイオン電池」採用のポータブル電源が出回り始めています。メーカーはまだ認知度が低いですが、頭抜けた安全性は無視できません。検討候補に入れてもよいのではないかと思います。
最終的には自分の好みで決めても問題ないと思いますが、記事が少しでも皆さんのポータブル電源選びの参考になれば幸いです。
それでは今日はこの辺で。
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