アルトピアーノに車載している電子レンジの走行中の固定方法について考えます。

アルトピアーノを購入以来ずっと電子レンジを棚上に設置したいと思ってきました。車中泊やキャンプ中に棚上に電子レンジを置いておく…ということであれば単に置けばいいだけの話しですが、走行中に脱落・落下しないように固定しておく方法は意外と簡単なようで難しい問題でした。
アルトピアーノは、冷蔵庫やシンクの収納棚が特殊な構造のため、そのままで電子レンジを上に乗せても固定することができません。
停車している状態~つまり車中泊やキャンプ中~は棚上に置いておいても問題ありませんが、走行中は何らかの方法で固定する必要がありますし、棚板自体も固定する必要がありました。
今回は、走行中も含めて常に棚上に電子レンジを置いておくための落下防止対策について考えました。
電子レンジを棚上に設置したい

アルトピアーノのラゲッジルームはこんな感じです。
タウンエースバンベースのバンコンによくあるラゲッジ後部左右にボックスを設置して、電源コントロールパネルやシンク・冷蔵庫を収納するデザインですが、「コーナーテーブル」といわれる棚が三方を囲むようなレイアウトになっています。

その左右の棚の片方に(サイズの関係で画像では進行方向左側)に電子レンジを設置したいわけです。
電子レンジは、アルトピアーノ(というより車中泊可能な車両)を購入すると決めた時から車内に設置しようと決めていました。
どちらかというと、車中泊も含めて車内での飲食の中心は「電子レンジ」と決めていた節があります(その理由は、車内で直火を使わない、油ハネする調理をしたくない…という思いがあります)。

購入車両をアルトピアーノに決めて以降は、アルトピアーノのどこに電子レンジを置けるのか…を考え、結果、テーブル下のスペース(床に直置き)にすることに決め、ベッドまでの高さに合わせて全高が合う製品を選びました。
この場所に設置した理由はもう1つあって、この真上が電装のコントロールパネルでAC100Vのコンセントがあるので電源を取りやすいというメリットもあったためです。
実際の使用でも、飲食する場所の足元にあるので、少し身体を屈めれば使えますし、就寝時にベッドに展開したばあいでも、テーブルを外すだけで電子レンジの移動不要でベッドのボードを設置できるので、「またとない場所」と思って1年以上ここに据え付けたままでした。
でもだんだん常時積んでおく荷物が増え、電子レンジ上にもストックを置くようになると、足の置き場がなくなり、次第に居住性が悪化してしまいました。
車載冷蔵庫は「防災備蓄」のストッカーとして使う

進行方向左側の棚下には冷凍冷蔵庫が収納されていますが、実はこの冷蔵庫、アルトピアーノ購入以来、一度も電源を入れたことがありません。
正直使い勝手が悪すぎるのです。
座席に座ったままで出し入れができないのはもちろん、棚板を外して冷蔵庫の扉を上方に開くのですが、開いた扉がリアクオーター窓に干渉する上、開いた状態で止まりません。さらに屋外に持ち出すこともできない…と、正直、ダメなところだらけで『購入時の想定や期待』はすべて裏切られました。
購入してすぐ、昔から愛用のクーラーボックスが復活し、冷蔵庫はただ積んで走っているだけになっていました。

そこで活用方法を考えた結果、どうせなら「防災用備蓄」のストッカーとして使うことにし、半年に一度開いて賞味期限を確認し、新しいものと交換する以外は、棚上に何か載せておいても大丈夫…という状態にしました。
走行中の脱落を防止する固定方法

電子レンジを棚上に置くことで、着座の目線の高さに置かれることになり電子レンジ自体の使い勝手が向上するとともに、テーブル下の車内スペースも広々と使えるようになります。
さらにキャンプ時にはキャンプ道具などを開いたスペースに積載できるのでパッケージが楽になる期待もありますが、電子レンジの棚上設置は良いことばかりではなく、走行中の落下防止を検討する必要があります。
電子レンジを乗せようと思っているこの棚は、棚板はボックスに固定されていますが、中央部分の冷蔵庫の蓋はただ乗っているだけで固定されていないため、蓋板に電子レンジを固定しても蓋板ごと外れてしまうので無意味です。
まず、何らかの方法で棚板が簡単に外れないようにしなければならず、その上で、電子レンジを固定する方法を考えなければなりません。
最初に考えたのは、棚板自体を木ねじか何かで固定してしまう方法ですが、木ねじでは止めたり外したりしている間にネジが馬鹿になってしまいそうなので、オリジナルの棚板を使用するのは断念し、同じ大きさ・形にカットした別の1枚板に交換することで固定フックを取り付けることにしました。
棚板自体を交換してしまえば、しっかり固定できる上、手放す際にはオリジナルの状態に戻すことも可能なので「いい手」ではないかと思いました。
棚板を1枚板に交換しカラビナを取り付け固定ベルトで固定する

棚板にこんな部品を取り付けました。
固定金具とカラビナは別売りの部品で、もう少し大きいカラビナを付けたかったのですが、固定金具がこれしか見つからず、穴に通るサイズのカラビナしか使えなかったのでこの大きさです。

使った部品はこちら。「スプリングフック」と「平甲板」(カラビナぢゃない)という名前だそうです。

こんな感じで棚板の奥側にこんな感じで固定して、固定ベルトを通します。

手前側は、コーナーテーブルの一部(リアハッチの前)を取り外した際に回収した部品(ツマミ)を流用しました。

この奥側のカラビナと、手前側のツマミに掛けて固定ベルトでレンジを固定しよう…という訳です。
電子レンジの棚上設置完了

こちらは、実際に電子レンジを棚上に置き、固定ベルトで固定した様子です。
手で揺すっても思ったよりしっかりしていて、あまりに『急』な運転をしない限り、滅多なことでは落下しそうにありません。
レンジ下には滑り止めを敷いてあり、横滑りしにくくなっていますし、固定ベルトでの固定も想定以上にしっかり固定できているので、今回の作業はここまでにしました。
走行中は固定ベルトで固定、車中泊、車内食、キャンプ時など停車時にはベルトを外せば電子レンジが使える…というわけです^^
収納ボックス取付の脆弱性を発見(2022.05.2追記)
上記の『電子レンジ棚上設置』を完了して数か月後、棚板をクランプで固定した状態では不安なので、改めて自作で棚を作ろうと考え、その最初の一歩として、収納庫を一旦撤去することにしたのですが、そこで重大な危険性を発見してしまいました。

電子レンジの固定方法としては悪くないのですが、固定していた収納棚自体の取り付け強度があまり強くないことがわかりましたので追記します。

まずは収納庫の天板を撤去しました。
中には冷蔵庫が入っています。
木製の「箱」と「アルミフレーム」が見えます。

このアルミフレームがまず問題で、普通は、アルミフレームが木製の箱(構造物)を支えていると思うじゃないですか?
ところが逆で、木製の箱にアルミフレームがネジ3本で止められているだけでした。
アルミフレームの重みがかかる分だけ「頭でっかち」になるので、木だけで作った方がいいのでは?と感じました。
ネジを外してアルミフレームを取り外しました。

収納庫の木製の箱だけの状態になりました。
この箱も撤去してゆきますが、ここでちょっと「やばいこと」を発見してしまいましした。
画像の緑丸の部分に注目してください。
この大きな構造物が、緑丸の4カ所で土台にだけ固定されていたんです!
上の方はまったくどこにも固定やジョイントされていません^^;

拡大するとこんな感じです。
進行方向前側は土台と構造物にネジ1本ずつのジョイントで2カ所留まっていて、後方は、土台と構造物に各2本のネジ留めのジョイントが2カ所で固定されていました。
たったこれだけで、前述のアルミフレームが乗って頭でっかちになった構造物が止められているわけです。
側面の板やアルミフレームはどこにも固定されていないんです。

さらに怖いのは…。
こちらは外したジョイントを拡大した画像ですが、なんと、ネジ2本で固定するジョイントは専用品ではなく、4本止めのジョイントを2つに割って使っていました。
しかも、使われていたネジは10~12mm程度の小さなもので、アルミフレームが乗った高さ50cm弱の構造物を支え、走行中の遠心力などに耐えていたことになります。
さらにやばいのは、10本のネジのうち3本がバカになっていて全く効いていなかったことです。

これでコーナーテーブルの意味が分かりました。パンフレットでは後部にも荷物が置けるので使い勝手がよい感じで紹介していますが、実は左右の収納ボックスの取り付けが脆弱な分、横幅いっぱいに棚板を渡すことで、ボックスが倒れないように支える目的であることが分かりました。
そのストッパーを外して使っていた我が家のアルトピアーノは、よくこんな小さなネジ数本で支えていたものだと冷や汗です^^;;
アルトピアーノをお使いの方で、左右のボックスに何らかの対策を施さない限りは、リア・コーナーテーブルを外さずに使うことをお勧めします。
収納庫は完全撤去・電子レンジは床置きに逆戻り

こちらは2022年11月以降のアルトピアーノ車内の様子です。
問題の収納庫は完全に撤去してしまいました。
その分車内幅が広くなり、大人二人の就寝でも狭苦しくなく寝られるというスペースのメリットを得た半万、棚がなくなったため車中泊時にスマホや時計など小物を置く場所がなくなってしまって若干不便を感じています。
また電子レンジの置き場所も、テーブル下に逆戻りしています。
あまり電子レンジを床置きしたくないですし、使い勝手もよくないのですが、収納庫ごと転倒する危険性がなくなった安心感は大きいです。
市販のストッカーを置台に(2023.05.07追記)

こちらは、2023/05/07時点の電子レンジの状態です。
コーナン製の木製の収納ボックスのサイズを調整し、電子レンジの下に置いています。
電子レンジの位置が上がったことで使い勝手もよくなりましたし、ボックス内には工具やランタン、携帯トイレなどがストックしておけるので、これまでで一番いい状態といえます。
電子レンジよりボックスの方が小さくてバランスが悪いように見えますが、走行中は固定ベルトでしっかり固定していますし、滑らないシートを噛ましているので滅多なことでは横滑りもありません。

横幅は、REVOシートを最も後ろへスライドさせた際のサイズに合わせて加工してあります。
また高さもベッドボードを置くアルミフレームの高さに合わせてあるので、電子レンジを脇に置けば、ボックスを置いたままベッド展開が可能なんです(就寝前に移動させる荷物は少ない方がいいですから)。

テーブルをどけるとこんな感じです。ベルトでがっちり固定しているので走行中も脱落や崩れる心配をせずに運転できるようになりました。

使用した収納ボックスは「コーナン 組み合わせできるボックス」のオープンタイプ(前面に蓋があるものもある)、レギュラーサイズ(横幅の小さいものと大きいものがある)のホワイト(木目調のオークがある)です。以下にリンクしておきます。
アルトピアーノの電子レンジの固定 まとめ
狭いタウンエースバンの車内で電子レンジはかなりスペースを占有する存在ですが、自分としては、電子レンジがあるとないとでは車中泊の真に大きな影響があるので必需品と考えています。
そうなると、あとは、どこで妥協できるか…ということだけを考えるわけですが、テーブル下に収納ボックスを噛ませて置いている現状が過去最も納得できる設置方法ではないかと思います。
テーブル下のスペースの半分を電子レンジが占めていて、テーブル下に両足を納めることはできません。ゆえにテーブルに正対して座れないのが目下の残念ポイントです(さして重大ではないが)。
今後テーブルサイズを拡張したいと思っていますが、固定方法や使い勝手など含めても、アルトピアーノ車内でこれ以上の置き場所はないかな…と思っています。
それでは今日はこの辺で。
コメント
コメントが反映されずご迷惑・ご不快をおかけして申し訳ございませんでした。
3週間近く放置してしまって申し訳ありません。
アルピ、購入されたんですね。ツートンですか?可愛いですよね。
ボクは今回棚上に置くまでは床に置いてました。他に置き場所ないんで。
あと置くとすればリアハッチ前ぐらいしかないですかねえ。
カーテン、ありがとうございます。
またあそびにいらしてください。
こんばんは~私もアルトピアーノを購入することになったので参考にさせていただきます
レンジは私もほしいのですが、私の装備にはシンクが付いているのでどこに置けばいいか悩みまくりです・・・
カーテンの付け方などもとっても素敵です
今後とも仲良くしてくださーい