3月の箱根は極寒でした。正直死にかけました。

正直、冬の車中泊をなめていました。『車内なら少しは暖かいでしょ?風も防げるからそんなに大げさな防寒装備はいらないんじゃない?』なんて。冗談じゃなく夫婦で凍死しかけました。冬の車中泊、冬の箱根を舐めちゃいけません^^;
先日、1泊2日の車中泊キャンプで、 箱根「芦ノ湖キャンプ村レイクサイドヴィラ」に行ってきました。
首都圏では、3月になって夏日(25℃)を超える日もあるなどめっきり春めいていたのですが、キャンプ予定日の前々日から気温がぐ~っと下がって、箱根の最低気温は2~3℃との予想でした。
とは言え、2~3℃でもしっかり防寒すれば大丈夫じゃない?等と軽い気持ちでキャンプに望みましたが、2~3℃どころか氷点下(最低で-2℃)にまで気温が下がってしまって、用意していた防寒では全く足りず、凍えるような寒さを体験するハメになってしまいました(正直、夫婦で死にかけました)。
キャンプについては、また別の記事でレポートしたいと思いますが、今回は、3月の箱根を舐めた防寒対策しかせずに、極寒を味わった事をお話しします。
箱根を舐めた防寒では全く役立たず投資寸前に…

※アルトピアーノ車中泊時の様子
アルトピアーノは、FFヒーターのオプションがありませんので、当然、 我が家のアルトピアーノにも装備されていません。
しかし、キャンプに出掛けるのは3月である上、予定日の終日前の例年にない暖かさも手伝って、箱根と言えどももうそんなに寒くないだろう。しかも車内なんだし…。
そんな安易で、箱根を舐めた見込みで用意した防寒対策は、アルトピアーノ車内での車中泊前提で、シートをベッド展開した上で
- 3シーズン用のマミーシュラフ2枚(各自1枚)
- 3シーズン用の封筒型シュラフ1枚(ベッド上に敷く事を想定)
- マイクロファイバー毛布2枚(各自1枚、インナーシュラフ的に使用)
- マイクロフリース厚手靴下各自1足
- 300Wセラミックファンヒーター
- 全窓用遮光スクリーン(厚みのあるキルティングで防寒効果も期待)
以上を用意しました。少し寒いかもしれないが、それは着るもので補えば大丈夫だろう…と考えていました。
しかし実際のところは、3月と言えど寒い日の箱根の最低気温は厳しいものがありました。夜中にトイレに行った家内の報告によれば、その時点での気温は-3℃だったとの事ですし、朝起きたら、前日使って洗っておいた食器の水滴が氷って、地面も凍って歩くとザクザクと音がするあり様でした。
アルトピアーノも、冒頭の写真の通り、すっかり凍り付いていました。
普段、アルトピアーノの装備には特に不足を感じないのですが、この時ばかりは何かしらの暖房器具が付いていれば…と心から思いました。
寒がりの家内は一睡もできなかったと嘆いていましたが、ほぼ初めてと言ってよいキャンプで辛い思いをさせてしまいました(反省)が、それでも夫婦で命を落とさずに済んで、内心ほっとしているんです。本当にそのぐらいヤバかったです。
300W程度のセラミックヒーターでは暖風も出ない

※500Wのサラミックファンヒータは全く役立たず
持参した防寒用品は余すことなく使用し、衣服もできるだけ重ね着をした上で、用意した300Wのセラミックヒーターを一晩中ONにしていました。
このセラミックヒーターは、普段は筆者のデスクの下で足元を暖める役割を担っており、小さい割に暖かくなる…という印象を持っていたのですが、寒い箱根の夜には全く太刀打ちできず、暖かい風さえ出ませんでした(冷たく弱々しい風が出るだけ)。
芦ノ湖キャンプ村レイクサイドヴィラは、AC電源が使用できるサイトを借りていたので、いざとなれば一晩中でもセラミックヒーターで暖め続けられる…、そんな読みは脆くも崩れ、暖房器具としての役割を果たす事はありませんでした。
せめて、強1350W/中800W/弱550Wの切換えができるデロンギの方を持ってくればと後悔ばかりでした(サブバッテリーでは一晩もちませんが、電源付きサイトだったので…。でも後悔先に立たずです)。
FFヒーター装備を目指す?現実的な選択肢はセラミックヒーターか
今年はもうそんな極寒状態でのキャンプはしないと思いますが、また寒くなる次の冬までには、是非「FFヒーター」を後付けで装備させたいと思いました。
ただ、アルトピアーノにはオプションにも選択肢はないので、後付けの場合には社外品を取り付ける事となり機械本体だけで20万円、工賃込みでは25~30万円にもなる高価な装備なので、経済的に必ず装備できるかは微妙です。
早めにソーラー充電も取り付けたいと考えており、予算的に「無理」の判断をするかもしれません。
とりあえず次のキャンプ時には、デロンギのセラミックファンヒーターを試してみようと思っています。いずれチャンスがあれば積雪の中などでテストしてみたいと思います。
※ずっと後のことですが、積雪の中で試す機会がありました。
こちらは、AC電源を使える状態が前提でのテストです。
実際に、自宅にあったセラミックヒーターを外部電源で動かせば、車内は十分に暖かくなることがわかったので、電源が借りられる施設ではこのパターンでよいと思います。
しかし、電源を借りられる施設というのは、今回の箱根もそうでしたが、AC電源付きのサイトはまとまっているので、正直、ロケーションは期待できないと感じました。
3月の箱根キャンプ場にはキャンパーもまばらでしたが、電源サイトだ4組まとまっていたんです。
その辺りも考えると、雑木林好き、沢大好きで「孤立」キャンプを好む自分的には電源付きサイトはあまり選びたくないんですが、厳冬期はそんなことは言っていられませんね。
では、外部電源なしで電気製品を使うならサブバッテリーやポータブル電源ということになりますが、サブバッテリーやポータブル電源からセラミックヒーターに給電して一晩中の「煖」を得るのは無理な相談です。
サブバッテリーの充電容量は、一般的な100Aで370Wh程度ですし、ポータブル電源でも10万円クラスでも1000Whある機種はあまり多くありません。
一方のセラミックヒーターの消費電力は、今回、箱根へ持参してほぼ役に立たなかった小さいものでも300Wですが、100Aサブバッテリーでは1時間程度しか運転できませんし、1000Whのポータブル電源でも3時間+α程度です。
300Wのヒーターで車内全体を温めるのは無理なので、500W、できれば700~800W程度出力が欲しいところです。
500Wの消費電力のセラミックヒーターだと、1000Whのポータブル電源でも動かせるのはせいぜい2時間で、実は、外部電源なしの状態ではセラミックヒーターでも現実的ではないんです。
寝袋にもぐりこむまでの1~2時間だけ車内が暖まればいい…という程度の使い方しかできそうもありません。
それらを考えあわせて、現実的な「暖」を取ろうと思えば、やはり、マットや寝袋を充実させ、最終的には電気毛布に依存するのが車中泊時の現実的な防寒かもしれません。
身体は電熱ベストが現実的な防寒と言えそうです。
今回は、3月の箱根芦ノ湖を舐めた防寒対策で厳しさを思い知らされた…というお話しでした。
ここ数日の寒さを過ぎれば、また暖かな日が続くようですが、山間部にあるキャンプ場の寒さは思いのほか厳しいので、万が一の防寒対策はしっかり整えてゆくことをお勧めします^^;
本当に死ななくて良かったです(まじで笑えない話しです)。
それでは今日はこの辺で。