防寒対策・冬の車中泊

冬のバンコン車中泊で車内を温かくする対策~真冬でもぬくぬく暖かな車中泊する方法を考える!

車中泊の防寒対策 防寒対策・冬の車中泊
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今回は、寒い時期の車中泊について考えます。アルトピアーノを購入以来、4度目の冬を迎える中で自ら経験した寒さと、有効な寒さ対策についてまとめます。

KAZ
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我が家のアルトピアーノは「断熱材施工」がOPに加わる前のモデルなので、ボディは防寒対策のない普通の商用バンです。極端なことをいうと外気温の中で眠るのと大差ないので、寒さや冷たさにどう対処するかが重要なんです。

アルトピアーノは本当に冬は寒いです。

暖房と言えば「FFヒーター」が筆頭ですが、残念ながら純正ではオプションにもなっていません。

その辺りは、専門のキャンピングカービルダーが制作したキャンピングカーやバンコンと違って、普通車のディーラーが作ったアルトピアーノの最大の弱点の1つではないかと思います。

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箱根での初キャンプでは氷点下の中で凍えた

実は自分はアルトピアーノを購入する際に大きな勘違いをしていました。

車の中だから車外よりは暖かいんだろう

これはとんだ大間違いで、断熱材が一切入っていないアルトピアーノの車内はほとんど外気温と一緒です。強風が吹きつけないだけマシ…って程度です

この写真を見てください。

これは実際の箱根での初キャンプの2日目の朝のアルトピアーノの状態です。完全に凍っています。

学生時代、箱根の県立キャンプ場で夏休みのアルバイトをしていた関係で、冬の箱根は夜間に気温が低下するのは知っていましたが、『車内は幾分暖かいのだろう』と勝手に思んで痛い目をみました。

以来、アルトピアーノ購入たびたび寒い思いをしてきました。

徐々に装備を整えていきましたが、季節や天候の読み違いなどで思ったほど温かく眠れないことが再三あり、奥さんはすっかり車中泊嫌いになってしまいました^^;

それから冬の車中泊でいかに暖かく眠るか…に腐心してきて、今(4年目)ではほぼ完ぺきに「暖かく眠れる」を実践できるようになりましたが、寒さ対策には苦労しました。

寒さには「冷気」と「伝導」の2通りある

ほぼ3年かかって分かったのは、車内の寒さには2通りあって、それぞれに対策しないと暖かく眠ることはできない…と言うことです。

1つは「低気温」、もう1つは「伝導」です。

低気温~空間の気温の低さで感じる寒さ

感覚として表現すると「寒い」です。

空気(空間)の気温が低く寒さを感じる状態で、これは身体の周囲に温かい空気を纏わせることで回避する「寒さ」です。つまり衣類を着込んだり、カイロを身につけたり…です。

ヒーターなどで空間ごと温められれば一番ですが、安全に配慮すれば「火気」を使う暖房は避けたいところです。車内の空気を使わないFFヒーターがいちばんですが、ストーブなど車内で燃料を燃やす系の燃焼系暖房は酸欠が怖いので使いません。

電気を使うセラミックヒーターなどの暖房は、車内に膨大な電力が蓄えられている必要があり、これもなかなか現実的には難しい暖房です(500Wのセラミックヒーターを6時間稼働させると3000Whもの電力が必要)。

そうなると、たくさん着込んだり、ヒートテックなど化学力に頼る、あとは消費電力の小さな電気毛布(50~60W)などに頼る方法で「寒さ」をしのぐことになります。

伝導と放射~冷たさが伝わってくる

こちらを感覚として表現すると「冷たい」です。

空間をいくら暖かくできても、伝わってくる冷たさは防御できません。

例えば、前項のように「寝袋+電気毛布」で温かくしても、ベッドに接触する背中から冷たさが伝わってきて身体の芯が冷たい・寒い…という感じです。

上下左右の車体の鉄板から外気の冷たさが伝わってきて、鉄板がら放射するように冷たさが押し寄せてくる感じもしますが、下からの冷たさ以外は「寝袋+電気毛布」で充分防寒できるので、問題は身体の下~つまりベッドに接触する背中に冷たさが伝わらない対策が必要なんです。

そこで就寝時には「マット」が非常に重要な役割を果たします。

自分は2枚のマットを使います。

画像出典:amazon.co.jp

1枚は写真のような「クローズドセルマット(銀マット)」というマットで、寝心地は全く改善できませんが、冷たさの伝導は遮断してくれますし、凸凹もある程度吸収してくれるマットです。

2枚目は厚さ8cmのインフレーターマットです(写真はWAQとVastland製)。

こちらは8cmの厚みがあり、中にウレタンマットに吸気して空気の層を作るので、冷たさの遮断に加えて寝心地の改善も期待できるマットです。

この2枚のマットを重ねて、さらに寝袋を使うことで就寝中にベッドからの冷たさの伝わりを遮断して温かく眠れます。

KAZ
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この「銀マット」+「インフレータマット」+「寝袋」+「電気毛布」の組み合わせに行きついたことで、厳冬期でも温かく車中泊ができるようになりました。自分の間隔としては、とにかく背中からの冷たさの伝わりを遮断できれば、あとは温かさはいくらでも調整できる…と考えています。自分的には冬の車中泊は空間の寒さよりベッドや車体からの冷たさの伝わりをいかに遮断するかが肝心だと考えています。

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寝袋を新調し電気毛布も購入して今年の防寒対策はこれで万全?

見た目にも温かそうでしょ?

寝袋と敷物の下には、2枚のマットを2組ならべて置いています。

下からの冷たさを遮断するのが「肝」です。空間をいくら温めても伝導による冷たさは防げない…ということがわかると対策しやすくなります。

写真の寝袋は特に冬用ではありません。安物ですがユーザー評価を参考にして『5℃ ~ 25℃』対応のマミー型の寝袋を購入しました。厳寒期はポータブル電源+電気毛布が活躍します。

車体からの冷たさの伝わりを遮断する

窓には遮光パネル、ベッド上には銀シート、敷きパッド、寝袋を重ねて防寒対策

写真はアルトピアーノの車体内壁の防寒対策です。

端を50~60cm余らせるようにアルミシートを拡げ、余った部分を車体内壁に沿って立ち上げて固定します。固定にはマグネットクリップを使っています(塗装が傷むのでおすすめしない)。

外気の冷たさを伝導し冷たさを放射する内壁に張り巡らすことで、電動で車内に冷気が放射されるのを防ぐことができます。薄いアルミシートですがかなり効果があります。

ただこのアルミシートは効果は高いものの、固定してしまうので就寝時はスライドドアからの出入りはできなくなります。助手席へ乗り越えていっての乗り降りしています。

窓からの冷気の侵入は遮光パネルで遮断

アルトピアーノのオプション品遮光パネルは防寒も兼ねる

オプション装備の「遮光パネル」は、目隠し効果も期待できますが、キルティング素材でできているので多少の遮温効果も期待できます。

ディーラーオプションでタウンエースの窓の形とサイズに合わせたパネルがすべての窓のぶんだけセットになっています。

これはできれば必ず購入したいオプション品です。

就寝中ずっと暖房し続けることは不可能

ポータブル電源+セラミックヒーターが最強だけどバッテリーが朝まで持たない
ポータブル電源EFDELTAとデロンギのセラミックファンヒーター

就寝時も車内の空間全体が暖かいのに越したことはないのですが、電力の問題でセラミックヒーターを一晩中稼働させておくことはできません。

例えば、自分手持ちのデロンギのセラミックファンヒーターは、550/800/1350Wの3段階に切り替えです。最小の550Wで使用しても狭いタウンエース車内を温めるのには十分な能力なのですが、電力が続きません。

筆者が持っている電源は、最大で1,260Whのポータブル電源EFDELTAと、サブバッテリー1,280Whです。550Wを運転しても、2時間持たない計算です。途中で温度調節機能で加熱を止めたとしても3時間まで持たないはずです。

車内で休憩したり、食事をする間の数十分~1時間程度なら車内を暖めることはできても、就寝中ずっと車内空間を暖房するのはどうしても難しいと思います。

燃料を使うストーブなどは酸欠が怖いですし。

そうなると現在のところ、最も防寒対策として期待できるのは「電熱ベスト」と「電気毛布」になりそうです。

冬の車中泊を温かくする対策 まとめ

アルトピアーノを購入して4年目、4回目の冬がやってきます。

おそらく例年通り、1~2回は車中泊をするはずですが、今年は『暖かく眠る』ことに関しては多少自信をもっています。おそらく、マット2枚+寝袋+電気毛布で充分な温かさが確保できるはずですから。

冬の車中泊の防寒は、空間の「寒さ」だけでなく、ベッドや車体から伝わる「冷たさ」への対策を講じてみてください。

それでは、今回はこの辺で。

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■ 著者紹介 この記事を書いたのは…
KAZ

「喜田宗彦」としてWEBライターをしています。ライター歴は10年超です。本ブログの記事は、自分自身の実際の体験や経験、ライターとして取材や調査で得た知見、懇意にしてくださるメーカーさんなどから得た知識・情報等を反映した記事を執筆・掲載しています。アウトドアについては1982年ごろからオートキャンプを開始しキャンプ歴は40年超になります。2020年にはバンコンタイプの小型キャンパーを購入し車中泊の楽しさに目覚めました。
また食べることが好きで食べ物関連の記事多めです。特に安くて美味しいものに目がありません。地元グルメやチェンめしも好物です。
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