今回はバンコンのラゲッジルームのエアコンについての情報です。
何気なくネットを散歩していたら下記のような記事を発見しました。なんとエンジンを停止しても車載のカーエアコン(運転席・助手席用のエアコン)が動作させられる仕組みを開発しているとのことで、その名も『Parkooler』(パークーラー)というんだそうです。好奇心むくむく…じゃないですか?
キャンパーのラゲッジルームのエアコン、付いてますか?
キャブコンでは家庭用エアコンを装備している車両も少なくないですが、スペースが限られ、加工可能なシェルを積んでいないバンコンは、ラゲッジにエアコンがないケースが多いですね。
YOUTUBEなどを拝見していると、ポータブルクーラーやスポットクーラーを工夫して車内で使用している「強者(つわもの)」の皆さんの動画をよく拝見します。
でもパークーラーが実用化されれば、もうそんな工夫や苦心は必要なくて、車両に組み込まれたカーエアコンがエンジン停止時にも使えて車内を快適にすることができます。
わたしの話しより「パークーラー」について先に知りたい方はこちらをご覧ください。
既存のクーラーをバンコンで使うには排熱と排水がネック
ポータブルクーラー、スポットクーラー、窓用エアコン、家庭用エアコン。
サイズや形状に違いはあっても、従来のエアコンをバンコン車内で使用するには検討・対策しなければならないことが幾つかあります。
(1)狭い車内のどこに大柄なエアコンを設置するのか
(2)エアコンから出る熱をどうやって車外へ放出するか
(3)熱交換器の結露水をどうやって車外へ排出するか
そして、この3点は自分がアルトピアーノ車内にエアコンないしクーラーを設置しようと思わない理由にもなっています。
狭い車内のどこにエアコンを設置するスペースがある?
ハイエースならまだしも、我が家のようにタウンエースベースではエアコンなんてとても設置するスペースがありません。
無理やり設置しても不格好になるだけじゃないか…って思うんですよね。
自分は、あまり美的センスがないので内装を綺麗に恰好よく改造するなんてできないんですが、そんな自分でもエアコンをただ涼しさ優先で置けるところに置く…というのは躊躇します。
タウンエースバンの車内に、スマートに邪魔にならずにポータブルエアコンを設置するなんてとても無理…と思って、これまでラゲッジの空調はあきらめてきました。
エアコンから出る熱をどうやって車外へ放出するか
ポータブルエアコンを設置して一番ネックになるのがこの排熱でしょう。
多くのポータブルエアコンから出る熱は、ダクトに繋げた蛇腹パイプで車外へ放出する方式ですが、この蛇腹パイプを恰好よく取り付けている事例をこれまで見たことがありません。
頑張ったなあと思う設置方法もありましたが、でもやはりどこかスマートじゃないという印象は否めません。
でも、そりゃそうなんですよね。
専用に開発・デザインされた元々の車両のオプションじゃないんですから、どうしたって恰好よく蛇腹パイプを取り付けるなんて無理だと思うんです。
熱交換器の結露水をどうやって車外へ排出するか
できるとすれば排水ですかね。
これは特別太いパイプでなくても、平べったく幅広のパイプがあれば、リアハッチやドアの隙間から出すことができるんじゃないか…と思っています(実際はしたことがないのであくまで想像)。
でもうまく排水できずにドレンに逆流したら車内水浸しですから、安易に「できそう」なんて素人が言うべきではありませんね。
EcoFlow-LOVEの自分でもポータブルエアコンはNGだった
当ブログをよくご覧いただいている皆さんはご存知の通り、自分はかなり≪EcoFlowラブ≫な人ですが、先日、発売されたEcoFlowのポータブルエアコンは、ポータブル電源やソーラーパネルほどの興味が持てませんでした。
それでも最初は「どんな仕様なんだろう」「もしや排熱の問題を技術力で何とかしてるのかな?」なんて一縷の期待を持って仕様の発表を待っていましたが、排熱・排水が必要な点では従来のポータブルエアコンと変わりがないと分かった時点で興味を失いました(酷い言い方でゴメンネ、EcoFlow)。
画期的な…というのは、バッテリー関連の事で、排熱や排水は特に画期的な変革はありませんでした。
そりゃあそうですよね、EcoFlowは電源の会社なんですからいくらスタートアップだからといっても、エアコンの根本の部分まで変革を期待するのは無理ですね。
EcoFlowのポータブル電源は見た目にはスマートで格好いいですが、やはり蛇腹パイプで排熱しなければならない以上、その取付けはスマートでも格好良くもないわけで、その点で従来品と何ら変わらない…と思った次第です。
『Parkooler』がすごいのは車載エアコンが使えること
パークーラーの記事を読んで「すげー」と思ったのは、車載エアコンをエンジン停止後も使えること、それはつまり、別途ポータブルエアコンをスマートじゃなく車内に設置しなくても涼しさを得られる…って点です。
ハイブリッド車からヒントを得て、電動コンプレッサーで車載エアコンを動作させることを思いついたとか、現時点では車両に電動コンプレッサーが乗っていなくても、後付けの電動コンプレッサーで車載エアコンを動かせるとか、発想的にも技術的にも凄いんだと思います。
でも、一人のユーザーとしての自分からすれば、蛇腹パイプをスマートに設置することに腐心しなくても車載のエアコンが使えるならこれ以上にスマートなことはないし、車内を余計に狭くする必要もないってことに非常に大きなメリットを感じました。
運転席と助手席の間における程度の大きさの箱1個設置するだけで、車載エアコンをエンジン停止中にも使うことができるそうで、これなら狭いタウンエースバンにも何とか設置することができそうです。
※「箱」の写真は渡部竜生氏が「東京キャンピングカーショー2022」で撮影されたものとのことなのでこちらに転載することは憚られるので、朝日新聞デジタルの記事をご覧になってください。
心配なのは電源をどう確保するか
パークーラーは外部電源から給電する仕組みのようですが、その電源は何もキャンプ場のAC電源だけでなく、ポータブル電源のAC100Vでもよいはずです。
それならタウンエースバンに後付けで装着して停車中にもカーエアコンを使うことができそうですが、問題は消費電力です。
ちょっと調べたところ、ハイブリッド車やPHEV社のエアコンの消費電力は『2kW』程度のようです。
だとすると、2000Whのポータブル電源からの給電では、わずか1時間しか連続使用できないことになり、夏の車中泊で使用するにはあまりに短いと感じます。
その辺りの詳しいことは述べられていないですし、まだ開発段階とのことで実際に様々な数値も固定化していないのだと思いますので、今後に期待というところでしょうか。
今回はネットで見つけた記事があまりに「ツボ」だったので紹介してみました。
まだ開発中とのことで色々な問題もあるのかもしれませんが、ぜひ実用化されることを願いたいですね。
会場アンケートでは、「30~50万円、1年以内発売」が最も多かったとのことですが、30~50万円はちょっと高いですかね。
できれば10万円後半(198,000円とか)~20万円中盤ぐらいの価格に収められれば爆発的に売れるんじゃないかなと思うんですけどどうでしょうか。
ちなみにパークーラーは、『ドーリムエーティー』が開発しています。