日産・サクラに試乗しました。
ルークスの1か月点検の代車として、ディーラーから軽電気自動車「サクラ」を借り受けて、半日、買い物や日常使いの足に利用してみたので、その時の印象などをまとめます。
ひとことで言うと、サクラは、シティコミューターとして抜群の資質を持っている…と言えそうです。
サクラの外観

サクラのサイズは、全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,655mmで、車両重量は1,070kgです。
サイズ的には軽自動車枠いっぱいで、デイズと比較すると、全長×全幅は同一、全高はデイズより5mmだけ高くなっています。
車重はデイズが800kg台なのに対して、サクラは1トンを超える重さになっており、このあたりはバッテリーを積んでいる電気自動車なので致し方ないところです。

外観はシンプルでプレーンなデザインが印象的で、試乗車のボディカラーが白だったこともあり、白と黒のコントラストが美しい見た目で好感を持ちました。

特にフロントは、グリルにもメッキパーツを用いずにエコなイメージに見せることに成功していると思いました。

リアは、灯火類やガーニッシュがブラックアウトされているので、ナンバー以外は白・黒だけでシンプルで印象的な見た目です。

横から見ると、台形の四隅にタイヤを配してぐっと踏ん張ったような安定感を感じさせます。
窓の下側のラインが後端でキックアップして、なだらかに加工するルーフのラインとのコンビネーションでスピード感を感じさせます。
日産サクラの内装(運転席)

センターメーターの表示は、普通の自動車とはちょっと違っていて、「0km」と表示の上の「細い白い線」が速度表示の『針』なんですが、走行中に回生すると左側にも動くので、ちょっとおもしろいです。

ステアリング右側のスイッチ類。

ステアリング左側。
メインスィッチのほか、オートホールドやサイドブレーキ、「eペダル」のスィッチのほか、ナビやシフトレバー、オートエアコンなどが並んでいます。
メインスィッチがステアリング左のゴチャゴチャした中にあるのはいつもの日産です。
シフトは、レシプロエンジン車とは全く違っていて、下へ押下げると「D」や「B」に入り、「R」に入れるためには、シフトレバー右のボタンを押しながら…です。パーキングはシフトレバーてっぺんのボタンを押すだけです。
半日では自然には操作できるようになりませんでした。いちいち「これはこうするんだったっけ」と確認しながらなので、ちょっとまどろっこしい運転になってしまいました。
シティコミューターとしては抜群の使いやすさ
午前中にルークスをディーラーに預け、夕方に引き取るまで、約5時間ほど代車として借り出したサクラですが、グレードは「X」で、プロパイロットなどが装着されていないシンプルな構成でした。
まず、サクラを受け取って、最初のひと踏みで「わあ、力あるなあ」と感じさせる出足です。
特に踏み込んだわけではなく、ディーラー内の駐車スペースから一般道へでるための移動だけでもパワーを感じました。
ドライブモードは「エコ」の状態で受け取ったのですが、「エコ」でも十分以上のパワーです。いや、パワーというよりトルクです。ひと転がり目から「ぐい」と出て、街中の流れに乗る程度まで、まったくストレスなく加速してくれます。
信号からの発信や、高台にある自宅周辺の少し急な上り坂でも、まったくストレスがありません。太いトルクでぐいぐい上ってくれる感じは、3~4Lの大排気量車のような感じです。
15年ほど前に乗っていた、5.2LのGround-Cherokeeがこんな感じだったかなあ…などと思い出しつつ運転していましたが、エンジンが頑張る音がしないのにグイグイ上ってゆくのは、頼もしい感じと共に、少し違和感というか、今までの自分の感覚とズレる感じもありますが、このトルクは街乗りでは助かりますね。
足回りやブレーキは軽自動車並み?
真っすぐな街中の道路を控えめに発進加速している分には何も文句はありませんが、加速が素晴らしい一方で、ブレーキングや少し急な停止、強めのカーブなどでは、もろに「軽自動車」としてのカラーを出してきます。
軽自動車でコーナーを攻めたってしょうがないので、これはこれで良いのだと思いますが、逆にこの図太いトルクを活かして走ることを楽しめるような、チューンアップバージョンがあっても面白いんじゃないか…と思いました。
内装も少し上質感を持たせて、剛性をあげて足回りやブレーキをしっかりさせて、箱根とか走ったら面白いかもしれないなんて妄想しながら普段の道を走っていました。
走行可能距離はみるみる減ってゆく…

メーターの左下には、走行可能距離と充電量が表示されますが、少し踏み込んだだけで「1km」はすぐに減ります。特にスポーティに走っていないのに、次の信号で見ると確実に走行可能距離が減っています。
公称「180km(WLTCモード)」の走行可能距離とのことですが、現実的な走行距離はかなり乖離があると感じました。
自分の感覚では、まだレシプロエンジン車から乗り換えるのは現実的ではないかなあという印象です。
それでも欲しいと思わせる街中での使いやすさ
贅沢な話しだけれど、街中での買い物や、普段の足として使うのならサクラはかなり好印象・高得点です。
長距離のお出かけ用車や、多人数乗車でのレクリエーションビークルを別に所有して、普段使い用にサクラを買えるなら「2台目として欲しい」気にさせてくれます。
街中がほんとに楽。
これに尽きます。
実際に自分で購入するか…はかなり微妙
街乗りでの楽しさや、楽ちん運転を体験して「欲しい」と思いました。
でも、現実的に考えて実際にサクラを購入するかはかなり微妙です。「購入しない」寄りの微妙です。
サクラが「買わない寄りの微妙」な理由① 長距離走行
筆者宅はマンションです。1階で駐車場付きですが駐車スペースは1台分です。
ということは、クルマ1台ですべてのクルマの用途を賄わなければなりません。
もちろん、日々の買物や家族の送迎などはサクラの得意分野なので何も問題ありませんが、懸念は長距離走行です。
筆者は年に2回、奈良県にある家内の実家へ遊びに行きます。走行距離は片道460kmほどです。現在の所有車ルークス(ノンターボ軽自動車)でなら満タンで余裕をもって走り切れる距離ですが、サクラはどうでしょう?
最低3~4回は充電が必要になるはずで、これはあまり現実的とは思えません。
しかも、高速道路の深夜割引を使うので、SAなどの充電設備が使えるのかどうかも不安があります。
サクラですべてのクルマ用途を賄うのはちょっと無理なのでは?という心配が払しょくできません。
サクラが「買わない寄りの微妙」な理由② マンションで充電?
前述の通り、我が家はマンションです。
そのマンションにはEV用の充電設備はありません。管理組合理事会などでも雑談程度に、将来的には充電設備を設置した方がいいんですかね?なんて話はでますが、まったく現実味はありません。
幸い、筆者宅は1階で駐車場付きなので、屋外コンセントがあるので、それを200Vに変更すれば良さそうですが、「屋外=共用部」なので勝手に工事してよいとは思えません。仮に管理組合からOKが出たとしてもその設置費用は個人負担ですし、もしマンションを売却する際に、プラス要因なのかマイナス要因なのかもわからず、うかつには手をだしにくい雰囲気があります。
日産の営業マンは「うち(営業所)に来てくれれば毎日でも充電できます」とのことですけど、毎日ディーラーに通ってまでEVを選ぶのって、自分的にどうなんだろう?と思う部分もあります。
そんなわけで、実際にサクラを自分で購入するというのは、多分に現実的でない選択肢と言えそうです。
日産サクラ試乗 まとめ
サクラのよいところ、悪いところをしっかり見極めるぞ…。なんてガチの試乗ではなく、点検の間だけ普段使いの足として代車で借りたついでの試乗記なので、あまり皆さんの参考にはならないと思います。
ただ、1点だけ言えるのは、街中で足として使っている分にはこんなに楽ちんなクルマないよ…です。
長距離を走ったわけでもないし、高速も走っていない、郊外も走ってない…、ほんとにただただ街中で普通に走っていて感じたことを書いていますので悪しからず…。
軽自動車×2台じゃしょうがないですが、また大きめのクルマを買って、2ndカーが必要…となったら、きっとサクラは候補の筆頭になる気がします。
それでは今日はこの辺で。




