今回は、キャンピングカーやバンコンなどの車両にJAFロードサービスは必要なのか?について考えます。
皆さんはJAFに加盟していますか?自分はCX-5の頃には加入していなかったんですが、アルトピアーノ購入後に加入しました。救援依頼は過去に1回だけですが、年間4,000円の会費は安いのか、高いのか…。
最近では任意保険に付帯のロードサービスも充実していて、概要をみるとJAFに遜色ないサービスを無料付帯で提供してくれます。
年会費4,000円を支払ってもJAFに加入するメリットはあるのでしょうか。逆にJAFのデメリットって何でしょうか。今回は「JAF」について掘り下げます。
なお本稿では、キャブコン等の本格キャンピングカーはもちろん、バンコンや車中泊仕様車なども含めて総称として「キャンピングカー」と記載します。
キャンピングカーのメリット
キャンピングカーは、自然との調和を求める人々にとって魅力的な選択肢です。
人気のない大自然に囲まれたアウトドア生活は非常に心地よいものですし、身も心もリフレッシュできますが、反面、自然とのふれあいを追求するためには、キャンピングカーの安全性やトラブル対応の側面についても担保しておく必要があります。
キャンピングカーのアドバンテージ
キャンピングカーは、快適で自由な旅行体験を提供してくれます。
宿泊予約が必要なく、車中泊可能な場所であればいつでもどこでも車を止めた場所が宿泊地になりますし、その場所は多くの場合、宿泊施設よりもずっと自然が身近である場所です。
昨今では、道の駅や高速・有料道路のSA/PAなど、車中泊や長時間駐車が禁じられている場所でのマナー違反が目立っていますが、善良なるキャンピングカーオーナーは「許可された場所」での車中泊を楽しんでいるはずです。
キャンピングカーには、リビングスペース、キッチン、ベッド、トイレ、シャワーなど、一般的な生活施設が一台の車に備えられていますし、バンコンや車中泊仕様車でも居住空間を確保しています。
このことがいわゆるキャンピングカーが、一般車両にはない『アウトドアでの生活を楽しむこと』に特化できる最大の要因です。キャンピングカーは、自然の中での冒険をより便利で快適にする手段として最良の選択肢と言えます。
キャンピングカーのトラブルと緊急時の課題
キャンピングカーは、とても楽しく充実したアウトドアライフを提供してくれる一方、キャンピングカーであってもあくまで「車両」である以上、クルマに付きもののトラブルと無縁ではありません。
また、キャンピングカーを所有することは通常の自動車とは異なる課題も背負っていることをわすれてはなりません。
一般車両と同様の故障やトラブルの他に、キャンピングカー特有の不具合やトラブルが発生した場合、通常よりも対処が難しいケースもあり得ます。特に、周囲に人気のない自然の中で立ち往生してしまう可能性を考えると、事前の対策(対応想定)が必要でしょう。
JAFはどんな状況で呼ばれているのか(出動理由)
JAFの出動理由の上位10傑は以下の通りです(2016年のデータ)。
- 過放電バッテリー 737,110件(33.05%)
- タイヤのパンク、バースト、エア圧不足 348,752件(15.64%)
- キー閉じ込み 205,053件(9.19%)
- 落輪・落込 179,063 8.03%)
- 破損/劣化バッテリー 125,282件(5.62%)
- 事故 105,134件(4.71%)
- 燃料切れ 53,411件(2.39%)
- 発電機/充電回路 39,386件(1.77%)
- スタータモータ 33,314件(1.49%)
- ハンドルロック・キー作動機構 26,923件(1.21%)
TOP10合計 1,853,428件(83.10%)
やはり、バッテリー上がり、タイヤ関係、キー閉じこみなんかが上位なんですね。
JAFはキャンピングカーも救援してくれるか?
そもそも、JAFはキャンピングカーであってもロードサービスの対象なのでしょうか。
こちらはJAFの公式サイトに掲載されている「対象車種」の一部を抜粋した画像です。
キャンピングカーとはっきり明記していますし、ハイエースやタウンエースなどの4ナンバーバンコンも「バン型車(2t積み以下)」に含まれますので対象車種です。
画像ではキャンピングカーとしてキャブコンタイプが掲載されていますが、バンタイプでも8ナンバーキャンピングカーとして登録していればキャンピングカーとして対象車種です。
例えば、自走しないキャンピングトレーラーは救援の対象外になりますが、トレーラーを牽引している車両(一般車両・バンコン・キャンピングカー等)は対象車です。
ただし、対象車両であっても救援依頼を断られるケースもあります。
まあ当然と言えば当然な気もしますね。
ロードサービスの内容
自動車のトラブルのほとんどに対応してくれると考えてよさそうなサービス内容です。
バッテリー上がり、パンク、キー閉じこみなどはよく聞きますが、キャンピングカーでは「雪持ちでのスタック」や「脱輪」「スタック」などでもお世話になりそうです。さらに絶対に避けたいことですが「水没」からの引き上げも作業対象です。
ロードサービスの対象~保険付帯ロードサービスとの違い
実は保健付帯のロードサービスも充実していてあまり差がないように見えますし、付帯サービスなのでロードサービス自体に料金はかからないことから手軽なロードサービスとしてJAF加入しない方が多いようです。
でも、実は保険付帯ロードサービスとJAFの決定的な違いが「対象」にあります。
保険付帯ロードサービスの大元である「自動車保険」は車両にかけるものですが、JAFは「人」にかけるもの…という大きな違いがあります。
そのためJAFの場合は、契約者が運転しているクルマ~例えば社用車やレンタカーでも救援対象になります。バイクや原付に乗っていればバイクも原付も対象です(法人会員は除外)。
なので、友達のクルマでドライブしていて故障した…と言う場合でも、JAF会員が同乗者にいれば救援を依頼することも可能なんです。
この幅広さは、保険付帯ロードサービスにはないJAFの大きなメリットです。
JAF+付帯ロードサービスで優遇
JAFと保険付帯ロードサービスは「どちらを選択するか」ではありません。
このことはあまり知られていないのですが、両方に加入しているからこそのメリットがあります。つまり、JAFと自動車保険を組み合わせることで、無料サービスの適用範囲を拡大できるんです。
上記画像は一例ですが、例えば付帯ロードサービスでは「バッテリー上がり」は保険付帯では回数制限がありますが、JAFに加入していると解背う制限なしにグレードアップしたり、「脱輪・スタックの引き上げ」は対象外にしている付帯サービスが多いですが、+JAFで対象となります。
筆者はセゾン損保「おとなの自動車保険」を使っているので、+JAFの場合の違いを確認しました。
主なサービス内容 | 保険付帯サービスのみ | JAF+保険付帯サービス |
部品代・消耗品代 | 自己負担 | 4,000円まで セゾン自動車火災保険が 費用負担 |
けん引・搬送 | 15万円まで無料 | 15万円まで無料 |
バッテリー上がり | ○対象 | ○対象 |
燃料切れ(ガソリン・軽油) | △回数制限あり | ○回数制限なし |
燃料切れ時の燃料代無料 サービス | 1年間に1回 | 1年間に2回 |
キー閉じ込み | ○対象 | ○対象 |
パンク時のスペアタイヤ交換 | ○対象 | ○対象 |
パンク応急修理 | ×対象外 | ○対象 |
タイヤチェーンの着脱 | ×対象外 | ○対象 |
雪道・ぬかるみ等(スタック)からの引き上げ | ○対象 | ○対象 |
自然災害に起因した事故・故障 | △一部対象 (地震・噴火・津波は対象外) | ○対象 |
結構違うものですね。
パンク応急修理が回数無制限になるとか、チェーンの着脱にきてくれるとか、重量級のキャンピングカーにはありがたいかもしれませんね。
JAFを実際に利用した印象
アルトピアーノで1度JAFに救援を求めたことがありました。
しかも自宅駐車場に(JAFは私有地でも救援にきてくれる)。
原因はナビデータの更新。短時間で終わりそうなのでさして電気は食わないだろう…と思って、エンジン切って作業させてて車から離れて食事してたんですよね。車に戻ったら上がってました^^;
ちょうどいJAFに加入した直後でたすかりました。
救援依頼はアプリで簡単
JAFへの連絡はアプリから簡単に実行できます。「JAFを呼ぶ」をタップすると…
車を止めて安全な場所に移動するよう指示が出ます。事故や故障や不具合で危ない目にあった場合には動転している可能性があるので、こうしたメッセージは落ち着きを取り戻せるかもしれません。
確認画面で「電話番号」と「車両情報」を確認して救援依頼(電話アプリ起動)を行います。
おそらく動転している最中にJAFの電話番号を調べたりするのは大変かと思うので、アプリから簡単に救援依頼ができるのはよいと思いました。
迅速に現着、手慣れた作業であっという間に
場所とバッテリー上がりである事を伝えると、「到着まで1時間以内です」と予想よりも早い所要時間を告げられ安心しましたが、実際に作業車が到着したのは12~13分後であまりの早さに驚きました。
着くなり、アルトピアーノのバッテリーにセルスターターを接続してキーを回して一発始動。
救援要請の電話から、エンジンがスタートするまで15~20分程度という早業。
スタッフも快活な人で気持ちよかったですし、僅か10分ほどで駆けつけてくれてエンジン始動してくれて現場での支払いは「なし」。
しかもバッテリーの充電量が少ない時間が短かったので、その後、バッテリー交換する事なくそのまま使えている事を考え併せると、JAF加入は正解だったと思います。
年会費4,000円は確かに高いと感じるが…
JAFの年会費4,000円は決して安いと言える金額ではありません。
でも、実際に救援依頼をし、迅速で的確な対応を体験すると「入っててよかった」以外の感想は出てきませんでした。その時は4,000円のことなど微塵も浮かびませんでした。
ちなみに未加入で「バッテリー上がり」の救援を依頼すると13,130円かかるそうです。
保険付帯のロードサービスでも回数制限はあるものの、無料で対応してくれるようですが、果たしてここまで迅速に対応して貰えたか…と考えると、1回の未加入救援のコストで年会費の3倍もペイしてしまうことを考えると必ずしも「高い」という理由だけで解約はできないです。
また、某国営放送の視聴料は2か月で4,400円です。それと比べれば年間4,000円のJAF会費は納得しやすいように思います。
月割りで考えると、333.33円/月です。月330円なら許容できる金額に思えます。
JAFまとめ
今回はキャンピングカーにJAFは必要か…を考えてみました。
キャンピングカーやバンコン、車中泊仕様車でのアウトドアは他に変えられない貴重な体験をもたらしてくれますが、車両としての故障や不具合、事故などのリスクは一般車両同様に負っています。
大きく重量級であるが故のキャンピングカー特有の困りごともないとは言えません。
年間4,000円でJAFに加入しておくことで、任保険付帯のロードサービスを補完してより補償内容を充実させられることを考え併せても、個人的には『JAFは必要』と宣言したいと思います。
それでは今日はこの辺で。
コメントが反映されずご迷惑・ご不快をおかけして申し訳ございません。
JAFスタッフは若い子は礼儀正しく、年配の人は気さく…ってイメージです。
「HANA2は8ナンバーですが、2回お世話になりましたが問題ありませんでした」
これって安心情報ですね。ありがとうございます。
コメントが反映されずご迷惑・ご不快をおかけして申し訳ございません。
JAFって無駄ってイメージが強いですが、使ってみるとやはり安心ですし、意外な使い道もありますよね。
まあ、使わずに済めばそれに越したことはないんですが、その場合は、また料金が気になってしまいますけれど…。
私も夫婦でJAF加入です
台風の暴風雨の中でパンクしてタイヤ交換
HANA2(ライトエースバンキャンピングカー)の河原スタックして救援
大型バイクの故障ピックアップなど良くお世話になっています
車両保険の救援サービスは海岸、河原のスタックは契約外が多く、JAF救援になるようです
HANA2は8ナンバーですが、2回お世話になりましたが問題ありませんでした
礼儀正しく車両扱いが丁寧なのも素晴らしいと思います
こんばんは
自分もJAF派で妻も自分の車用に家族会員で入っています
偉くないですが、2年に一度くらいの割で救援要請していると思います
台風暴風雨のパンクや河川敷スタック、事故運搬、バイク故障など
特に河川敷、砂浜スタックはキャンピングカーではありそうなシーンですが
保険会社付帯の救援項目ではたいてい対象外で、電話口でJAFを呼ぶようにいわれるそうです
それから運転席、荷室のルームランプは常消にしています
観光地でJAF割が使えるのも嬉しいですね