今回は暑い時期の車内での過ごし方について考えてみます。
また暑い時期がやってきますね。エアコン完備の本格キャンパーはへっちゃらなんでしょうが、ラゲッジ用エアコンなんて付いていないバンコン車内で暑さを凌ぐ方法を考えました。
ほんの数日前までは、まだそんなに暑いという感じはしませんでしたが、日々、最高気温がじりじりと上がっている感じがして、「ああ、また暑い時期がくるね~」とちょっと憂鬱です^^;
アルトピアーノには、ラゲッジ用のクーラーがありませんので、何らかの「暑さ対策」を講じざるを得ません。
太陽の熱を逃がす・避けるのは基本
クルマを日向に止めない…というのは基本中の基本です。
日陰に止める・水をかける・ボディカラー
車中泊をする際にわざわざ日向にクルマを止めることはあまりないかもしれませんが、ルーフにソーラーパネルを設置している場合などでは、あえて日向に停車せざるを得ないケースもあります。
そんな場合には、洗車機で水洗いしてやるとか、河川の水を許可を得て車にかける…なんて方法も効果があるのですが、河川の水は乾くと「臭い」がする場合もあるのであまりおすすめできません。特に夏場は藻の匂いとか生臭さがすることがあるので要注意です。
あとはボディカラーです。小学校の理科の実験で誰もが知っているように「黒」は熱を吸収し、「白」は熱を反射しますので、夏の暑さに関しては「白ボディ」が有利なのかもしれません。
遮光スクリーン・断熱材施工
また「遮光スクリーン」などで太陽光を車内に入れないようにすることも重要です。できれば白色や銀色など光や熱を反射する色がより効果がありそうです。
さらに、天井や日射がある車体側面などに「断熱材」を施工すると車体外装の熱を遮断することで車内のエアコンの効きをよくする効果があります。ただし、逆に中の熱も外部へ逃げにくくなるので、車内の温度を上げないように注意する必要があります。
リアハッチ解放固定用のストッパー
ストッパーと言っても専用品ではありません。
調べたところ、バンのリアハッチ(リアドア)を半開きにさせておく製品も「KTCドアストッパー」という製品で市販されていてますが、数千円とお高いのでパス、YOUTUBE等で自作されている方の動画で勉強させて頂きました。
簡易的なものだと、針金ハンガーを折り曲げたり、100均のS字フックの両先端を90度折り曲げたりするものから、本格的なものでは、「ターンバックル+アイボルト」を組合わせ、さらに金属パイプで囲うものなど、様々な方法を知る事ができました。
自分も、ターンバックルを使おうとホームセンターへ行ったのですが、思っていたよりゴツくて小さい^^;
ターンバックルで20cmほど開こうと思うと、ひっかける部分がとてつもなく太くゴツくなって、とてもタウンエースには取り付けられないように思えました。それに車体も傷つきそうで…。
そこで、代替品を探して店内を物色していた時に見つけたのがこちら。
ただのS字フックと思うなかれ。
回転機構が備わっていて、片方のフックがくるくる自由に回わせます。
この回転機構があるおかげで、固いS字フックを90度曲げる必要がなく、すんなりアンカーとハッチに取付けできる上、フック部分が大きく曲げてある(フック内径40mm)ので、反対側をリアハッチに固定した状態ではアンカーから外す事ができないので、防犯上もメリットになります。
こんな細身でも耐吊り荷重は5kgあるので、中途半端に開いたリアハッチを止めておく事は問題なさそうですし、代用品を加工して作った訳ではないので、キレイでスマートなのがいい感じです。
また、サイズ(長さ)は色々あるので、回転S字を複数持っていれば、リアハッチを開けておきたい幅に合わせて使い分ける事ができます。
ちなみに、商品名はズバリ「まわるフックDX」といって、写真のサイズでコーナンで500円程度でした。
こんな具合にハッチを開いておく事ができます。
このストッパーは、車内に居る場合に使う用で、リアハッチを大きめに開いておきたい時に使用します。就寝時用などのもっと短いタイプも買っておこうと思います。
リアハッチを開放すると生じるのが「虫」問題ですが、リアハッチ用の網戸(防虫ネット)を購入しようと思っていますので、その辺は、別記事(防虫対策)で書こうと思ってます。
「まわるフック」には短いタイプもあり、安全面を考えると就寝時などは短いタイプで、ハッチ内側に手を入れて外せないような「隙間」にすることができます。
今回買い足したのは16cmの「まわるフック」です。いい感じの「隙間」です。
リアハッチを解放固定することができると、車体後方から排気ファンへの空気の流れができるので、居住空間うしろ半分の換気が有効に働く…というわけです。
車中泊時のリアハッチ解放は虫よけネットが必須
こちらはカーメイトの防虫ネット(リアゲート用)です。
車中泊時には虫の侵入は阻止しなければ安眠できませんので、リアハッチ解放時の必須アイテムになっています。
タウンエース用というわけではないので、ちょっとサイズ的に大きいのですが「虫の侵入を防ぐ」役割は十分に果たしてくれます。
ただし、空気の流れは止まってしまいます。夜間、ハッチをフルオープンにしていても涼しい外気はほとんど入ってきません。排気ファンなどで強制的に空気を流してやる必要があります。
排気ファンは暑さ対策の基本
アルトピアーノにもOPの「4連排気ファン」が装備されています。
ちゃっちいファンを4個も並べているけど、どうせ大した排気能力はないんだろう…なんてあまり期待していなかったのですが、意外に車内の空気を動かす力はあるのは予想外でした。
とはいえ、夏の夜に反対側の窓から冷たい空気がどんどん流れ込むほどのパワーはありませんが、車内に人がいることで生じる湿気を排出したり、酸欠にならない空気の循環にはとても重要な役割を果たしてくれる装備だと思います。
バンはどの車種も同じだと思いますが、リアクオーターの窓が「はめ殺し」で開閉できませんし、リアハッチも「窓」ではないので、気軽に開放することができない場合も少なくありません。
そうなると、居住空間の後ろ半分には暑く澱んだ空気が滞留することになるので、排気ファンは必ず装備すべきOPと言えそうです。
ファンは排気より吸気が効率的?
扇風機のファンの前後を比べればわかりますが、扇風機背面の空気の流れは前面ほど大きくありません。
我が家のアルトピアーノに装備の排気ファンも、車内側に手を当てているより、車外で手をかざす方がしっかりとした風を感じます。
…ということは、涼しくなる夜間などは「排気」より「吸気」で車外の空気を効率的に取り入れる(ウィンドウファンのようなイメージ)ほうが車内は涼しくなるのでは?と思っているのですが、まだ試していません。
まだ真夏まで少し時間があるので、できれば「吸気ファン」を試してみたいと考えています。
扇風機は必需品~風量の多いものを
ファン繋がりですが、扇風機は定番というか夏の車中泊には不可欠です。
こちらの扇風機はコーナンで見つけて購入したもので2,480円でしたが、扇風機はネット通販ではなく実店舗で実機を見て風量を確認しての購入をおすすめします。
自分の体験として、以前にAmazoで扇風機を購入した事があるのですが、期待したほどの風量が得られず無駄な買い物になってしまったことがありましたので、実際に各部の強度なども併せて確認して購入する方がよいと思います。
そして、店頭ではここまでの風量いる?という程度にファンの強い扇風機がおすすめです。
今回購入の扇風機の風力は強・弱の2段階、自動首振り機能付きですが、「強」運転でも正直物足りません。
ただ扇風機は、真夏には一人に1台必要かも…です。
首を振っているのを待っているなんて悠長なことは言っていられないほど暑いので、各自1台、自分専用が必要です。
ネッククーラー
首元の周囲に装着して、ファンからの風で涼しくする器具です。Amazonや楽天では各社から様々な製品が発売されています。
実際に店頭などで試してみると、確かに顔が涼しいと気持ち良いのですが、車中泊での就寝時に心地よく寝られるアイテムとしては用途が違うので、あまり効果はないと思われます。
ポータブルエアコン
今年(2023年)は、各社からポータブルエアコン(クーラー)が続々登場してきており、ポータブル電源のトップメーカーであるEcoFlowも昨年発売した「WAVE」を早くもリニューアル、「WAVE2」を発売しています。
ただ、車載用のポータブルエアコンもそうですし、いわゆるスポットクーラーと呼ばれる冷たい風がでる機械で車内などの空間全体を冷やすためには、吸排気をしっかり施工しないと、高いわりに効果の少ない「高い買い物」になってしまいます。
付属している排気ダクトは遮熱効果はほとんどないので、熱い排気がダクトを通って車外へ排出される際に、ダクト周囲に熱をばら撒くので空間全体はあまり冷えませんし、下手すると逆に暑くなってしまう場合もあります。
メーカーはバッテリーの持ちや、冷却能力に注力して製品を作っていますが、車内でのポータブルエアコン使用の上で最も重要であり、手間のかかる対応なのは「排気」と「排水」です。
この問題に注目した製品が出てこないかぎり、ポータブルエアコンが車載用として広く普及することはないと思います。
DELTA 2 Max+Wave2
25%OFF
EcoFlowの大容量高出力ポータブル電源DELTA2 Maxと新型エアコンWAVE2のセットが今なら25%OFF。冷房能力1500W。
385,220円→288,920円
BougeRV Portable Cooler
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BlougeRVの一体型ポータブルエアコン。冷房能力980W。
119,800円→83,860円
気化熱クーラーは代替エアコンになれるか
筆者も一時はポータブルクーラーの購入を検討したのですが、自分の工作能力や面倒くさがりな性格を鑑みて購入を断念しました。
そんな中、いま筆者が注目しているのは「気化熱クーラー」です。
クーラーと言ってもコンプレッサーを使った熱交換をするわけではありません。もっと原始的な方法で、凍らせたペットボトル(保冷材でもOK)に送風して、空気を気化熱で冷やし、ペットボトルに結露することで車内の湿気が水滴に変わって湿度を下げる…という仕組みです。
先日、段ボールで簡易的に作って実験した「気化熱クーラー」はある程度の冷たい空気は出ますし、結露による水が少なからず溜まったので、機能としては期待した方向にあると思います。
ただ、凍ったペットボトルを入れたクーラーボックスの中に空気の通り道を作って、ファンで吸い出す方法で実験したのですが、絶対的に風量が足りませんでした。
そこで、排気ファンの項でも書いたように、ファンは「吸い出す」より「送り込む」の方が風量が多いので、次回はクーラーボックスに風量の大きな家庭用小型扇風機で送風して、出口から大量の冷たい風を出すような実験をしてみようと思っています。
※気化熱クーラーの実験はこちらをご覧ください。
冷感インナー・冷却スプレー
冷感インナー=エアリズム(ユニクロ)のような涼しい着心地の下着も涼しさアップに役立ちます。
実際エアリズムを着ていると風がないところでは大して涼しさは感じませんが、微風でも空気の流れがあれば涼しさを感じるので、前項までの「車内に空気の流れを作る」対策にマッチしていると言えます。
中には「化繊」の肌触りが好きじゃない…と言う方もいるかもしれませんが、市場には「綿100%の冷感インナー」も各社から発売されているので、探してみるとよいかもしれません。
また、冷却スプレーは衣服や肌着に吹きかけて使用するスプレーで、瞬間的に冷たい感覚が得られます。冷却スプレーは涼しさだけでなく、アウトドアでの打ち身や捻挫などの際に患部を冷やすこともできるので1本持っていると役に立ちます。
夏の車中泊は高原で
車中泊するなら高原で…。
そんなことを言っては身も蓋もありませんが、何をやっても暑い夏の車中泊は結局のところ『涼しい場所へ行け』ってことで、高原にあるキャンプ場でキャンプする、車中泊する事が何よりの暑さ対策だろうと思います。
標高が100m上がると、気温は0.6℃下がるそうなので、できるだけ標高の高い地域へでかけるのが何よりです。
実際に、道志村のキャンプ場などでは、日中暑くても、夜~早朝にかけてはかなり冷え込んで寒さを感じることがよくあります。
今回は、車内の暑さ対策について考えてみました。
夏でも涼しくキャンプできる高原キャンプが好きなんですが、平地での車中泊をしないわけにもゆきません。
なので、今年はなんとか気化熱クーラーを実用化したい…と考えています。
それでは今回はこの辺で。
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