今回は車中泊のシーン別におすすめのメレルのシューズを4つご紹介します。
車中泊だから…とシューズにこだわる方はあまり多くないかもしれませんが、同じ車中泊でもシーンや状況によって向き・不向きもあれば、シューズがあっていないためにせっかくの車中泊や車中泊キャンプが台無し…なんてこともあり得るのであながち軽視できないんです。
いちばん分かりやすい事例が「雨」です。
アウトドアにとって『準備が整っていない雨天』ほどやっかいなものはありません。
誤解しないでいただきたいのは、しっかり事前に雨対策を行っておけば雨天でのアウトドアを楽しむことは難しいことではありません。ただ逆に想定外の雨天というのは、かなりやっかいですし、余計な手間や時間を食ってしまう難敵だ…ということなんです。
このことはシューズにも言えることなんです。
車中泊にあったシューズなんてあるの?
車中泊向けのシューズってあまり聞かないけど別に何でもいいんじゃないの?
まあ、何でもいいっちゃいいんですが、少し車中泊の状況を思い浮かべると、シューズの向き不向きがあることに気づくはずです。
まずは「カット」について考えてみましょう。
平地での車中泊にはローカットがおすすめ
登山靴やトレッキングシューズには、足首周りのシューズの深さによって「ハイカット」「ミッドカット」「ローカット」の種類があります。
「ハイカット」は「くるぶし」の上まで足首を包み込む深さのあるタイプで、岩ゴツゴツのガレ場や小石や砂を敷いたようなザレ場などでの捻挫を防ぐ効果があります。
「ミッドカット」は、ハイカットとローカットの中間的な深さで、足首をサポートしつつもあまりガチガチに固めないので歩きやすいのが特徴です。
「ローカット」はスニーカーのように深さが最も浅く「くるぶし」の下までしかないタイプで、脱ぎ履きしやすく街中でも使いやすいカットです。
車中泊は、車内への出入りが多く脱いだシューズを車内に置いておく必要もあるので、あまりスペースを取らず保管でき、脱ぎ履きしやすい「ローカット」がおすすめです。
現地でのアクティビティによってはミッドカットもおすすめ
ただ、車中泊をベースに周辺を散策する際に、ハイキングコースのような平坦な場所をのんびり歩くならローカットで問題ありませんが、ゴロタ石の海岸や川沿い、少しハードな山道を散策する場合などはミッドカットがよいかもしれません。
比較的大きな石や岩の海岸や川沿いでは、脚を挫くのもそうですが、滑って岩の間に足が落ちる場合がありますが、ミッドカットであれば足首の怪我からも守ってくれるケースもありますので、現地でどんなアクティビティを予定しているかによって「カット」を選ぶと良いかもしれません。
自分は車中泊の際にはミッドカットのシューズを基本に考えています。ただ夜間のトイレ用にCROCSなどのサンダルを持参していて、足や足首の保護と簡易性を両立させています。車中泊時のサンダル、結構お役立ちです。
メレルには様々なシューズのラインナップがありますが、多くのシリーズに「ローカット」と「ミッドカット」が用意されているので、目的に応じて選ぶことができます。
雨天想定の場合にはしっかりした防水透湿機能が必須
身体も足も雨に濡れるのはできるだけ避けたいものです。
雨が衣服や靴に染みてしまうと、体温を奪い風邪をひきやすくなりますし、気温によっては低体温になってしまうリスクもあるので、現地の予報が少しでも雨の可能性があるなら「雨天想定」で出かけることをお勧めします。
小雨ぐらいなら問題ないかもしれませんが、シューズはできるだけ防水機能がしっかりしたものを選びやいところです。
これは昔釣りの時にやっていた対策ですが、いくら防水シューズでも足首の部分から雨水が入ってしまってはどうしようもありません。ありがちなのがレインウエアのパンツ(ズボン)の裾から伝った水滴がシューズ内に侵入するケースです。もしミッドカットのシューズを履いている場合は、太めのゴムや髪留めのゴムなどで足シューズの上から足首で留めてしまうと雨滴の侵入を防げます(ローカットではシューズの上から留めるのは難しい)。
メレルのシューズは『GORE-TEX』を採用して高度な防水機能を持たせたシューズがあります。筆者の経験では豪雨時にも靴内に雨水が侵入した経験はありません。
滑りにくいソールはシューズの重要な性能
シューズの『滑りにくい』『滑りやすい』は実は非常に難しい問題です。
トレッキングシューズを雨天時に街中の歩道などを歩くと滑る…という話しをよく耳にしますが、それって当たり前のことで、トレッキングに特化したシューズはあまり街中での利用に適さなないケースがあります。
トレッキングシューズは、岩肌や土と岩が混じったようなゴツゴツした岩場や登山道をあるくために、靴底(ソール)が大きなブロックパターンのように作られていますが、この大きなブロック状のソールで平らな面を歩くと、街中で使うスニーカーの靴底よりも『設置面積』が少なく滑りやすくなってしまうんです。
メレルのシューズは「ビブラムソール」というビブラム社が開発した独自ソールを採用しています。ビブラムソールはメレルだけでなく世界各国のシューズに採用されているブランドです。
日本人の幅広足にもフィットするワイドワイズ
日本人の足は横に幅広で、海外製のシューズは横の締め付けがきつくて履きづらいと言われますが、メレルのシューズのサイズは基本「2E」サイズですが、『ワイドワイズ』という製品は幅広(3E)に作られており日本人の足へのフィットも考えられています。
自分も『幅広甲高』だと思ってきましたが、メレルのシューズはあえて「ワイドワイズ」を選ばずとも普通にフィットしてくれます。最初少し横幅がきついかな…と思ってもすぐに馴染んでしまいますし、横幅がピシッ締まっている感じも気に入っています。ただ初めてメレルを購入する方は必ず試着することをお勧めします。○○cmの2E(or3E)が分かってしまえばあとはネットで買っても大丈夫になります(ただシューズの種類を変える際はまた試着を)。
車中泊におすすめのメレルシューズ4選
ここまでの「車中泊向け」の条件に適うメレルシューズをみてみましょう。
メレルの代表的なシリーズは3つ+1つ
メレルと聞くと何が思い浮かびますか?
「ジャングルモック」は確かにメレルの最もポピュラーなラインナップかもしれません。
「モアブ」のあのデザインは有名で見慣れたものでメレルの象徴のようになっています。
「カメレオン」はメレルに興味がない方はご存じないかもしれませんがファンの多いシリーズです。
他にもランニングや本格登山用など様々なシリーズを擁するメレルですが、車中泊で使うことを前提で考えるなら上記3シリーズをピックアップすれば大丈夫でしょう。どれもメレルとしてはポピュラーなシリーズで手に入りやすい点でもおすすめです。
あと1種類追加するとすれば、今使用していて気に入っている「ATB」シリーズでしょうか。
ジャングルモック
言わずと知れたメレルの看板商品です。
ジャングルモックは、当初、アフタースポーツ向けのシューズとして初内されましたが、脱ぎ履きしやすく歩きやすいことから普段使いに向いていて世界中で大ヒットしました。
撥水性と透湿性を兼ね備えたピッグスキンレザーを採用しており、シーンを選ばず使いやすいシューズです。車中泊でも脱ぎ履きしやすい点は大きなメリットになりますし、ローカットなので車内に保管する際も高さがなくスペースを取りません。
ただ、現地アクティビティで多少ハード目のウォークを予定しているなら、モアブやカメレオンがおすすめです。アクティビティを終えたらジャングルモックに履き替える…という使い方は本来のジャングルモックの使われ方と言えます。
シャープなシルエットになった「ジャングルモック2.0」はスタイリッシュさも加わっておすすめ度アップです。
MAOB 3(モアブ3)
モアブの見た目をメレルの代表的なシューズと意識している方は多いと思います。
ハイキングシューズとして万能ともいえるマルチパーパスシューズです。
ビブラムソールとGORE-TEXの組み合わせは路面や天候に関わらず快適な歩行を約束してくれる誰にでもおすすめできるシューズで、自分も最初のメレルはモアブでした。
その後、「モアブ2」そして今年「モアブ3」に進化しさらにその基本性能をアップさせています。
比較的柔らかめのアッパーはミッドカットであってもあまり足首をきつく締めつけないので、ミッドカットが初めての方やきつい締め付けが嫌な方でも大きな負担なくミッドカットのメリットを享受できます。
平地の好天での使用ならローカット、山間部など多少路面が荒れる場合や悪天候が予想されるならミッドカットがおすすめです。GORE-TEXなどのレインウエアとの相性も抜群です。
Chameleon 8 STORM
メレルのラインナップとしてはモアブよりも古くから展開しているシリーズです。
カメレオンは、モアブよりも少しハード目な使途で使いやすいシューズで、現在は「8」に進化しています。
自分は「カメレオン3 ベンチレーター」を購入しましたが、当時していた磯釣りなどで岩場を歩いた際の足元をしっかり締めるために購入しましたが、自分的には先に購入したモアブよりもカメレオンの固くしっかりした感じが気に入ってメレルファンになった経緯があります。
車中泊時のアクティビティがハード目であったり、ガレ場やザレ場を歩く場合にはカメレオンのしっかり感が安心感につながります。
カメレオンにも「ローカット」と「ミッドカット」があるので使途に合わせて選ぶと良いと思いますが、カメレオンの性格から言ってミッドカットがおすすめかと思います(車中泊ではサンダル持参が必須となりますが)。
ATB Gore-Tex
「ATB」とは、ALL TERRAIN BOOTの略で、タイヤのオールテレーン同様に全天候型の新作アウトドアカジュアルスニーカーです。紐タイプ(ATB)とジッパータイプ(ATB ZIP)があります。
筆者は今まさに「ATB ZIP」を使用中です。
軽くて履き心地が良く、深めのローカットでパンツの裾がかぶさるので雨天でも靴内に雨滴が入らず、天候に無関係にチョイスできます。歩きやすさも抜群でかなり気に入って使っています。
ただ注意したいのは、脱ぐ際に片方の踵で片方を押さえて脱ぐやり方は避けた方がよさそうです。手で脱ぐことをお勧めします。
車中泊におすすめのメレル まとめ
今回は車中泊及び車中泊キャンプの際のシューズについて考えました。車中泊と言えどアウトドアである以上、シューズにもケガや事故、自然現象への対応などが求められます。
- ローカットorミッドカット~使途に合わせてチョイス
- 滑りにくいソール
- 防水透湿機能
最低限この3つの要素を満たすシューズがおすすめと考えますが、自分はメレルが好きなのでメレルの代表的なシリーズ4種をピックアップしてみました。
初めてのメレルであればまずはモアブが無難な選択と言えると思います。モアブでメレルのシューズの感じをつかんでから数あるシリーズを色々試してみると良いのではないかと思います。
それでは今日はこの辺で。
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