今回は、新しい肉料理用スパイスを試したので紹介してみたいと思います。
アウトドア調味料、スパイスは昨今人気で「ほりにし」「黒瀬のスパイス」「MAXIMUM」あたりが定番となっていますが、今回はもう少しエスニック感強めのスパイスを提供して頂けたので豚肉・鶏肉のソテーで試してみました。
ASP「A8」の営業担当の方からお声がけ頂いてスパイスをご提供頂きました。
申し訳ないことに「DISH」と言うそのスパイスの事は知らなくて、お話しだけではどんなスパイスなのか想像はつきませんでしたが、最近はキャンプで肉を焼く…となれば「ほりにし」に代表されるスパイスが人気なので、その辺りの商品なのかと思っていました。
いくつかの選択肢の中から、一番オーソドックスと思われるものをお願いしたのですが、手元に届いた商品を見て、自分の想定がちょっと違っていることに気づきました。
DISHは純粋なスパイス~ほりにしとはちょっと違う立ち位置
届いたのはこちら。
正式名称はINSPICEの「DISH SYMPHONY No.1」SPICE PACKです(No.2、No.3もあります)。
届いた商品を見て「あ、これはほりにしとは違う系統のやつだ」とわかりました。
アルミ缶が付属していました。大きさ的にもちょうど「龍角散」の感じです(若い人は知らないか?)。
DISH SYMPHONY No.1の中心になっているスパイスは、ちょっと耳慣れない「ペッパーキャビア」という胡椒で、それ以外は、クローブやコリアンダー、オレガノ、クミン、オールスパイス、ナツメグと聞き慣れた名前のスパイスが含まれていとのことでした。
DISH SYMPHONY No.1について、INSPICEのWEBではこう説明しています。
聞き慣れない「ペッパーキャビア」についてもう少し知りたくてネットで調べてみました。
これで、当初想定していた「ほりにしや黒瀬のスパイスと食べ比べてレビューを書こう」はちょっと違うかな…という感じになりましたが、口にしてみないことには何も分からないので早速試食してみることにしました。
DISHとほりにし&黒瀬のスパイスを食べ比べてみる
ただ、食べ比べるといっても、同じ土俵では比べられません。
というのも、「ほりにし」や「黒瀬のスパイス」はスパイスと銘打っていますが、塩や粉末しょうゆなどが入っているので、どちらかというとスパイス入り調味料といった感じですが、DISHは塩は含まれない純粋な調合スパイスでした。
いずれも、粉末醤油や醤油という記述が上位にある(含有量が多い)ので、すごく日本人が親しみやすく受け入れやすい味になっていて、人気のほども頷けるものです。
また、どちらもガーリックを含むので、肉やその他の料理に振りかけるだけで味付けや風味付けが完了するので、アウトドアでの使い勝手も抜群です。
対してDISHは、塩もガーリック、粉末醤油などの調味料を含まないので、別に味付けをした料理にスパイスを加えるカタチで使用する純粋に調合スパイスです。
以下は、ほりにし、黒瀬のスパイス、DISH SYMPHONY No.1の原材料名の一覧です。
ほりにし | 黒瀬のスパイス | DISH No.1 | |
塩 | 〇 | 〇 | × |
醤油 | 〇 | 〇 | × |
ガーリック | 〇 | 〇 | × |
黒胡椒 | 〇 | 〇 | 〇 |
レッドベルペッパー | 〇 | 〇 | × |
グリーンベルペッパー | 〇 | 〇 | × |
コリアンダー | 〇 | 〇 | 〇 |
パプリカ | 〇 | 〇 | 〇 |
オレガノ | 〇 | 〇 | 〇 |
オニオン | 〇 | 〇 | × |
唐辛子 | 〇 | 〇 | × |
パセリ | 〇 | 〇 | × |
マジョラム | 〇 | 〇 | × |
バジル | 〇 | 〇 | 〇 |
調味料(アミノ酸) | 〇 | 〇 | × |
その他 | ミルボアパウダー 陳皮、ジンジャー ローズマリー ローレル セロリシード | – | ペッパーキャビア クローブ、クミン フェヌグリーク カルダモン、ナツメグ オールスパイス ナツメグ |
豚肉と鶏肉のソテーで食べ比べてみた
豚ロースと鶏もも肉をソテーしました。
ちなみに付け合わせは、いずれも義父の菜園で採れたジャガイモとソラマメ、ローズマリーは我が家の自家製(奥さん担当)です。
食べ比べに豚肉と、特に鶏肉を選んだのは、牛肉に比べて部位による味の違いや、脂の入りが均一なためです。
部位や脂の有無で肉の味が変わっては、スパイスの味の違いがよく分からないだろう…と考えました。
ソテーを一口大にカットし、「ほりにし」「黒瀬のスパイス」「DISH」を付けて食べ比べました。
【ほりにし】
まずは定番中の定番、ほりにし。
塩や粉末醤油が入っているので、ベースの味が親しみやすいと感じました。塩が大きな粒になっているので、まず口中には塩味が広がります。そしてスパイスが追いかけてきますが、あまりエスニック感は強くなく程よいアクセントになっているので、どんな料理にも合う万能調味料という印象でした。
なるほど人気があるはず…と納得です。
【黒瀬のスパイス】
こちらも塩と醤油、ガーリックで基本的な味付けをして、スパイスが風味付けをする感じです。
含有量の割合では、こちらの方がほりにしより醤油味が強くても良さそうですが、実際には、あまり醤油味は強くなく、スパイス感強めで、香りもエスニックを若干感じました。
チキン+ほりにしはご飯に、チキン+黒瀬はビールに合う感じでしょうか。
【DISH SYMPHONY No.1】
DISHは、それ自体には味がありませんので、塩だけを加えて試食しました。
口に入れると、エスニック強めのスパイスの香りが鼻へ抜けて、前出の2種類とは全く違う世界観と言うんでしょうか、主成分の「ペッパーキャビア」(たぶん)の香りがかなり個性的でした。
味は塩しか加えていませんが、それでも前出2品に引けはとらない旨さを感じました。
DISHは組み合わせて生きるスパイスだと思う
ちょっと試しに、「ほりにし」と、「黒瀬のスパイス」にDISHを加えて肉を食べてみたところ、ほりにしはスパイス感マシマシで性格がガラッと変わり、これはこれで「あり」と感じました。
10組のキャンパーがBBQをしていたら、5~6組は使っているだろう…と思わせる人気ぶりを見せる「ほりにし」ですが、「ウチは他とちょっと違ってエスニック強めなの」と言いたければ、「ほりにし+DISH」がおすすめじゃないかと思いました。
「黒瀬のスパイス+DISH」は、黒瀬が持っているエスニック感をググっと増幅させたような印象でした。
ほりにしに比べてスパイス感の強い黒瀬ですが、それでもDISHに比べれば日本人好みの和風隠し味がベースを作っている感じですが、DISHが加わると途端に「本場」感が加わった感じでした。
DISHベースの自家製調味料を作ったら「これだ!」だった
逆に、DISHをベースに自家製調味料を作ってみたらどうだろう…ということで、ほりにしや黒瀬のスパイスを参考に、ガーリックと塩、粉末しょうゆ、さらに昆布だし(顆粒)を加えて、すり鉢でゴリゴリ合わせてみました。
うまい!
これ旨いですよ^^
黒瀬のスパイスにDISHを加えたよりもさらにエスニックに寄っているのに、醤油と昆布だしを加えているせいかどこか安心するようなベースがあって、肉料理はもちろん、魚料理や、モヤシ炒めとか…、あと焼きそばなんか旨そうな感じです。
カレーめしが本格派に変身
もう一つ、絶対に試して欲しいのが、カレー系のカップ麺へのトッピングです。
今回は、カレーめしの「キーマカレー」に素のDISHをくわえたところ、エスニック感倍増で、DISHの独特の風味がカレーめしを、なんだか本格派にしてくれたような印象でした。
スパイシーになって香りが増しますが、辛くはならないのでたっぷり入れて大丈夫です。
これまではS&Bの赤缶を加えてたんですが、香りとエスニック感でガツンとくるようになりました。
ぜひ試してほしい組み合わせです。
今回は、INSPICEの「DISH SYMPHONY No.1」を、今人気のアウトドアスパイスと比較しながら試してみました。
定番のアウトドアスパイスは、塩や粉末醤油、ガーリックなどがはじめから含まれるスパイス調味料の色合いが濃いですが、DISHには塩・醤油・ガーリックなどは含まれない純調合スパイスで、同列では比べられませんが、エスニック強めなので様々な調味料との組み合わせで活かせそうに感じました。
もちろん、肉料理などで普通に味付けをして調理し、最後にDISHでスパイシーに仕上げるのが王道の使い方なのでしょうけれど、アウトドアで…と考えると、塩、粉末しょうゆ、昆布だし、ガーリックなどを加えて、オリジナルの「DISH調味料」を作っておくと手軽かもしれません。
また、カレー系のカップ麺との相性もなかなかなので、ぜひ試して欲しいと思いました。
公式サイトには「納豆に入れると旨い」というコメントも残っているので、知っている人は色々と活用しているようです。
また、公式サイトにはレシピ事例も掲載されているので、どう使えばいいか分からない…といったこともないはずです。どのレシピも旨そうで作ってみたくなりますよ。
それでは今日はこの辺で。