今回は、BLUETTIの最小クラスリン酸鉄リチウムイオン電池採用ポータブル電源「EB3A」の実機レビューです。日々の生活の中で実際にEB3Aを使ってみた感想などまとめました。
当ブログではブログ内各所ですでに「EB3A推し」であることを書いていますが、今回は実機でのレビューとなります。コンパクトなボディに意外なほど多機能・高性能で驚かされました。
当ブログをお読み頂くと分かると思いますが、そもそも筆者は『EcoFlow推し』の人でした。最初に購入したのは「EFDELTA」でしたし、2020年秋に発売されたEcoFlow RIVERの多機能ぶりには感心させられました。
急速充電機能「X-Stream」、電力ブースト機能「X-Boost」、エクストラバッテリー(拡張バッテリー)、スマホ遠隔操作とそれまでにない機能を満載した初代RIVERは、筆者にとってまさに「これだ!」の存在でした。
その初代RIVERに対抗するようにBLUETTIがリリースしたのが「EB3A」で、RIVERよりもさらにコンパクトな筐体に、エクストラバッテリー以外のRIVERの特徴をすべて網羅し新世代ポータブル電源とも言える先進性の高いモデルとして登場しました。
今年2022年に登場したRIVERシリーズの後継モデル「RIVER 2」が、定格出力/最大出力の縮小やX-Boost時の対応電力の縮小、ソーラー入力の縮小、エクストラバッテリーの廃止など、初代RIVERが持っていた他社製品に対するアドバンテージの多くを失ってしまいました。
クラス最大だった定格出力は600W→300Wに縮小、X-Boost時でも450Wまでしかつかえなくなったことで、RIVER2では電子レンジなどの消費電力大きめの家電への給電ができなくなってしまったのが最大の残念ポイントでした。
初代RIVERに対抗して登場した「EB3A」は、RIVER2が失った性能・機能を備えていたことから、図らずもEB3Aが際立つ存在になりました。
今回は、そんな「EB3A」をスペックだけでなく実際に様々なシチュエーションで使ってみてレビューしてみたいと思います。
BLUETTI EB3Aとは
BLUETTI(ブルーティ)は、中国深圳に本社を置くポータブル電源やソーラーパネルなどの製造・販売を行う企業で、神奈川県相模原市に日本法人『ブルーティジャパン』を置いています。
昨今では、長寿命と安全性の観点から、EcoFlowやAnkerなど「リン酸鉄リチウムイオン電池」を採用する製造メーカーが増えていますが、BLUETTIは、早くからリン酸鉄リチウム電池を採用しており、リン酸鉄リチウム電池ポータブル電源に関してはパイオニア的存在です。
EB3Aももちろん「リン酸鉄リチウムイオン電池」を採用しています。
BLUETTIは、大容量ポータブル電源に定評がありますが、EB3Aは数あるBLUETTI製品の中でも、容量268.8Whと最小クラスのポータブル電源です。
「リン酸鉄リチウム電池」は、充電サイクル2500回(残存80%)の長寿命を誇り、さらに、エネルギー密度が低く安定していて発火や爆発を起こしにくく安全性の面でも優れた二次電池(充電できる電池)です。
※リン酸鉄リチウム電池の詳細については以下の記事をご参照ください。
スペックチェック~新旧RIVERとEB3Aを比較
まずはスペックを新旧RIVERと比較しつつチェックしてみましょう。
EB3A | 旧RIVER | RIVER2 | |
電池 | リン酸鉄 | 三元素 | リン酸鉄 |
充電容量 | 268.8Wh | 288.0Wh | 256.0Wh |
AC定格出力 | 600W | 600W | 300W |
AC最大出力 | 1200W | 1200W | 600W |
電力ブースト時 | 1200W 電力シフト | 1200W X-Boost | 450W X-Boost |
AC入力 | 430W | 250W | 360W |
ソーラー入力 | 200W | 200W | 110W |
急速充電 | 〇 | 〇 | 〇 |
拡張バッテリー | × | 〇 | × |
遠隔操作 | 〇 | 〇 | 〇 |
UPS | 〇 | 〇 | 〇 |
ワイヤレス充電 | 〇 | × | × |
LEDライト | 〇 | 〇 | × |
AC出力 | 2 | 3 | 2 |
USB出力 | USB-A×2 USB-C×1 | USB-A×3 USB-C×1 | USB-A×3 USB-C×1 |
DC出力 | 5521×2 | 5521×2 | 5521×2 |
シガーソケット | 1 | 1 | 1 |
サイズ(mm) | 255×180×183 | 288×185×194 | 214×245×142 |
容積 | 8,399.7㎤ | 10,336.3㎤ | 7,445.1㎤ |
重量(kg) | 4.6 | 5.0 | 3.5 |
こうして一覧にしてみると、新RIVERが初代RIVERよりもかなり小型化(縮小とも見える)されたこと、EB3Aと旧RIVERのスペックが拮抗していること、筆者が新型RIVERにがっかりした理由、そしてEB3Aに再注目する理由などがよくわかると思います。
当時の3~4万円の電源は定格出力は200~300W程度で、電力ブースト機能など搭載されていないのが当たり前だったところへ、初代RIVERが、定格出力600W、電力ブースト時1200W、さらに急速充電やスマホ遠隔操作などの最新機能を引っさげて登場したことで、ポータブル電源は新たな世代に進化したと言えます。
そのRIVERに対抗してBLUETTIが送り出したのがEB3Aでした。エクストラバッテリー以外の性能・機能はほぼRIVER同等で、当時は今ほど注目を集めることはありませんでしたが、今から思えば、よくぞ「リン酸鉄リチウム電池」を採用してくれたと思えます。
日帰りドライブ含め日常利用に不足なし
EB3Aの定格出力600W+電力シフト時1200Wの出力は、日帰りドライブなどで出先の休憩でコーヒーを淹れるといった場面など、車中泊ほど電気を使わないが1~2回は消費電力の大きな家電を動かしたい…といったシチュエーションには最適と言えます。
例えば当ブログでおすすめしている単機能電子レンジ「山善YRL-F180」は消費電力800W(50Hz)で運転でき、できるだけ電力を節約したい車載向けの電子レンジですが、X-Boostで1200Wまで対応可能なEB3Aでも動作可能です。
車中泊ではない気軽なドライブに15~20kgもある定格1000~1500Wのポータブル電源を持ち出すのは少々面倒くさいですが、EB3Aの大きさ・軽さであれば気軽に車内へ持ち込めて、ドライブ先でお弁当を温めたり、コーヒーやお茶を淹れたりといった「家電ちょい使い」が便利なんです。
そんな「家電ちょい使い」は、新型RIVERがその能力を失ってしまった今、「EB3A」がクラス最強と言える存在になったと言っても過言ではないと思うのです。
いかがでしょう。筆者がコンパクトクラスのポータブル電源として「EB3A」を推す理由の一端がお分かりいただけたでしょうか。
EB3Aを実際に使ってみた
いよいよ、EB3Aの実機を使ってみます。
スペックでは「クラス最強」「推し電源」としていましたが、実際の使い勝手はどうでしょうか。
外観・サイズ・重量・前面集中操作
第一印象は「(思っていたよりさらに)小さい」でした。
自分の手持ちのEFDELTAに比べてももちろんですが、発売前にデモ機として借りた初代RIVER Maxよりもかなり小さい印象です。横幅3cmの違いって大きいんですね。これは実際にモノを見ないと分からない感覚かもしれません。
255×180×183mmのコンパクトなボディはかわいらしく車内に置いても邪魔になりませんし、持ち手が倒れて本体の格納されるのでスクエアな形で設置しておけるのも余計なスペースを取らない点で高評価です。
14kgもあるEFDELTAを自宅⇔アルトピアーノ間で移動するのはけっこう骨で、特に車内高が低く立ち上がることができないアルトピアーノの車内で、中腰での設置や移動はかなり腰や背中に負担がかかります。それで、ついつい「今日はいいっか」と持ってゆかないことが多くなりますが、ほぼ確実に「持ってくればよかった」と後悔することになります。
その点、軽量なEB3Aなら他の荷物と一緒に持ち運ぶことが容易で、そういった後悔は今後なくなりそうです。ちなみに奥さんにも持ってみて貰いましたが、『EFDELTAを持ってきてと言われたらお断りするけど、EB3Aならいいよ』とのことでした。
ただし、質感はあまり期待しない方が良いかもしれません。多分にプラスティッキーで「おもちゃ感」があり手触りはカサカサです。しかし、価格的に質感まで求めるのは酷というものでしょう。天板にゴム系の素材を貼っているEFDELTAは15万円クラス、EB3Aは4万円以下クラスでこの充実機能ぶりなので直接性能機能に影響しない部分でのコストダウンは致し方ない…と充分に受け入れられます。
操作系・各部の動作
入出力端子やスィッチ類がすべて前面に集中している点でも使い勝手は良好です。
実はこの「前面集中操作」は車中泊で使用する際にすごく重要です。
例えば、背面や側面に入出力端子やスイッチ類が分散している場合、荷物と荷物の間に前面だけ出せれば使える…という訳に行かず、使うものによって向きを変えたり、置き場所を変える必要が出てくるんです。
その点、荷物の間で埋もれ上に何か乗っていても、前面さえ開放されていればすべての接続と操作ができることも狭い車内で重要な「性能」と言えるのです。
※ただし、充電時や大出力時に画像のような置き方はNGです。EB3Aは両サイドに通風孔とファンがあるので両サイドを塞ぐような置き方は避けた方が賢明です。
操作に関しては、EFDELTAのような「メインスイッチ」は存在せず、ACとDCに分かれれたスイッチの必要な方を推せば電源が入る仕組みで、これも直感的で使いやすいと言えます。
本体上部はワイヤレス充電になっていて、ワイヤレス充電の機能を持ったスマホなら置くだけで充電が可能です。ただしEB3Aに限らすワイヤレスは充電速度は遅いので、早さを求めるならUSB-Cから有線接続がおすすめです。
写真は車内でのワーケーションの様子ですが、ノートPCに20Wほど出力していますが特に問題はありませんでした。同時にスマホ充電を行っても特に問題はありませんでしたし、コンセントや入出力端子の着脱も、特に渋い・緩いはなくスムーズでした。
車中泊にこそ便利な「スマホ遠隔操作」
車中泊の際にポータブル電源の置き場所に困ることがあります。
特に我が家のような小型キャンパーの場合には、ベッド展開して夫婦で就寝するとベッド上にはあまり荷物を置いておくスペースがないので、どうしても運転席やベッド下のスペースに置くことになります。そうすると電源のON/OFFなどの操作をするたびにベッド下を覗き込んだり、運転席へ身体を伸ばしたり…と面倒くさいことこの上ありません。
そんなケースでも、スマホアプリによる遠隔操作機能があれば、寝袋に入って寝たままでON/OFFを切り替えることができます。
こちらは実際のEB3Aのスマホ操作画面です。DCとAC別々にON/OFFを切り替え可能です。
この機能があれば、寝ながらにして電気毛布の電源を入れたり、TVの電源を切ったりできるので、車中泊に持ってゆくことを前提に考えるならぜひ欲しい機能です。
スマホアプリからは様々な機能の切り替えが可能で、充電モードを「静音」にすればファン音を押さえられますし、ECOモードを設定しておけば無駄な電力消耗を防げ、さらにシャットダウンのタイマーも設定可能です。
これらの設定や切替え、電源のON/OFFなどを車内で本体で行うのは面倒ですが、手元のスマホで操作できれば車中泊がより快適になる…なんてこともありそうです。
こんな小さな電源でも電子レンジが使える「電力シフト」
筆者は、アルトピアーノ購入時から『車内で電子レンジを使う』ことを前提にしていました。車中泊はもちろんですが、日帰りドライブでも出先の休憩でお弁当を温めたりコーヒーを淹れたりできればいいな…と思うからです。
EFDELTAもそれを前提に定格出力1500W以上を条件に購入しました。でも実際に使ってみると、大きく重いので自宅から車に運ぶのが面倒で持ってゆかないことも少なくなく、そんな時に限って「持ってくればよかった」ということが起こります(まあそんなものですよね)。
そんな、使うかどうかわからないけれどあれば1~2回「家電ちょい使い」ができる…といったシーンにはEB3Aがピッタリですが、「家電ちょい使い」を可能にしているのが「電力シフト」です。
本来、ポータブル電源は定格出力を超える消費電力の家電を動かすことはできませんが、電力シフトは『不可能を可能にする技術』で、家電の消費電力を定格出力以下に抑えて動作させることができる仕組みです。ただし出力を落として運転するため、温め時間などが通常より長くかかるのは致し方ないところですが、電力シフトがなければ「ウンともスンともいわない」はずの家電が出力を落としてでも動くというのは非常に有難いです。
電力シフトは残念ポイントなのか
EB3Aのレビューで「電力シフトを使うと出力が抑えられるので温めるのが遅く電力も余計に食う」といった記述を見たことがあります。
でもそれって逆じゃないかな?って思います。
本来、定格出力を超えて動かすことができない家電を何とか辛うじて動かすことができるのは「本来使えないはずのものを使えるボーナス」だと受け止めるべきでしょう。例えば、観光バスの補助椅子ってありますよね?本来の座席と座席の間に出てくるやつ。電力リフトを常用機能として「ダメだ」と言うのは、補助椅子の座り心地が悪い、狭いというのと同じではないかと思います。
そもそもEB3Aの定格出力を超える家電を常用するなら、使いたい家電の消費電力を上回る定格出力を持つ上級機を購入すべきであって、「電力シフトで1200WまでOK」を常用機能として見るのは本末転倒というものではないでしょうか。
充電容量が少ない場合、消費電力1200W以下の家電でも動作させることができず『overload』の表示が出て給電を停止します。これは、EFDELTAでも容量が少ない場合には定格出力以内であっても『overload』になるので、そういう制御が入っているものと思います。
消費電力1000Wの電気ケトルで常温300ccの湯沸かしをしてみましたが、画像のように359Wで出力して最終的には容量を約25%を消費して沸騰させることができました。ただやはり時間はかかりますし、充電容量が少ないEB3Aでは多くの容量を失ってしまうのは確かです。
それをデメリットと受け止めず、本来使えないレンジやポットが「いざ」という時に使えるアドバンテージと受け止めれば、非常に価値のある機能と感じます。
途中でファンが動作しましたが、高速充電時のようなフル回転ではなく、静かではないものの我慢ならないほどの騒音ではありませんでした。
アプリで「電力シフト」をONにする際にはコーションが表示され、任意で「確定」させる必要があります。
「あ、忘れてた!」をリカバリーできる高速充電
「今日は楽しいドライブ」なのに、朝起きて「あ、充電するの忘れてた!」なんてありがちなシチュエーションですが、EB3Aなら問題ありません。
気づいたらすぐに充電を開始しておけば、洗顔・朝食・荷物チェックと積み込みなどの朝のルーティンと出発の準備を整えている1時間ほどの間に、満タンの80%まで充電を完了できるので充分リカバリーが可能なんです(高速充電に設定し最大430Wで高速充電した場合)。
残りの20%は、ドライブ走行中にクルマのシガーソケットから走行充電したり、もし可能なら駐車中にソーラーパネルからの充電で補うことが可能です。
リン酸鉄でも三元素でもリチウムイオン電池は「フル充電」「フル放電」を嫌う(ダメージを受け劣化が早まります)ため、できれば急速充電で充電される80%までに留め、放電時も20%を下回らないよう充電することでダメージを減じて寿命を延ばすことができます。ただポータブル電源に優しい充電放電は、実際に使用できる電気量が少なくなり実用性と相反する部分なので、筆者の場合は、20~90%の範囲で充放電するように自主規制を設けています。その辺りの詳細は別記事に詳しいので併せてご覧ください。
EB3Aを高速充電する際に最も大きくなった時のファン音を録音(録画)してみました。
就寝中にこの音は厳しいと思いますので、車内や就寝時には「標準」や「静音」を選ぶことをおすすめします(電池へのダメージの観点からもあまり高速充電は使わない方がよいです)。
430Wで高速充電といっても、バッテリーへのダメージを軽減するため、70%に近づく辺りから徐々に電力を弱めていって最終的には60W近辺まで落としてダメージを軽減していました(トリクル充電)。
ただし、「1時間で80%まで充電できる」=「1時間経ったら80%で充電がストップする」ではありませんので、フル充電させないためには手動で充電を停止する必要があります。そういう場合にもスマホ遠隔操作が助かります。
また、急速充電や一気に大容量を充電することは電池の劣化を早めますので、特に急がない場合には「標準」モードでの充電、容量が減り過ぎないうちに早めの充電開始をおすすめします。
MC4接続で汎用性が高いソーラー充電
手持ちのソーラーパネルを接続して太陽光発電による充電をしてみました。
使用したソーラーパネルは「EcoFlow 110Wパネル」です。EB3Aのソーラー入力の仕様は『12V-28V 200W Max』、EcoFlow 110Wパネルの出力仕様は『21.8V 110W』なので適合します。
我が家はマンションの1階部分なので、実はあまり陽当たりが芳しくなく、地面に太陽が当たるのは1日に3時間程度、背丈程度の木々に葉に陽光が当たるのは日に3~4時間程度しかありません。駐車場のアルトピアーノのルーフも同程度の陽当たりですが、この日は43%ほどの容量を回復することができました。
EB3AのDC入力は「7909」ですが、反対側が「MC4」コネクターになっているため、多くのソーラーパネルと接続しやすい汎用性の高い仕様になっています。ちなみにソーラー充電用の「MC4ケーブル」はBLUETTI公式サイトで購入可能です。
なお、EB3Aは200Wでソーラー充電が可能です(比較表参照)。RIVER:200W→RIVER2:110Wに縮小されてしまいましたので、目立ちませんがこの点もEB3Aの美点となっています。
省エネ効果あり!ソーラー充電の電力でご飯を炊く
日中にソーラーパネルを接続して太陽光発電で充電した電気を使ってご飯を炊きました。
こちらも当ブログおすすめの小型炊飯器で消費電力は210Wです。EB3Aのパネルでは213W出力していることになっていて、だいたい定格消費電力通りです。
炊飯後の充電残量は39%だったので42%使用したことになりますが、AC100V出力の場合、EB3Aの容量268Whの約80%しか使えないので、42%で使用した容量は約90Whです。一方、炊飯器が実際に消費した電気量は213W÷60分×25分で88.5Whと計算でき、実際の使用量との大きな乖離はありませんでした。
我が家では普段、消費電力1400Wの炊飯器を使っています(炊飯時間約70分で消費電力量1633.3Wh)が、毎日(30日/月)1回の炊飯を小型炊飯器に換えて太陽光発電のみで電力を供給できた場合、月間に節約できる電力量は48,999Wh(≒49kWh)となり、標準的な一般家庭の電気料金(26.48円/1kw)にして1,297.5円/月の節約となります(年間15,000円ほど)。
あくまで概算ですが、こんな小さなポータブル電源と100W程度のソーラーパネルで太陽光充電し、炊飯器を小型化するだけで、年間15,000円超の節約ができるのはちょっとした驚きです。
これだけの節電ができるとなると、2023年1月・2月・3月に実施される電力各社の「節電ポイント」のハードルを楽々超えられるので、参加ポイント(2000P)と各月ポイント(1000P×3)あわせて5000Pを貰えそうです。
小さな名機?「EB3A」まとめ
ここまでEB3Aの実機を使いつつレビューしてみました。
【EB3Aの特徴】
- 小型軽量コンパクト
- リン酸鉄リチウム電池採用、充電サイクル2500回(残存80%)
- こんな小さな電源が268Whもの電力を貯めておける
- コンパクトクラスで定格出力600W/瞬間最大1200Wの出力はEB3Aだけ
- 「電力シフト」で最大消費電力1200Wの家電を使える
- AC100V出力は精密機器にも使える「純正弦波」
- 容量の80%までを1時間で充電可能な高速充電
- AC100V/USB-A/USB-C/シガーソケット/5521の5種類の出力端子
- AC100V入力は最大430W
- ソーラー入力は最大200W
- スマホワイヤレス充電
- 専用アプリによるスマホ遠隔操作
- 停電時に電力供給可能な簡易UPS
- 点滅機能付きLEDライト
ここまでEB3Aが如何によくできたポータブル電源かをお話ししてきましたが、欲を言えばもう少し充電容量が欲しいというのが本音です。EB3Aには拡張バッテリーがないので、容量を外付けで増やすこともできないので、容量に関しては物足りなさを覚えます。
しかし、それ以外の部分ではケチのつけようがないほどにしっかりした内容で、使い勝手の良さは折り紙付きです。「小さな名機」と言っても過言ではないかもしれません。気軽に持ち運べる2台目に…という選択肢なら「イチ推し」と言えるでしょう。
EB3Aはこんな人におすすめ
- 家電への給電は不要でスマホ充電やノートPCへの給電がメインの人
- 「家電ちょい使い」がしたい人(電力シフト機能)
- 初めてのポータブル電源で安価で小型な電源を試してみたい人
- 2台目の電源として手軽に使える電源が欲しい人
- リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを試してみたい人
EB3Aは発売から少し時間が経ってきているので、現在とても割安に購入できます。初めてポータブル電源を使ってみたい方や、ガジェットへの給電中心に検討している方には最適のエントリーモデルと言えます。
気に入れば上級モデルを購入し、EB3Aはサブ機として利用する…という使い方もアリでしょう。そういう場合におすすめなのがミドルクラスの「AC70」です。
筆者も実際に購入して日々使用していますが、EB3Aで足りない容量(768Wh)や出力(定格1000W/定電圧時2000W)が強化されていて、さらに使い勝手が良くなっている上、新シリーズは外装や操作感の質感が大幅にアップしているのもポイントです。EB3Aでは物足りないという方は「AC70」を検討されてはいかがでしょう。
それは今日はこの辺で。
【BLUETTIの情報】
・公式サイト:https://www.bluetti.jp/
・EB3A商品ページ:https://www.bluetti.jp/products/bluetti-eb3a