今回は、アルトピアーノに向き不向きについて考えてみたいと思います。

アルトピアーノはどんな特徴があるの?

アルトピアーノ欲しいけど後から後悔したくないなあ
アルトピアーノは、コンパクト・キャンパーとして某サイトでずっと人気(閲覧数)NO.1を続ける人気車ですが、購入から2年ほど使ってみて思うのは、実は、かなり特殊なクルマだということです。
アルトピアーノは、軽装備のいわゆるライトキャンパーですが、その特殊性において、向き不向きがはっきり分かれるクルマではないかと思います。
今回は、購入後4カ月経ったアルトピアーノや、類似するライトキャンパー、簡易キャンパーと呼ばれるキャンピングカーの「向き」「不向き」を考えてみようと思います。
※本記事は、2020年7月28日に書いたオリジナルを2022年3月に加筆・修正を行っています。
正直アルトピアーノをキャンピングカーと言うのは無理がある
アルトピアーノは、ベッド展開できるREVOシートを装備しており、サブバッテリー、給排水可能なシンクや冷凍冷蔵庫、換気扇などがオプション装備として選択できるため、キャンピングカーだということになっていて、名称も「キャンパーアルトピアーノ」です。
自分は2020年2月に契約、翌3月下旬に納車となって以来、約2年間所有・使用してきました。
当初MAZDA CX-5と併用でしたが、2020年6月にCX-5を売却してアルトピアーノ1台体制で1年9か月になりますが、その約2年使っている自分が言えるのは、正直「アルトピアーノはキャンピングカーとしてはかなり能力が低い」ということです。
アルトピアーノを買えば、キャンプし放題だ…と思って買うと、きっと後悔すると思います。
自分がそう思う理由について以下に述べてみます。
車内で寝られるけど…

自分の感覚では、キャンピングカーと言うより、車中泊仕様車が実態に近い表現かと思います。
確かにベッド展開できるシートがあって、全長2mちかい手足を伸ばして、足も頭もツカえずに寝られます。写真のようになかなか広大なベッドです。
でも、単に「寝られる」だけ…なんです。
写真でもわかるように、ベッドの両側に構造物があって、ベッド幅は110cmしかありませんので、大人二人がゆったり寝られる…という幅ではありません。あと10~15cm欲しい(一人60cm幅)ところです。
ポップアップルーフでも、ハイルーフでもないので、就寝スペースはここだけです。
冷蔵庫もシンクも付けられるだけ~実用性は低い
ベッド同様、冷蔵庫もシンクもただついているだけ…な感じは否めなくて、ちっとも利便性が考えられていないんですね。
なにせ、立って歩けないので装備を使うにもすべて中腰なので、「車内で快適に暮らす」的なキャンピングカーライフは望めないんです。
もちろん、人それぞれ感じ方は違うので、自分の意見に「そんなことない」と思うアルトピアーノオーナーもいるとは思いますが、よく言われる「動くリビング」的な快適な車内生活を想定しているなら、他のキャンパーを選んだ方がいいかもしれません。
キャンプに使うなら「車中泊キャンプ」がおすすめ

キャンピングカーではない普通のクルマでキャンプに行ったと思ってください。
写真のように、タープを張って、椅子・テーブルをはじめ、焚き火台やBBQコンロなどを車外に展開して、焚き火や炭火で肉を焼いて食う…的なごく普通のキャンプスタイル。
夜になって眠る場所が、テント内ではなく車内…、アルトピアーノでするキャンプは「車中泊キャンプ」なんだろうと思います。
キャンプ場に到着したら、すぐにベッドにしてしまって、マットや寝袋をセッティングしておいて、食事がすんでお酒が進んで眠くなったら車内に入り込んで爆睡…。
そんな使いかたには十分に答えられると思います。
雨が降ろうが、風が吹こうが、アルトピアーノ車内への影響は極少で、その点ではテント泊より安心マージンは大きいかな…と思います(実際、筆者はテント泊が嫌でアルトピアーノを買いましたし)。
アルトピアーノには収納はほとんどない
アルトピアーノには、収納庫・収納棚の類がほとんどありません。
制作された時期によって多少の違いがあるようですし、シンクや冷蔵庫を装備しなかった場合には設置場所が収納として使えるのですが、それでも大した容量ではありません。

我が家のアルトピアーノは4WD車なので、は寒冷地仕様の「リアヒーター」がスィッチパネル下にあるため、2WD車よりもさらに収納がありません。

収納スペースは、ベッド下に置くか、すべてベッド上に置くしかありません。
ベッド下はただの床なので、細かな道具類を積むとなればコンテナなどに収納して積み込むしかありませんが、ベッド展開した状態でコンテナから道具類を出すのは一旦外に出なければなりません。
車内の戸棚の扉を開けて必要な道具を取り出す…なんてことはまったくできません。
自分がアルトピアーノがキャンピングカーと言うには無理がある…というのは、この辺りの不便さが理由です。車内生活を快適にする工夫が一切ないのですから…。
ただ「寝られるだけ」と言うのはこういうことです。
アルトピアーノにはアルトピアーノの良さがある
じゃあ、なんでお前はアルトピアーノを買ったんだ?って話しになりますよね、当然。
でも、アルトピアーノは自分の使い方にまさにドンピシャなんです。
元々キャンプをしていたけれど、テントの設営・撤収、雨天の始末の悪さ、手間のかかり方など、とにかくテント嫌いで徐々にキャンプから遠ざかった経緯がある自分としては、アルトピアーノでの「車中泊キャンプ」はまさに自分スタイルです。
普段使いに違和感がない、車内で飲むコーヒーが旨いとか、テイクアウトを食べるとか、そういう使い方~つまり『ダイネット(ソファー&テーブル)を積んで走っているバン』として、とても気に入っています。
ちょうど、コロナ禍の直前の納車だったこともあって、外食したくても店内飲食が憚られるご時勢に、テイクアウトを買ってその場で車内で食べられる…という使い方が非常に有難かったですし、今でもそれが最も多い使途です。
利用シーン① 日々の買い物での利用~ランチは車内で
現在、我が家にはアルトピアーノしかクルマがありませんので、買い物でも送迎でも、ドライブでも車を使うとなれば必ずアルトピアーノの出番です。
- 買い物に出かけて途中でお腹が減ってテイクアウトを買って車内で食べる
- ドライブ先で地元グルメを購入して車内でのんびり味わう
我が家ではそんな使い方が多いです。
お湯を沸かせること、コーヒーやお茶を用意しておくこと、食器(カップや皿やカトラリーなど)を用意しておく、ごみ処理の方法を考えておく、そんな準備さえしてあれば、あとはルール上でも道義上でも問題ない駐車場所さえ見つかれば、そこが我が家専用の食堂になる…って感じです。
シェル(箱)を積んだキャブコンより、ルーミーで明るい車内も窓をふさいでいないアルトピアーノのメリットです。
利用シーン② ドライブ先で疲れたのでベッドモードにして仮眠
アルトピアーノなんて名前がついていますが、車自体は商用車タウンエースバンそのものですから、乗り心地がいい…なんてことはなく、運転しているとかなり疲労感が蓄積します。
アベレージスピードも低いですから、目的地への到着も、逆に帰途も時間がかかり、疲れて眠くなってしまうことも少なくありません。
でもそういう時でもリアシートをベッドモードにすれば、運転シートを倒して眠るよりはるかにゆっくりと眠って疲れを解消・回避することができます。
帰宅時間を急がないのであれば、途中での仮眠はかなり疲労の蓄積を防げます。
利用シーン③ 乗車定員は5名~乗り心地は悪いが乗せようと思えば乗せられる
自家用車として考えた場合、乗車定員5名ということもメリットの1つです。
タウンエースベースのキャンピングカーの中には、2名乗車に割り切った車種が案外多いのですが、アルトピアーノはREVOシートを前向きにすれば、運転席・助手席以外にに3人(子供4人)を乗せることができます。
普段使いする場合に、乗車定員2名というのはちょっと使いづらいものがありますから、友達が遊びに来て駅まで送るよ…なんて時でもちゃんと機能することができます。
最初にキャンピングカーというには無理がある…というのはこういうことなんです。
アルトピアーノはキャンピングカーとして捉えてはスペース的にも機能的にも決して満足度は高いとは言えませんが、普段使いの足として使い、車内での飲食や休憩・仮眠場所を確保しているとみれば、フットワークの軽いバンとして充分魅力的だと思うのです。
そんな感じですかね。
アルトピアーノのこと、悪く言っているように聞こえるかもしれませんが、全然そんなことはなくて、自分的にはすごく気に入っています。乗り心地は少し改善したいですけれど。
それでは今日はこの辺で。
コメントが反映されずご迷惑・ご不快をおかけして申し訳ございませんでした。
せっかくおいで頂いてコメントまで頂いたのに、大変失礼をいたしました。申し訳ありません。
また、遊びにいらしてくださいませ。
簡易キャンパー、〇です^^
た初めてコメントいたします。
ダイソーのラージメスティンを検索してたどり着きました。
簡易キャンパーについてのお考え、「納得!」しました ^^)
これからも時々おじゃまします。