アルトピアーノ

アルトピアーノオーナーに向いている人・向いていない人~実際に使っているからわかるメリットとは

アルトピアーノ
この記事は約10分で読めます。

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今回は、アルトピアーノのオーナーとして向いている人、向いていない人について考えてみたいと思います。

アルトピアーノはどんな特徴があるの?

アルトピアーノってどう評価されているのかしら

アルトピアーノは、コンパクト・キャンパーとして某サイトでずっと人気(閲覧数)NO.1を続ける人気車ですが、購入から2年ほど使ってみて思うのは、実は、かなり特殊なクルマだということです。

見た目はポップなカラーリングで万人受けしそうですが、実際にアルトピアーノを所有してみるとその特殊性において、向き不向きがはっきり分かれるクルマではないかと思うようになりました。

今回は、購入後4カ月 3年経過したアルトピアーノを含めて、いわゆる簡易キャンパーと呼ばれるキャンピングカーのオーナーの「向き」「不向き」を考えてみようと思います。

※オリジナルの本記事は、2020年7月に公開されていますが、購入後3年経過した2023年4月17日にリニューアルしています。

※本稿は広告リンクを掲載しています
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アルトピアーノをキャンピングカーと言うのは無理がある

アルトピアーノは、ベッド展開できるREVOシートに加え、サブバッテリー、給排水可能なシンクや冷凍冷蔵庫、換気扇などがオプション装備として選択できるため、キャンピングカーだということになっていますし、正式な名称も「キャンパーアルトピアーノ」です。

自分は2020年2月に契約、翌3月下旬に納車となって以来、約3年間所有・使用してきました。

当初MAZDA CX-5と併用でしたが、2020年6月にCX-5を売却してアルトピアーノ1台体制になりましたが、この約3年使っている自分が言えるのは、正直「アルトピアーノはキャンピングカーとしてはかなり能力が低い」ということです。

というか元々「バンコン=バンコンバージョン」であって、キャブコンやトラコン(トラックベース)のような本格的なキャンピングカーとしては完全に能力不足だと思います。なので、アルトピアーノを買えばキャンプし放題だ…と思って買うとちょっとガッカリするかもしれません。

自分がそう思う理由について以下に述べてみます。

確かに車内で寝られるけど余裕はまったくない

自分の感覚では、キャンピングカーと言うより、車中泊仕様車が実態に近い表現かと思います。

確かにベッド展開できるシートがあって、全長2mちかい手足を伸ばして、足も頭もツカえずに寝られます。写真のようになかなか広大なベッドです(2mのベッドはアルトピアーノの長所です)。

でも、単に「寝られる」だけ…なんです。

写真でもわかるように、ベッドの両側に構造物があってベッド幅は狭い部分で110cmしかありません。110cmは大人が2名就寝するにはギリギリの幅で、実際に夫婦で寝るとかなり窮屈です。さらに、ベッドボードもほとんどクッション性がなく硬いので身体が痛くなります。防寒の意味も含め厚手のマットが必需品です。

ポップアップルーフも、ハイルーフもないので、就寝スペースはここだけです。

アルトピアーノの実際の就寝定員は大人1.5人と考えた方がよさそう

冷蔵庫もシンクも付けられるだけ~実用性は低い

ベッド同様、冷蔵庫もシンクもただついているだけ…な感じは否めなくて、ちっとも利便性が考えられていないと感じます。

なぜなら、標準ルーフのタウンエースの車内では立って歩けるわけがないので、OP装備を使うにもすべて中腰なので「車内で快適に暮らす」的なキャンピングカーライフは望めません。

もちろん、人それぞれ感じ方は違うので、自分の意見に「そんなことない」と思うアルトピアーノオーナーも大勢いるとは思いますが、よく言われる「動くリビング」的な快適な車内生活を想定しているなら、他のキャンパーを選んだ方がいいかもしれません。

もう1点、OP装備の難点は車外へ持ち出せないことです。

前述の通り、ルーフの低さが災いして、車内をいどうしたり、装備品を使用しつつの快適車内生活は望めないので、必然的に就寝場所をアルトピアーノにして車外でのキャンプ~いわゆる車中泊キャンプになりますが、冷蔵庫もシンクも車外へは持ち出せないません。

自分はせっかく装備した冷蔵庫は一度も電源を入れないまま取り外してしまい、キャンプの際には昔から愛用しているクーラーボックスを使っています。車外へも自由に持ち出せるので使い勝手がよいのです。

アルトピアーノに「動くリビング」的な快適な車内生活は望めない

装着したOP装備をフルに活用するのは難しい

キャンプするなら「車中泊キャンプ」がおすすめ

キャンピングカーではない普通のクルマでキャンプに行ったと思ってください。

写真のように、タープを張って、椅子・テーブルをはじめ、焚き火台やBBQコンロなどを車外に展開して、焚き火や炭火で肉を焼いてビールで乾杯…的なごく普通のキャンプスタイル。

夜になって眠る場所が、テント内ではなく車内のベッド。

これが実際にアルトピアーノを所有している自分のキャンプスタイルです。

キャンプ場に到着したら、すぐにベッドにしてしまって、マットや寝袋をセッティングしておいて、食事がすんでお酒が進んで眠くなったら車内に入り込んで爆睡…、そんな使いかたには十分に答えられると思います。

雨が降ろうが、風が吹こうが、アルトピアーノ車内への影響は小さいため、その点ではテント泊より快適で安心マージンも大きいかな…と思います。

アルトピアーノでのキャンプは「車中泊キャンプ」がおすすめ

アルトピアーノには収納はほとんどない

アルトピアーノには、収納庫・収納棚の類がほとんどありません。

制作された時期によって多少の違いがあるようですし、シンクや冷蔵庫を装備しなかった場合には設置場所が収納として使えるのですが、それでも大した容量ではありません。

電源パネル右下の小さな「穴」、これが唯一の収納庫

我が家のアルトピアーノは4WD車なので、は寒冷地仕様の「リアヒーター」がスィッチパネル下にあるため、2WD車よりもさらに収納がありません。

反対側のコーナーテーブル下は、シンクや冷蔵庫のOP装備を選択しなければ大柄ばボックス収納として使えますが、OPを選択すると収納スペースはほぼなくなってしまいます。

荷物はベッド下に置くか、すべてベッド上に置くしかありません。

ベッド下はただの床なので、細かな道具類を積むとなればコンテナなどに収納して積み込むしかありませんが、ベッド展開した状態でコンテナから道具類を出す場合にいは一旦車外に出てリアハッチを開ける必要があります。

自分がアルトピアーノがキャンピングカーと言うには無理がある…というのは、この辺りの不便さが理由です。快適に車内生活するようにはできていません。ただ「寝られるだけ」と言うのはこういうことです。

しかし!アルトピアーノにはアルトピアーノの良さがある

じゃあ、なんでお前はアルトピアーノを買ったんだ?って話しになりますよね、当然。

でも、アルトピアーノは自分の使い方にまさにドンピシャだったんです。

  • もともとSUVに荷物を積み込んで現地でテント泊をするオートキャンプをしていた
  • テントの設営や撤収が大嫌いだった(特に雨天時の撤収)
  • 妻や娘を連れてのテント泊はかなり緊張を強いられた(人や動物、天候)
  • SUVではドライブ先での休憩や食事を車内で取るのは難しい

雨の日の撤収など、とにかくテント嫌いで徐々にキャンプから遠ざかった経緯がある自分としては、就寝場所だけアルトピアーノのベッドて…という「車中泊キャンプ」が希望にぴったりハマったんです。

アルトピアーノは普段使いにこそメリットがある

キャンプだ、アウトドアだ…と大上段に構えたような大げさな使い方でなく、普段のなにげない使途の中で、車内ダイネットでのコーヒータイムや食事を気軽に取れるのがこのクルマの醍醐味…というのが3年間アルトピアーノに乗った自分がいま感じていることです。

少し前までは、車内に電気ケトルとドリッパーを常備していて、車内での休憩や飲食の際にコーヒーを淹れていましたが、いまではそれもあまりしなくなりました。

買ってしまうことが増えました。どういうんですかね、淹れるより飲んで寛いでいる時間の方をながくしたいというか…そんな感じです。

車内で飲むコーヒーが旨いとか、テイクアウトを食べるとか、そういう使い方~つまり『ダイネット(ソファー&テーブル)を積んで走っているバン』として見た場合、アルトピアーノをとても気に入っています。

ちょうど、コロナ禍の直前の納車だったこともあって、外食したくても店内飲食が憚られるご時勢に、テイクアウトを買ってその場で車内で食べられる…という使い方が非常に有難かったですし、今でもそれが最も多い使途です。

利用シーン① 日々の買い物での利用~ランチは車内で

我が家では、ドライブや行楽はもちろん、買い物でも送迎などの普段使いでも、車を使うとなればアルトピアーノしかありません。

  • 買い物に出かけて途中でお腹が減ってテイクアウトを買って車内で食べる
  • ドライブ先で地元グルメを購入して車内でのんびり味わう
  • 噂の店に出かけたが満員で店内飲食ができない

なんて時にアルトピアーノなら車内で気楽に飲食や休憩が可能です。

先日も「ららぽーと横浜」へ行く用事があったのですが、雨の土曜日ということで昼ごはんを食べたくてもどの飲食店も満席で入れませんでした。今回はケンタのバーガーと、数量限定の「ガーリックホットチキン」をテイクアウトして車内ランチしました。

我が家ではこんな日常の使い方がメインです。

利用シーン② ドライブ先で疲れたのでベッドモードにして仮眠

アルトピアーノなんて名前がついていますが、車自体は商用車タウンエースバンそのものですから、乗り心地がいい…なんてことはなく、運転しているとかなり疲労感が蓄積します。

アベレージスピードも低いですから、目的地への到着も、逆に帰途も時間がかかり、疲れて眠くなってしまうことも少なくありません。

でもそういう時でもリアシートをベッドモードにすれば、運転シートを倒して眠るよりはるかにゆっくりと眠って疲れを解消・回避することができます。

左サイドの収納庫を撤去してしまったので、車内幅は130~140cmに拡大しており、夫婦で横になっても余裕で窮屈さがないのも気に入っています。

収納棚といっても非常に簡易的に取り付けられているので、DIYで取り外したり、また戻したりが簡単にできるのも自分がアルトピアーノが気に入っている点の1つなんです。

手足を伸ばして眠れるスペースを積んで走っていることは、精神的な余裕にもつながりますし、実際に疲れればしっかり眠ることができます。

利用シーン③ 乗車定員は5名~乗り心地は悪いが乗せようと思えば乗せられる

自家用車として考えた場合、乗車定員5名ということもメリットの1つです。

タウンエースキャンパーの中には、キャンパーであることを優先して2名乗車に割り切った車種が多いのですが、アルトピアーノはしっかり5名乗車が可能です。

普段使いする場合に、乗車定員2名というのはちょっと使いづらいものがありますから、友達が遊びに来て駅まで送るよ…なんて時でもちゃんと機能することができます。

アルトピアーノってどんなクルマ?まとめ

最初にキャンピングカーというには無理がある…と書きました。

本格的にキャンプしたい、1~数日間を車内で快適に生活したい、なんて用途を想定しているならアルトピアーノは絶対にやめたほうがいいと思います。同じタウンエースバンをベースにしていても、もっと快適に過ごせるキャンピングカーが他にあります。

アルトピアーノはキャンピングカーとして捉えてはスペース的にも機能的にも決して満足度は高いとは言えませんが、普段使いの足として使い、車内での飲食や休憩が気軽にできて、いざとなれば仮眠場所も確保できるとみれば、フットワークの軽いバンコンとして充分魅力的だと思うのです。

結論
向いている人…普段使いの足、飲食・休憩・仮眠目的なら使い勝手がよい
向かない人…本格的キャンピングカーを求めている人、豪華さ高級感を求める人

そんな感じですかね。

アルトピアーノのこと、悪く言っているように聞こえるかもしれませんが、全然そんなことはなくて、自分的にはすごく気に入っています。乗り心地は少し改善したいですけれど。

それでは今日はこの辺で。

記事へのご意見・ご質問等はメールではなくコメント欄にお書きください。
※コメント欄は最下段にあります。
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■ 著者紹介 この記事を書いたのは…
KAZ

「喜田宗彦」としてWEBライターをしています。ライター歴は10年超です。本ブログの記事は、自分自身の実際の体験や経験、ライターとして取材や調査で得た知見、懇意にしてくださるメーカーさんなどから得た知識・情報等を反映した記事を執筆・掲載しています。アウトドアについては1982年ごろからオートキャンプを開始しキャンプ歴は40年超になります。2020年にはバンコンタイプの小型キャンパーを購入し車中泊の楽しさに目覚めました。
また食べることが好きで食べ物関連の記事多めです。特に安くて美味しいものに目がありません。地元グルメやチェンめしも好物です。
ブログ運営者について

  1. KAZ Enjoy Camper より:

    コメントが反映されずご迷惑・ご不快をおかけして申し訳ございませんでした。

    せっかくおいで頂いてコメントまで頂いたのに、大変失礼をいたしました。申し訳ありません。
    また、遊びにいらしてくださいませ。

    簡易キャンパー、〇です^^

  2. UTI  (公開されるのかな?と思ったのでニックネームにしました) より:

    た初めてコメントいたします。
    ダイソーのラージメスティンを検索してたどり着きました。

    簡易キャンパーについてのお考え、「納得!」しました ^^)

    これからも時々おじゃまします。